千葉をさる。

シャワーが熱く感じるその夜は院進すべく進む仙台行きの前夜であった。1人で暮らせる開放感と経済的に自立できていない不甲斐なさのギャップが妙に埋まらない、そんな戒めの熱さなのか。
2022年の春、小さな金融機関に就職したもののなんとなく同期のレベルと合わない、いや合わせていないだけなのだろうか。そんな壊れたメトロノームのような動悸が毎日止まらない。しまいには面白くないなどどいう読書感想文にさえ適さないような安い言葉で職場を評価していた。どうしてこんなことを考えてしまうんだろう。本で身につけた雑学やマクロでみた世界の様子を自分の小さな日常に照らして、照らす光は他人と自分の違いにまて差し及んでいた。
占い等は信じない、信じないのだが弟をテニスに誘い「やめるべきかな」と聞いていた。やめられる自信があったのは多少得意になった勉強のせいであろう。同期と比べて英語ができる、社会的な視野を持っている、政治家のマニュフェストを理解できる。そんなレベルの差に俺は自己満足を得ていた。

「狭っ」人間が小さすぎる。

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