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意外にフレンドリーな「超広角」 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary

こんにちは。かなりお久しぶりのSIGMA広報部です。
早いもので2022年も残りわずかですね。今年はどんな写真を撮りましたか?

投稿が滞っている間もSIGMAからはいろいろな新製品が発表されました。製品の発表よりnoteの更新の頻度の方が低いという危機的状況、紹介のピッチを上げて遅れを取り戻していかないといけません…

それでは早速製品紹介に入りましょう。
今回はちょっと苦手意識のあった超広角ズームレンズをあえて気軽に持ち出してみたら意外にフレンドリーでとても楽しかったというお話です。


16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryとは

今回取り上げる製品は16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryです。
このレンズは2022年6月17日に発売された、フルサイズミラーレスカメラ専用の超広角ズームレンズで、対応マウントはLマウントとソニー Eマウントの2種類です。

大きな特徴はその製品名からもわかる通り、35mmフルサイズ版で16mmスタートの超広角ズームとF2.8の明るさ、そして、そのスペックに対して非常に小型軽量(Lマウントで最大経φ77.2mm、長さ100.6mm、質量450g)に作られているところです。

また、同じContemporaryラインから28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryというレンズが発売されています。こちらも小型軽量なボディにF2.8の明るさを備えており、この2本で16mmの超広角から70mmまでの標準域の焦点距離をカバーすることができます。

16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary(左)と28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary(右)

その精細な描写力で好評を頂いている28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryと同様、この16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryも解像感を重視して開発されていて、2本を組み合わせて高精細な写真を撮ることができます。

16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary(左)と28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary(右)

軽量化のためレンズボディにはプラスチックパーツが多く採用されていますが、加工や塗装にこだわることで金属パーツにも引けを取らない仕上がりになっています。操作リングも、特に用はなくても回してしまいたくなるような絶妙な触り心地です。
金属パーツが特徴的なIシリーズとはまた違った、Contemporaryラインならではの質感が楽しめるボディです。

マットな見た目とサラッとした感触。撮影の間にもナデナデしてしまいます。


“超”広角16mm・広いは狭いを兼ねる…かも

広角は広く写せる分、余計なものも入り込みやすく画作りが難しいともよく言われます。その点、28-70mmは標準ズームと呼ばれるだけあって、とってもとっても便利なので、16-28mmか28-70mmのどちらか1本となると、私もついこちらを選んでしまいがちです。

しかし、16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryの1本だけで出かけてみると、超広角ならではのダイナミックさと、28mmまでズームできることで思ったよりも使いやすく、期待した以上に楽しいことがわかりました。ここからは実写を交えつつ紹介していきます。
カメラはすべてSIGMA fpで撮影しています。

16mm, F2.8

おおっ、広ーい!
なんだか実際に目で見た時よりも広がりがあり、迫力を感じます。
ああそうだ、このグワッと来る感じ、これが超のつく広角レンズの力だなあと改めて感心します。

16mm, F5

広い画角の隅々まできっちり写っています。葉のディテールが欲しい紅葉の撮影にはもってこいですね。

16mm, F3.2

結構強い光源が入ってしまいましたが、逆光耐性もばっちりです。

16mm, F2.8
16mm, F2.8

ボケづらいと言われる広角レンズですが、このようにボケ表現もしっかり楽しむことができます。

使ってみて気付いた便利さとしては、「ここは広角広角させすぎたくないな」と思ったときに、28mmまでズームでき、24mmよりも一歩標準寄りの画作りができるところでした。
つい標準ズームの方で24mmまでカバーされていればな、と思ってしまいがちですが、広角ズームの方で28mmまで撮れるのは、これはこれでとても理にかなっているのかもしれません。

28mm, F3.2
28mm, F5.6

超広角レンズながら前玉が飛び出しておらず、フロントフィルターに対応しているのも嬉しいポイントです。保護フィルターはもちろん、この季節にはソフトフィルターやクロスフィルターをつけてイルミネーションを撮ってみるのも楽しそうです。

17mm, F2.8

最初は心配していた超広角ズームレンズでしたが、気負わず気ままに撮影しても十分に楽しむことができました。

私のように広角レンズに苦手意識を持っている方こそ、“大は小を兼ねる”ならぬ、“広いは狭いを兼ねる”の精神で広角ズーム1本縛りで出かけてみると、新しい発見があり楽しいかもしれません。


16mm, F2.8

また、最近はスマートフォンでも画角の広いレンズが搭載されている機種も増えてきているので、超広角の画作りもこれからますます身近なものになっていくのかもしれませんね。

もし何も撮れなくてもがっかりしないサイズ感

冒頭でも触れたとおり、28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryと2本用意していれば、16mmから70mmまでカバーでき、普段のスナップから旅行までいろいろなシチュエーションに対応でき安心です。
しかし、いかに小型軽量なContemporaryラインと言えど、持っていける荷物に制限がありどちらか選ばないといけない!という状況もありますよね。

22mm, F5.6

質量450g。カメラ以外の荷物が多くても「よし一応持ってくか!」と思わせてくれるサイズ感。これも撮影が1番の目的ではないときのお出かけには重要だと思うのです。
張り切って大きめのレンズをバッグに入れたまま1枚も撮らずに帰って来たときは「こんな重りを1日中…」と余計に疲れを感じたりするのですが、このレンズの場合は「ま、そんなこともあるか!」くらいのダメージで済みました。

16mm, F2.8

しっかりフルサイズで撮れるけれど、たとえ何も撮らなくても持ち歩いたことを後悔しないくらいのサイズ感、というところがこのレンズの“小型軽量”の魅力のひとつだと思います。

最後にレンズと少し関係のない話

最後にちょっと寄り道を…

今年は個人的な事情で忙しく、言ってしまうと写真を撮ってる場合じゃないような1年でした。
しかし、改めてこうして少ない時間の中でも撮影してみることで、写真撮ってる場合じゃないという時こそ写真を撮るべき、という思いを強くしました。

17mm, F2.8

毎日自分がコントロールできないことで忙殺される中では、「今日も何も成し遂げられず、また夜になって1日が終わった…」という気持ちで鬱々と感じる日もありました。
そんな中で、サッと撮った写真を全然期待せずに開いてみると意外なほど綺麗だったり、自分が見過ごしていたものも写してくれたりしていて、何だか救われた気持ちになるということが度々ありました。

16mm, F2.8

“今日は写真を撮った”ということに救われたのだと思います。
すごいスピードで過ぎていく毎日を、写真がちゃんとピン留めしてくれているような感覚です。簡単なことでも、なにかを残すことが思いのほか自分にとって大事なんだということに気付かされました。

恐らくこれは人によって日記を書いたり料理をしたり、色々なことに置き換えられるのだと思います。
でも、SIGMA広報部なのでここでは写真をおすすめさせてくださいね。しかも、写真を撮るとなると必然的に歩き回ることになるので運動にもなります。

18mmで撮影後トリミング、F5.6

やっぱり写真は体と心に良いです。
というところで、今年をSIGMA広報部の1年を締めくくりたいと思います。
今回の当番は広報関連を担当しているMでした。


今年もSIGMAの製品にご興味を持ってくださりありがとうございました。
来年もぜひお付き合いいただければ幸いです。
皆様どうぞよいお年をお迎えください。


今回使用した機材