ファーストアルバム納品

6月7日。まだコロナ禍が続いているため、本来なら面会は禁止されているのだが、夫のみ1時間だけ特別にファーストアルバムに面会させてもらえることになった。念のため妻とは別々に。

初めて生で見るファーストアルバムはびっくりするほど小さかった。体重的には標準の範囲内だが、思った以上にか細い。ミルクを与える練習をさせてもらったが、何せ首が座っていないものでしっかり支えないとグラグラ揺れる。手に不自然に力が入ってしまって危ない。取扱注意にも程がある。とりあえずは飲んでもらえて一安心だったが、これは毎日の修行が要ると改めて実感した。コロナの影響で事前の赤ちゃん教室は全て中止になってしまったから、何もかもがぶっつけ本番である。今後はだっこ、おむつ交換、沐浴などが控えている。

ちなみに、①出産の際に陣痛よりも破水の方が先に来ていたので感染リスクがあるため抗生剤を投与しなければならなかった、②酸素濃度が一時的に低下していたので酸素管理が必要だった、③産道を通りにくそうにしていたので途中で吸引分娩を行ったため、その際に頭に少し血腫が出来ている、以上の理由で NICU での預かりとなっていたのだが、どうやら普通の産婦人科病棟は面会禁止のままで、面会可能だったのは NICU だけのようだった。通常の赤ちゃんよりも状態が悪いことが多いので、親に伝達すること、指示することが多いからとのこと。良かったのか悪かったのか。


6月9日。酸素は落ち着き、他の数値も良好、血腫も自然に吸収されるだろう、ということでめでたく予定通りに妻と一緒に退院が決定した。遂に我が家にファーストアルバム納品である。Rock'n'Roll の日に。生まれた日は大安吉日だったし、きっと大器に育つだろう。病院でお昼のミルクを飲んできたのだが、家に帰ると早速おむつにブリリとうんちをかましていた。水分しか摂ってないのによくこんなに出ますな。おむつを取って、おしりを拭いて…全力で抵抗するファーストアルバム。泣かんでよろし。病院での面会の時はほとんど寝てばっかりだったのだが、パワフルに泣く様子を見て赤ん坊の命の存在を改めて実感し、ジワリと感動する。今のところはギャン泣きしていても微笑ましいなと感じる余裕があるが、問題は夜である。3時間おきに授乳しないといけないのでまともな睡眠は期待できない。まあ覚悟していたことではあるので、なるべく平常心を保つよう心掛けるしかない。そして妻がおっぱいを与える様子を初めて目の当たりにして、またも感動する。右のおっぱいは姿勢的に落ち着くのかスムーズに吸ってくれるのだが、左はなかなか吸ってくれない。ゴリゴリの右派である。あとB型だった。

家に帰って落ち着いたら、今度は区役所に行って住民票やら健康保険やらの手続きである。役所の人に手取り足取りで教えてもらいながら一通り提出した。名前に関しては、昔から自分が尊敬してやまないシンガーの名前を不遜にも拝借した。誰かは伏せておく。一応言っておくとバンドマンではない。

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