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SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Art を試してみました

SIGMA社員が独断と偏見でSIGMA製品への思いを語るコーナーです。
今回はプロサポート担当が、8月27日(木)に発売された85mm F1.4 DG DN | Artを所属部署の立場を利用して先行試用してみました。

今日の当番|TK

こんにちは。プロサポートを担当しているTKです。SIGMAにはプロの方に安心して製品をお使い頂き、活動をサポートするSIGMA Professional Serviceがあり、私はそこで機材の相談やメンテナンスなどのサポートを行っています。
その担当者として昨日発売されたミラーレス専用レンズ、85mm F1.4 DG DN | Artの製品特性を理解し、実体験をもとにプロの方にお勧めするためにテスト機を持ち出して撮影してきましたのでご紹介します。

SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Artとは

この85mm F1.4 DG DN | Artは、SIGMAのArtラインのレンズとしては驚くほどコンパクトで軽量な中望遠レンズです。一眼レフカメラ用の85mm F1.4 DG HSM | Artが1,215gなので、約半分の重さ(630g)です。このサイズで85mm F1.4の世界が味わえるのは魅力的ですね。

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85mmF1.4ならではの楽しみ方

85mm F1.4は、ポートレートレンズとして定番の人気を誇りますが、その人気の秘密は、ほどよい距離感と遠近感、扱いやすい画角、そして綺麗なボケによるものではないかと思います。

ポートレート作品は、SIGMAのウェブサイトに特設ページ「Celebrate your loved ones—4人の写真家による作品集」が掲載されていますので、ぜひそちらをご覧ください。

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85mm F1.4はポートレートの他に、ほどよい画角と綺麗なボケを活かし、日常を切り取ったスナップ撮影にも最適なレンズと言えます。
そこで今回は85mm F1.4 DG DN | Artの1本のみでスナップ撮影を行いました。

さあ、撮るぞと意気込んでカメラを取り出しましたが、とても暑かったのですぐに水分補給を兼ねて冷房の効いたお店に入り涼んでしまいました。

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そのお店のテーブルに飾ってあった花を撮ってみましたが、背景がほどよくぼけて良い雰囲気の写真になったかなとひとり悦に入っていました。

今回の撮影に使用したカメラがSIGMA fpだったこともあり、気軽に持ち出せるコンパクトさは嬉しいですね。

水分補給もできて、汗もひいたので再び外へ出てみました。

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でも、やっぱり暑かったので、すぐに建物の中に避難してしまいました。その時に目を引く柵があったのでなんとなく撮影してみましたが、雰囲気ある写真になりました。この写真が撮れたことがきっかけとなり、やっと外に出ることにしました。

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冷やし中華ののぼり旗が街頭で風に揺れていました。標準レンズや広角レンズでは全体を写した状況写真になってしまいがちですが、85mmの少し狭い画角を使って、のぼり旗をバサッと切り取ってみました。

余談ですが、私は冷やし中華にマヨネーズを付ける派ですが、みなさんはいかがですか。残念ながらマヨネーズが添えられていないところが多いのですが、このお店はどうでしょうか。機会があったら立ち寄ってみたいと思います。

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何気なく撮った一枚ですが、ピントを合わせた男性にすごい立体感を感じませんか?
背景に濁りのない程よいボケ具合と相まって、雰囲気のある写真になりました。85mm F1.4 DG DN | Artは、軸上色収差を極限まで補正したことで、ピントがあったところのみならず、ボケも濁りなくクリアに描写され、立体感のある写真が得られます。こうしたすっきりとして癖のない描写をするレンズは、使う人を選ばないだろうなと思っています。

気をよくして、暑さも忘れて撮影に没頭していました。

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ご覧いただいたようにほどよい圧縮効果と立体感は写真が上手くなった気がするので撮影がとても楽しくなりますね。

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この後も、ショーウィンドウや、暖簾、建物などを夢中になって撮影していて、気がついたらに2時間以上水分補給をしていない事に気づき慌ててかばんから500mlのペットボトルの水を取り出して飲み干しました。危うく熱中症になるところでしたが、機材が軽くなったおかげで500ml(500g)のペットボトルの水を持つ余裕ができたので助かりました。特に夏の撮影はこまめに水分を補給しながら、適度に休むなどして熱中症にならないようにご注意ください。

さて、ちょうどこの時期はペルセウス座の流星群が極大を迎える頃でしたので、試しに85mm F1.4 DG DN | Artで流星を狙ってみました。普通はどこに出現するか予測がつかないので、広い範囲を写せる広角レンズを使用するのですが、今回はあえて画角の狭い85mmを使って撮影してみました。

星の軌跡

この画像は、カメラのインターバル撮影機能を利用し、F1.4/4秒間の設定で撮り続けた画像360枚を合成したものです。30分の星の動きが軌跡となりますが、こんなにも星が写っているのにびっくりしました。

よく見ると流れ星みたいなものが写っていますが、残念ながら衛星のようです。明け方まで撮影を続けましたが、ひとつも捉えることが出来なかったのは残念でした。


85mm F1.4 DG DN | Art は、クローズアップ撮影はあまり得意ではありませんが、画角の狭さと開放のボケの浅さを利用することで、花などのスナップ撮影も楽しめます。

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サボテンの花が咲いていたので思わず撮影しました。あまり見ることがないので、こういったものに出会えるのは嬉しいですね。

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夏なのでひまわりも撮影しました。今年は遅咲きのようで一週間くらい前から咲くのを待っていました。ボケの感じが私の好みに仕上がりました。

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自転車で移動中に野生のユリが咲いていたのをみつけたので、自転車を降りて撮影しました。夕日がキラキラとして綺麗だったので、それを背景にしてみました。このような逆光でフレアやゴーストの発生は認められないので安心して撮影に集中できます。

実はこのユリだけで30分ぐらい撮影していましたが、あまりにも夢中になりすぎて、蚊に刺されまくっていたのに気が付かずその後手足が痒くて大変でした。

最後に

駆け足でのご紹介となりましたが、実際にいろいろな撮影してみて自信をもってプロの方のみならず写真愛好家の皆様にもお勧めできるレンズとして確信が持てました。

多くの方にお使いいただけると嬉しく思います。

この85mm F1.4 DG DN | Artは現在好評発売中ですので、ぜひ撮影を楽しんでください。

今回紹介したレンズ