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インパクト・スタートアップの存在感が増したICC~日本最大級のスタートアップカンファレンスICCサミットに参加しました~

SIIF


SIIF インパクト・オフィサー 加藤有也

日本最大級のスタートアップカンファレンスIndustry Co-Creation (ICC) サミット KYOTO 2022に参加し、改めてインパクト・スタートアップとインパクト投資の立体的な広がりを実感しました。

GIVEの精神が溢れるサミット

 2022年9月5日から3日間、京都で行われたICC には、スタートアップ経営者、投資家、大企業、専門家など約1300人が参加し、連日、濃いセッションが繰り広げられました。トータル300人が登壇しますが、誰もがパネリストになり得るような意思決定者ばかり。「ともに学び、ともに産業を創る」をコンセプトにしたICC参加者は、GIVEの精神に溢れ、SIIFの目指す社会と相性がいいと感じています。

 今回のICCで受けた印象の1つが、これまで以上にインパクト志向の経営者や投資家が、スタートアップ業界で存在感を増したということです。例えば、「はたらくFUND」を立ち上げた新生企業投資のシニアディレクター、高塚清佳さんはリアルテックカタパルトの審査員となってコメントし、その投資先であるユニファCEO土岐泰之さんやCFOの星直人さんはさまざまなセッションの登壇者として注目を集めました。

インパクト投資という言葉が認知されたということだけでなく、インパクト投資を実践するプレーヤーが活躍する姿が可視化される機会になったということです。SIIFがシード期に投資したヘラルボニーは21年のICCソーシャルグッドカタパルトで優勝し、カタパルト・グランプリでも3位に入賞した企業ですが、次の資金調達では、鎌倉投信や丸井グループのD2C&Co.などから投資を受けることとなり、多様な投資家から資金調達を実現しました。ICCはインパクト・スタートアップと投資家をつなぐ場所であるという面も出てきています。

今回のICCではESG投資やサステナビリティ経営のセッションもあり、明らかに温度が上がってきています。そこにインパクト・スタートアップの存在感を示していくことで、より流れが加速すると感じました。

インパクト・スタートアップだけの初セッション

今回、SIIFはスポンサーとしても参加し、2日目に「市場創造への挑戦 - 苦難を乗り越え、社会を変える起業家になろう!」というテーマでセッションを共同企画しました。モデレーターはマザーハウス代表取締役の山崎大祐さん、登壇者はユーグレナ代表取締役社長の出雲充さん、READYFOR創業者兼代表取締役CEOの米良はるかさん、ヘラルボニー代表取締役副社長の松田文登さん、taliki代表取締役CEOの中村多伽さんです。こうしてインパクト・スタートアップ、インパクト志向の投資家だけが集まるセッションというのも初めての試みでした。

インパクト投資は、概念が先に海外から入ってきたものです。が、実際はどういうプレーヤーがいて、どのような課題があるのか。どんな革新を生み出しているのか。最先端にいる方々が登壇することで、インパクト・スタートアップの現在地が伝わったと思います。テーマに対する注目度も高く、18時からの遅い時間帯にも関わらず、定員100人の会場がほぼ満席でした。

セッションは、インパクト・スタートアップならではの「HARD THINGS」と乗り越え方、きれいごとではすまないビジネスでの社会課題解決の難しさとその先に見える景色を垣間見せていただく機会となりました。また、社会起業家ならではの組織作りや資金の集め方の成功例も共有していただきました。セッション後、翌3日目に登壇する予定の起業家の方と立ち話をしたとき、「自分も周囲の反対を受けながら起業をしたが、セッションを聞いて勇気をもらった」と言われたのが印象的に残っています。

社会課題の解決に取り組む株式会社が増えた

最終日に行われたソーシャルグッドカタパルトも12人のプレゼンターの熱いピッチで盛り上がりました。以前はこの部門、NPOのほうが多い印象だったのですが、株式会社で社会課題に取り組むインパクト志向の企業が増えた、それも今年見えた変化です。もちろんNPOも社会的価値を生み出している存在ですが、株式会社だからこそ資金が集めやすく、優れた人材やプロダクトに投資がしやすい側面があります。SIIFが支援するRennovater代表取締役の松本知之さんも登壇し、「すべての人に心安まる住まいを届ける」というテーマを自らの体験を交えてスピーチし、5位に入賞しました。
 
インパクト投資という「ラベル」に対しての期待値は高まっています。これを概念だけでなく、実践可能なものとして広げ、コミュニティをつくる。潜在的に関心を持つ人たちをもっともっと巻き込んでいくのが今後の課題だと思っています。

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