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好きなものは人生を変えていくという話

シイザカサユリです。
私は普段、DAWで曲を作ったり(俗にいうDTM)、ミュージシャンとしてベースやピアノを演奏したりしています。

なんやかんや、作曲を始めて10数年経ってしまいました。(ひえー)
今までの人生で続いたことの中で、ピアノの次に長いです。

今日は、私が初めて買ったDAW、ACID Music Studio7から得たことをつらつらと書いていこうと思います。

まずはACIDの特徴

ACID(アシッド)は、MAGIXが開発するWindows用のデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)機能を持つ音楽製作ソフトである。日本での販売・サポートはソースネクストが行う。
ループシーケンス機能を最初に実現したソフトであり、ループシーケンサーのパイオニア的存在、元祖といわれている。

当時は懐かしのSONAR(私は好きでしたよ!)だったり、Ableton Liveだったり、Cubaseがリリースされた年だったようですが、とにかくお金がない学生のあの頃。
お金は無いけどDTMはやってみたい。

そんな私に火をつけたのがこのACIDでした。

当時の価格は1万5000円程度。なんかキャンペーンで8000円くらいになっていた気がします。
日給のコンパニオンのアルバイトをやって手に入れたお金でプルプルしながらポチった記憶があります。
ちなみにアルバイトも初めて。初めてで結婚式の給仕のアルバイトをするという謎の度胸。

ちなみにまともに通販したのも多分初めてです。

ループ素材がたくさんあり、素材をいい感じに張り付ければそれなりに音楽になる。
ピアノは弾けたけれど、フルオケの音楽なんて作ったこともない。当時の私の礎を作ってくれたのは間違いなくACIDでした。

画面はこんな感じ。
なんか地味に簡単なムービーも作れましたね。

謎エレクトロニカ量産時代 突入──

ここからは、ですます調でなく、である調で話をしていく。


といっても、ACIDはサンプリング素材を組み立てて曲を作っていくソフトなので歌ものを作るのは正直難しかったのである。
私の敬愛するアーティストは今も昔もDo As Infinity。長尾大、大渡亮、亀田誠二のような曲を作りたいと思いつつ、ACIDでは難しいと気づく。

そして当時の私はMIDIという概念もなく、打ち込みという概念もなく、ライン録音という概念もなく。
そこで私がやったことは、

ループ素材だけ使って謎の自称エレクトロニカを量産していた。
まじで誇張なく100曲は作ったと思う。
今思うとあれをエレクトロニカと言い張っていた当時の私はエレクトロニカ界隈に謝ったほうがいい。

そしてある日、一人暮らしの時に母が買ってくれたCASIOの88鍵盤シンセサイザーに、ケーブルが入りそうな場所が2か所あることに気づく。
そう、ラインのアウトプットである。
そして私はふと思ったのだ。


「あそこに線をつなげば、弾いたものがそのまま録音できるのか……???」

そう、正解である。
ここで私はライン録音の存在に自力で気づいたのだ。

もっと早く調べれば良かった。そそっかしい性格ゆえ、ゲームをするにもキャラクター紹介だけ見て説明書を読まない私は、ここで説明書をきちんと読む大切さをここで知ったのである。

そしてドキドキしながらシールドを2本買い、つないで、ACIDの説明書を見ながら録音ボタンを押し、ピアノの鍵盤を押すと、

「ろ、録音できてるーーーーーーーーーーーーー!!!!?」

君の前前前世から探し始めるほどの衝撃である。

100曲という果てしない回り道、18歳の夏の始まり、ライン録音という概念に気づいたのである。

そこからの私はパラダイスだ。私が一番得意とすることはピアノの即興演奏と初見演奏。弾いたものを録音し、どんどん作曲ペースが上がっていったのである。

そして作曲ペースが上がると何が起こるか?

物欲が止まらなくなる


機材沼。それはDTMerが必ずはまるといわれる架空の沼。

そこから私は色んなものが欲しくなっちゃうのだ。
DTMの本、作曲の本、コード進行の本、作詞の本、エレキギター。

そして大学に行っても、休み時間、友達といるのに話さずDAWを開き作曲する日々。
あの頃こんな私とずっと仲良くしてくれた友達に感謝。

なんとかいい話でしめたい


1年後には、10年来の相棒、Ableton Liveに移行していくわけだが、ACID Music Studioを購入したことがすべての始まりだった。

好きこそものの上手なれという言葉がある。
上手になったかは今でも自信はないが、人生で生きていく上で必要なものを探していく旅は、ACID Music Studioを自分の力で購入したあの頃から始まったと思う。

ちなみに、大学卒業時に音楽を辞めるかは悩んだ。
大学卒業後、公務員の道も考えていた。
忙しくなるから。公務員を目指すならおそらく無理だろうと。
相談した先ではそんなことをたくさん言われたが、今の私の見解はこうである。

好きなものは捨てなくていい。

好きなものがない大人は退屈すぎる。

音楽を続けたことで受けた弊害もたくさんあったが、おそらく死ぬまで音楽はやると思われる。

これからも良いミュージックライフに出会いたいものである。


あとがき?

ちなみに機材沼にはまり、真面目にアルバイトを始め、塾講師のアルバイトを大学在学中4年間続けました。

物欲が止まらない、作曲欲も止まらなくなった私のその後ですが、ピアノ弾き語りという道を選び、物欲にかかっていたお金がライブハウスのノルマ、遠征費に変わっていき、そしてソウルメイトであるバンドメンバー達に大学在学中に出会っていくのですが、それはまたの機会に書き連ねることにします。


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