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ひな祭り、耳の日生まれのママへ

ママお誕生日おめでとう

ママには誕生日と戸籍を登録した日のお祝いがあるね

毎年2回のプレゼントを用意するのに悩んでいましたが今はいないママへのプゼントは私たちが美味しく食べてママを思い出す時間

今、手話歌についてSNSでは議論されてる

すごい時代になったよね

ママと私が一緒に過ごしていた時間の中に
世の中でその議論さえ日本にはなかったね

リアルに会う人たちの間で
少しはあったけど
こんなにもSNSでみんなが議論することはなかった

それだけ社会が変革して
聴覚障害者が声をあげれる時代になったんだね
嬉しいね
SNSってすごいよね

私にとっては手話も日本語もどちらも大切な言語だから

今、議論されていることで手話言語を理解してくれる人が増えて共に歩み寄れたら嬉しいなって思ってる

そのために聴覚障害者のメッセージを知ったり
日本語の奥深さを知ったりして

そうして生きた言語が広がっていったら嬉しいなって、感動するなって、もっと世界が広がるなって思う

私がコンサート手話通訳をやるって決めた時、色々なことを言われるだろうと心配してくれたね

私はいつも100パーセントなんて無理だよ
でも100パーセントに近づけたらいいなって言った

覚えてるかな?
翻訳するといつも訂正されてばかりだった
一生懸命、翻訳したことに言い合いにもなった
そうやってママから生きた言語を教わってきた

今は友達が翻訳みてくれたりしてるよ

あのね、
今も100パーセントは難しい本当に難しい
だけどね
楽しめる環境が少しずつでも
少しずつでも広がったよ

まだまだだよって
きっとママは言うね

でもねママ
10年前よりも確実に変わったんだ
私がコンサート手話通訳するって
決めた時よりも変わったよ

ママにも見せたかったな
この変わったという環境を
社会を
聴覚障害者の活躍を
手話を言語だって伝えている人たちがいることを
そして、手話を学ぶきっかけが歌だっていう人たちがいることを
それがきっかけで手話を知らない人たちが手話言語を調べて知る機会ができたことを
いつもママと議論したことがもっと大きな社会で
声をあげていることを

すごく大切なことだよね

手話はダンスじゃない
手話は言語
アーティストの歌詞にも想いがある
だから心を込めて訳しなさい

今も毎回、新しい曲と出会う度に
身が引き締まる思いで向き合ってるよ

ママがそばにいなくなってから
私は手話で歌うことはなくなったけど
コンサートを楽しむ聴覚障害者がたくさんいるから
アーティストの想いや真心を通訳してるよ
お母さんと同じでママも厳しくて
褒めてくれることが少なかったけど

亡くなる前に
「えみりはえみりのままでいい
真心忘れずに」

新しいことをスタートさせるとき
いつも思い出すんだ

これからまた未来に向けてきっと変わっていくよ
私が虹の向こうに行ったときはたくさん話聞いてね

社会で手話歌について議論されることで手話言語という広がりと
多くの人が手話言語を知り、手話言語を学ぶきっかけとなるよう
願いを込めつつ

Happy Birthday mum!
Thank you for everything.
I love you always.

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