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本にまつわる話

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読書感想を含め、漫画や雑誌を含む本に関する記事
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記事一覧

📚ブラック・ボーイ(ある幼少期の記録)

作家リチャード・ライト自身の少年時代の記録です。 読んだきっかけは、noteでフォローしている彼女の記事からです。 本の内容は、紀伊国屋書店の解説を原文のまま引用しました。 文庫本をネットで探すも発行元の岩波書店ですら品切れで、オークションで買うことに。 日本では1962年の出版で、読み始めると訳も古くさい表現が多く、使われている漢字も常用漢字でないものも多いのですが、なぜか読みやすかったです。 しかし、貧困と人種差別についての箇所は、読むのが辛くなります。 偶然

📚風と共に去りぬ - 同意見「映画より小説」のコラムを紹介 -

1938年、ずいぶん昔に日本語訳が出版された「風と共に去りぬ」 今更ながら昨年末に読み始め、読み終えたのが今年。 読後にnoteで触れてから、わずか半月後に下記のコラムを見つけました。 まず、こんな古い本を話題にする人がいたのに驚き。 私も同類ですが(笑) しかし、出版されて86年後の今になって私も読み、同様にコラムを書いた方に加え、そのコラムで登場する大学生も読んだのか。。。不思議です。 コラムを読んでいて、笑みが溢れるわ頷くわで、私の言いたかったことの全てが書かれ

📚「風と共に去りぬ」 - いろいろ考えさせられました -

映画を遠い昔に見ただけで、内容はさっぱり覚えていない中、今更でしたが小説を読みました。 奴隷制度の認められていた時代なので、今読むと信じられない世界が展開しています。 それでも、奴隷制度の残酷な話はほとんどなく、逆にそれが問題にもなっている様です。 この小説は映画になり、メイド役の Hattie McDaniel がアカデミー助演女優賞を受賞しました。 しかし、授賞式の会場にも入れず、授賞式後のパーティーにも入れなかったそうです、黒人と言うだけで。 南北戦争の結果、奴隷

📚デジタルからアナログへ - 脳を動かすには -

我々の世代は、デジタルと共に歩んできました。 と言うものの、大学で学んだ情報工学の授業は0101の話にうんざりし、途中で受講をやめました。 しかし、今思えば放り投げるのが正しかったと思えるぐらい、その後のデジタルの進歩は凄まじかった。 私自身はパソコン通信から始まり、30年前には既にCADを使って設計したり、その数年後には自社のホームページを作っていましたし、それこそiPhoneも2008年販売の3GSから使っていました。 そんな感じで、10年前50代の初めごろには、広告

🎦映画「BLUE GIANT」 - 大音量で楽しむには映画館しかない -

映画化を希望していた「BLUE GIANT」、やっと観に行けました。 コミックと比べて 音が聴こえてくるような臨場感のある漫画です。 それでも、実際に映画館で爆音が聴こえてくると違いますね、全く漫画とは別物に仕上がっていました。 上映時間 少し遠方の劇場まで調べましたが、どこも上映は一日一回。 自宅から歩いていけるところでは、平日が夕方4時30分からでとても行くことはできません。そして、土日は夜の9時55分スタートで終わるのが0時5分。 ありえない時間帯ですが、いつ

📖健康的で文化的な最低限度の生活 ⑴〜⑾ - 生活保護って何? -

柏木ハルコさんの「健康的で文化的な最低限の生活」を、現在発刊されている最新(たぶん)の11巻まで読みました。 amazon のレビューにも賛否を含め色々な意見が書かれています。納得する点も多いのですが、それらを踏まえても公務員や私のような地方議員は読むべき本の一つに入れておいて損は無いと思います。 ・・・私自身も今ままで相談を受けたこともありますし、残念ながら話を聞いた時点で不正受給とわかり相談を断った件もあります。・・・ 内容は、架空の東京都東区内で次々に起こる生活保

📖赤ヘル1975 - 原爆投下30年後の広島 -

まえがき今まで同じ本を2度読んだことは、数えるぐらいしかありません。しかし、「赤ヘル1975(重松清著)」は、もう一度手にしました。 私が小学生の頃、そう赤ヘルになる前より応援していた、ただそれだけの理由で購入しました。しかし、小説はその範疇でおさまる内容ではなく、野球に興味の無い方はもちろん、老若男女を問わず多くの方に読んで頂きたいと記事にしました。 623ページにも及ぶ本の面白さを伝えることは難しく、先ずはプロに頼って文庫本の帯と背表紙の紹介からです。 真っ赤な帯文