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I=D図録 第1号 星鋼京I=D史(1) トモエリバー編

 I=D図録は、芝村裕吏氏主宰のWebゲーム、アイドレスに登場する人型兵器、I=Dの解説コンテンツである。
 第1号となる本記事では、記念すべき帝国第一号I=D、トモエリバーについて解説する。


トモエリバー

トモエリバーとは

 トモエリバーはアイドレス第1ターンで開発された、帝国陣営初のI=Dである。
 軽装甲と引き換えに機動力と大火力を両立する思い切った設計で、帝国製I=Dの礎を築いた名機とされている。
 直接の後継機であるケントだけでなく、各藩国でマイナーチェンジされた改良機も多い。

実際どうだったのか

 同世代機である共和国のアメショーに比べ、トモエリバーの戦果は実のところ、微妙であった。決して皆無ではないが、当時は攻撃よりも陣地構築や偵察に活用され、”土木リバー”と揶揄されたことさえあった。
 これは当時の戦略指針によるもので、トモエリバーの特性を最大限に活かすより、歩兵部隊の支援を優先していたためである。
 トモエリバーは機動力が高いため、戦闘イベントで最初に行動することができる。これを活かした先制攻撃が、トモエリバーが最も輝く戦い方である。反撃される前に倒せば、薄い装甲も何の問題にならない。
 とはいえ、当時の戦闘イベントは全国混成の大規模戦闘が主であった。主力はトモエリバーではなく、歩兵部隊である。
 トモエリバーの役割は主力が動き出すまでの支援や準備、つまり陣地構築や偵察となった。もちろん主力部隊が動き出せばそれに合流して攻撃に加わるが、それが本機を活かした戦い方とは言い難い。
 このため、トモエリバーが名機としての評価を確立するのは、改造タイプであるフェイクトモエリバーや、後継機ケントの活躍を待たなければならなった。

兄弟子供たち

 トモエリバーは帝国最初のI=Dだけあり、多くの関連機体を持つ。
中でもフェイクトモエリバーは、トモエリバーの潜在能力を引き出した出世頭ともいえる(詳細は後日別記事にて解説)

改良機

※各藩国で製作されたマイナーチェンジタイプ
・香車リバー(後ほねっこ)
・BibleBlue(奇眼藩国)
・Long(星鋼京)

兄弟機

・A-72 ゴールデン
 トモエリバーのコンペで次点となったになし藩国(現在は準藩国)のデザインをリファインし、別機体として採用されたものである。
 になし藩国がプリンセスぽち(現皇帝陛下)と縁深かったことから、王女専用の特別機も存在した。

防空仕様

・フェイクトモエリバー(星鋼京)
 シーズン1後期、急遽空から襲い来る敵を迎撃するために、主力から退いていたトモエリバーの再利用として開発された改造機。
 急場しのぎとして作られたが、秘書官団で運用され、改良型まで作られた。

データ

ゲームデータ(デフォルトC)

名前:トモエリバー
スケール:2
能力:C
種別:第1世代のI=D
仕様:標準仕様
主兵装:100mmレーザーランス
アイテム:なし
装備:シールド

解説:A71 トモエリバー トモエリバーはわんわん帝國最初期のI=Dである。 高機動・大火力・軽装甲という帝国I=Dのスタンダードとなっており、当時は燃える棺桶として渾名された。 飛行能力、砲撃能力を有する

ゲームデータ(アイドレス1〜2)

L:トモエリバー = {
 t:名称 = A71 トモエリバー(乗り物)
 t:要点 = なし
 t:周辺環境 = なし
 t:評価 = 体格10,筋力14,耐久力9,外見8,敏捷14,器用5,感覚5,知識5,幸運4
 t:特殊 = {
  *トモエリバーの乗り物カテゴリ = ,,,{I=D,航空機}。
  *トモエリバーのイベント時燃料消費 = ,,条件発動,(戦闘イベント参加時)燃料-3万t。
  *トモエリバーのイベント時資源消費 = ,,条件発動,(戦闘イベント参加時)資源-2万t。
  *トモエリバーの必要パイロット数 = ,,,パイロット1名。
  *トモエリバーの必要コパイロット数 = ,,,コパイロット2名。
  *トモエリバーの搭乗資格 = ,,,搭乗可能({I=D,航空機})。
  *トモエリバーの人機数 = ,,,5人機。
  *トモエリバーのアタックランク = ,,,AR18。
  *トモエリバーの白兵距離戦闘行為補正 = 白兵距離戦闘行為,,条件発動,(白兵距離での)攻撃、評価+2、燃料-1万t。
  *トモエリバーの中距離戦闘行為 = 中距離戦闘行為,,条件発動,なし。
  *トモエリバーの遠距離戦闘行為補正 = 遠距離戦闘行為,,条件発動,(遠距離での)攻撃、評価+2、燃料-1万t。
 }
 t:→次のアイドレス = I=D・ダンボールの開発(イベント),I=D・ケントの開発(イベント)

テクニカルリードアウト

(わんわん帝國軍)
○A71 トモエリバー(開発予算10億)
 トモエリバーはわんわん帝國の理力省が開発した陸軍の次期主力I=Dである。
とかく、にゃんにゃんと比較して気が短いこの陸軍ではすぐ高機動にこだわるのだが、実際トモエリバーも高速戦闘を意識して開発された。
 多目的ジャンプロケットを1機、背中に装備し、突撃戦闘を得意とする。
このジャンプロケットは液体燃料方式で途中消火可能な強力な装備であり、サイズ的に装備不可能な火器の装備にも役立ったが、反面、誘爆の危険があり、火のついた棺桶とパイロットから自称される始末だった。
 もっとも高機動力と集中運用時の絶大な戦闘力は非常に魅力的であり、帝國は損害を理解しつつも、この種の兵器を偏重した。
 輸送では鉄道やトラックが利用された。この機体は伏せたりすることは出来ず、その分胸の装甲は厚く作られていた。

所属   わんわん帝國
全長   5m
乾燥重量 5t
使用用途 陸戦
機動性  最高
センサー 普通
装甲   最低
搭乗者  1名犬士2匹
固定武装 なし
推力   静止10t
ステーション 03から06 03、04は腿側面、05、06は腕装備である。
装備可能武装 100mm砲(ランス)、手持ち増加装甲、4連装7.62mm対人機関銃 剣
特記 なし。



○A71 武器セット (開発予算5億)

100mm砲(ランス)
 この砲は、A71用の本格的戦車砲で高速小弾子を打ち込むことを主眼に開発された。
砲身の長さは4mにもなる。砲の衝撃はA71の多目的ジャンプロケットで相殺し、ロケット燃料が足りない場合は、砲の使用は許されなかった。
あらゆる猫を一発で破壊することを目指して開発されたが、まさか猫以外で使われることなど、誰も考えていなかったろう。

手持ち増加装甲
 A71は機動力が命であり、増加装甲は突撃時に棄てるものとされた。その結果開発されたのがこの手持ち増加装甲であり、具体的には大型の盾となっている。
 国旗を書くのが、兵の流行であった。


 単にソードとされるその武器は、(武器庫にこっそり侵入した)ぽち姫が一本一本がんばってとマーカーで落書きしている家宝級のA71専用装備である。
なお、この剣の落書きの由来を兵は知らず、下手だなあと苦笑する者が多かったが、士気の向上には役立ったようである。
 長さは2mに達し、切断強度は戦車装甲を一撃で破壊する。
にゃんにゃん共和国のI=Dがたいして機動力がない関係でこの種の装備にたいして興味を示さなかったのと対照的に、わんわん帝國は白兵装備が大好きだった。

4連装7.62mm対人機関銃
 旧来の歩兵用機関銃を4つ束ねただけの廃品利用的な兵器。単装で弾をたくさん装備したほうがいいのではないかという案もあったが、結果として投射弾体量の多い、結束型が選ばれた。(短い時間の突撃戦闘ではこちらのほうがよかったのである)冷却のことを考え、それなりの距離を取って装備されている。照準器はついていない。取りあえず射撃して相手が頭をあげられないような状況を作るのが目的だった。
動きのすばやい対戦車チームなどの制圧ではまずまずの成績をあげている。


○軍用トラック (開発予算5億)
 合計6社くらいが開発し、それぞれ採用された民間とさして変わらない大型トラックである。2機のA71、もしくはその補給品を輸送することを目的に開発された。

所属   わんわん帝國
全長   9m(トレーラー部含む)
乾燥重量 22t
使用用途 輸送
機動性  なし
センサー なし
装甲   なし
搭乗者  1名犬士2匹
固定武装 なし
推力   なし
ステーション なし
装備可能武装 なし

クレジット

執筆:アキラ・フィーリ・シグレ艦氏族@FVB
監修:セタ・ロスティフンケ・フシミ@星鋼京
イラスト:阿風芙山@星鋼京
校正・協力:階川 雅成@玄霧藩国


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