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少年、ラベンダーを栽培する。

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北海道といえばラベンダー!ということでラベンダー栽培を始めました。ラベンダーは樹木なので林業として成立するのか...!?というチャレンジです。収穫した花でいろいろ作っていくので見…
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記事一覧

【蒸留日記 vol.121】イングリッシュラベンダー 'トルー'の蒸留。

■Introduction -about cv. 'True'かなり品種情報が少ないラベンダー品種です。 日本の園芸市場では広く流通している品種なのですが、海外のナーサリーカタログでは'True'(トルー)という品種を見たことがありません。 ▶︎「トルー」の意味 トルー/トゥルー:Trueを和訳すると「真実の」「本当の」といった意味になりますが、、、 フランスに場所を変えると、コモンラベンダー/Lavandula angustifoliaのことをLavande Vrai

【蒸留日記 vol.120】ピンク花イングリッシュラベンダー 'ミスキャサリン'の蒸留。

■Introduction -about cv. 'Miss Katherine'「ミスキャサリン」は英国生まれの英国を代表するピンク花の園芸品種ラベンダーです。 作出年は1992年にノーフォークガーデンで作出されたモダンなラベンダー品種の一つで、2006年にRHS(王立園芸協会)のガーデンアワードのガーデンメリット賞を受賞しているそうです。 比較的大柄に育ち、ボリュームのある花穂・花茎をつけます。 ミスキャサリンは時折、先祖返り花穂をつけることがあります。 同じピンク

【蒸留日記 vol.119】白花北海道ラベンダー'丘紫ホワイト'の蒸留。

2023昨年度の'丘紫ホワイト'蒸留記事⤴︎⤴︎ ■Introduction -about cv. '丘紫ホワイト'今年は開花期間中に雨降りが多くキレイな開花を撮れなかったので参考までに昨年のをもってきました。 丘紫ホワイトは北海道品種'4号オカムラサキ'の白花変種とされています。 そのため花茎が長めであり、順調に成長すると見事な大株ラベンダーとなるので、園芸ラベンダーとして広い庭のアクセントなどにかなりオススメできる白花の北海道ラベンダー品種になります。 ’丘紫ホワイ

ここ最近のガーデン管理&見たこと思ったこと発見など。

●今年もやらかした「ラベンダー蒸し枯れ」 いや〜〜今年もやっちまいました。 高温と多雨が災いして株全体がものの見事に枯れ上がってしまっています。立派に球形に育ってたんですけどね。ここでダメになってしもたか… 数週間前のブログ記事で気象庁統計データの降雨日と気温のリスク推測をやってたばかりなんですが、花刈り取り後は決まって土壌殺菌のために石灰散布やっておけばよかったなーと。 ついこの前、ラバンジン収穫のためにコンパクタの付近をウロウロしてた時はなんら変化は目についてなかっ

【蒸留日記 vol.117】イングリッシュラベンダー 'ロイヤルパープル'の蒸留。

※前述注釈! こちらは昨年度の'ロイヤルパープル'蒸留記事。蒸留実施日は7/12でした! ■Introduction -about cv. 'Royal Purple'品種名が表すように紛れもなく英国で作出されたTheイングリッシュラベンダーと言えるコモンラベンダー品種。 品種の誕生について、「1944年に作出された品種である」と英国ダウンデリーナーサリーのページで紹介されています。 また、南仏「GAEC Scents of Quercyナーサリー&植物園」のページ解説

【蒸留日記 vol.116】ピンク花ラベンダー品種 'ココナッツアイス'の蒸留。

こんちゃこんちゃ、ラベンダー蒸留家のエフゲニーマエダでっす。 さてさて北海道で生産されているピンク花品種'Perennial Pink'の蒸留に続きましてvol.116はニュージーランド産ピンク花品種'Coconut Ice'となります! 昨年2023年度の'ココナッツアイス'蒸留回⤴︎⤴︎ ■Introduction -about cv.'Coconut Ice'桜色のような淡く美しいピンク色の花を咲かせる品種'ココナッツアイス'(Lavandula angustifo

【蒸留日記 vol.115】コモンピンクラベンダー'Perennial Pink'の蒸留。

こんちゃこんちゃ、ラベンダー蒸留家のエフゲニーマエダでっす。 さてさて続きましてvol.115はピンクラベンダー編に移ります。 昨年の同品種の蒸留回⤴︎⤴︎ ■Introduction -about cv.' perennial Pink'ウチにやってきて、かれこれ4年は経っているわりと長老組ラベンダーの'Perennial Pink'。 北海道の道民的ホームセンターことDCMにて毎年必ず売られているピンク花のラベンダー品種です。ウチではラベンダー栽培2年目にホームセン

【蒸留日記 vol.114】イングリッシュラベンダー 'ホルゲイト'の蒸留。

えーこんちゃこんちゃ、ラベンダー蒸留家のエフゲニーマエダでっす。 今年2024年度のラベンダー蒸留第3弾はですね、北海道の早咲き品種である3号濃紫を差し置いて見た目ソックリな英国品種「ホルゲイト」の蒸留レポートでお送りいたしまっす! プチ前座なんですが、コモンラベンダー(Lavandula angustifolia)は園芸業界的にはイングリッシュラベンダーと呼ばれます。 植物の原産地としては南フランスなのですが、英国が初めて商業作物として加工利用したなどの理由でイングリッシ

【蒸留日記 vol.113】北海道ラベンダー'1号ようてい'の蒸留。

こんちわこんちわラベンダー蒸留家のエフゲニーマエダです。 先の誰も蒸留を試していないだろう新進気鋭な品種では”ラベンダー研究家"を名乗ったんですが、研究余地があまり無さそうな北海道品種の1号ようてい蒸留回では素直に蒸留家/ディスティラーを名乗りました(笑) というように、おおまかな記事内容で扱う植物種によって実は自己紹介の肩書きが変化しているよ!というプチネタバレ報告を前座としておきますw 2023昨年度の蒸留記事⤴︎⤴︎ ■Introduction導入意図 ウチのラ

【蒸留日記 vol.112】チャイテラエラベンダー'Silver Sands'の蒸留。

えーこんちゃこんちゃ!ラベンダー研究家のエフゲニーマエダでっす。 ラベンダー蒸留の世界でも特に異質中の異質であるハイブリッドラベンダー:チャイテラエの世にも珍しい蒸留レポート記事をあげてっちゃいます! えーと2024年ラベンダー蒸留シーズンインして初の蒸留となった記念すべきラベンダー品種は本稿で解説するチャイテラエ 'シルバーサンド'になります! 2024年8月現在、ウチにいるチャイテラエ系統種のラベンダーは「ソーヤーズ」と「シルバーサンド」の2種おるんですが、シルバーサ

裏庭ハーブ園化計画!7月分の進捗報告!

どもども蒸留家のエフゲニーマエダでっす! もう気づけば8月も5日まで歩みを進めてしまっているので、ラベンダー蒸留のレポートを一旦差し置いてコチラ裏庭ハーブ園開拓記録のほうを先に上げちゃいます! 7月は予想以上に咲いたマロウの収穫やらラベンダーの蒸留やらハーブ園の実験設備の造成やらでハード&てんやわんやな時期でした! なので執筆分量が少なめなのでとりあえず7月分一括でまとめちゃいます! 長くなったらすんません!笑 とりあえず各種ハーブの定植や開花の期日データだけはしっかり書

うわ…今日も雨じゃん。嫌な予感が日々強まるのでラベンダーの多湿枯れについて学習する回。

こんちゃこんちゃ。 ついに北海道の夏本番である8月に突入したんですが、コモンラベンダーの収穫がひと段落つき始めたところで突如雨降り日が増え始めました。 3日おきに1降雨日ならぜんぜん調子いいんですが、しかしながら今日を含めて5、6日連続で雨が降ってる気がしてるんですよ。 この時期にこの雨降りが集中すると、ラベンダーをしっかり弱らせ枯らした"昨年の悪夢"が蘇ってきます。 「雨が5日も連続してさすがにこれはマズそうだぞ」と第六感が鐘を鳴らし始めたワケなので、とりあえず安心材料を

2024年度、ラベンダーを枯らさない方法を真剣に検討する。

えーと、ラベンダーに関して特にリポートをあげられないまま7月が過ぎ去ろうとしてますが、何種類かのコモンラベンダー(Lavandula angustifolia)品種の蒸留はすでに終えています。蒸留器のちょっとした不調で対策を考えてるうちに時間が経ってしまいました。ちゃんと復旧させたのでご安心をbb 8月間際ごろにまとめて蒸留記事を落とすつもりで数本記事をしたためているって状態っす。(今年はマジメ) 蒸留収穫のときにラベンダーとじっくり見つめ合っていると、ラベンダーと久々に心

蒸留家エフゲニーマエダ氏、導入したラバンジン・スーパーが違う品種である可能性に気づき、調査を開始。

蒸留収穫の時期が迫り、ラベンダー花壇を草抜き&視察していた時のお話。。。 日本各地ではラバンジン・グロッソ(L. x intermedia 'Grosso')を蒸留用に栽培しているラベンダー園はたくさんある(ファーム富田、多可町ラベンダー園etc)のですが、グロッソ以外の品種を採油用として扱っているところは日清製油のセビリアンブルー畑以外で確認できていません。 それぐらい日本のラベンダー/ラバンジン精油生産市場では品種「グロッソ」がシェアを牛耳っているんですね。 しかし