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飯能の象徴かも(?)な、図書館

#はんのう暮らし
図書館って、ふつうは地元とか学校の施設を利用するものだから、訪れた街の図書館に足を運ぶってことはあまりないと思う。本は(たぶん)借りられないし、借りられたとしても返しに来るのが大変…
だから、飯能にハイキングとか川遊び、キャンプなんかをしに来る人たちは結構多いものの、飯能市立図書館に入ったことがある人は少ないはず。
これはちょっとだけ損していると思う。

建物の形や、ガラス張りの外装がとても美しく一見の価値はあるし、図書館内部は西川材がふんだんに使われていて温かみを感じる。ほぼほぼ全面ガラス張りなので、光に包まれているような気分になる。内装に木材が多く使われているせいなのか、光がとても柔らかい。
これらが図書館独特の静けさと相まってとても気持ちの良い空間となっている。

この図書館は2013年にオープン。それまで、市立図書館というと飯能中央地区行政センター(飯能中央公民館。元々は市庁舎だったらしい)に併設された施設で、とても「利用したい」と思えるものではなかった。これは飯能市民であれば、大半の人がそう思っていたと思う。
だから、「あんな図書館しかなかった飯能にこんな図書館ができたなんて!」と感激したものだが、設計した「石本建築事務所」によれば、

杉の持つ象徴性を空間のデザインに活かすため、磨き丸太をそのまま掘立柱として利用している。図書館の内部空間は樹木の林立する森をイメージし、丸太柱から枝が出る樹状柱が屋根を支える構造とした。大きな丸太を使用するにあたり伐採時期と乾燥期間を考慮し竣工までのスケジュールを組み立てる必要があり、着工半年前に、丸太を本体工事と分離先行発注して伐採。その後約11か月の自然乾燥期間を経て構造材として使用した。開架閲覧室の柱は長さ10m、柱脚で直径50cm、柱頭で45㎝の+5cm以内の条件を満たす杉である。幹は直接屋根を支えず、幹から分かれた直径25㎝の枝が屋根を受ける構造とした。一般利用者が利用する開架閲覧室は幹が林立する空間となっている。外壁がほぼガラス面で構成される閲覧室のため、「軒の出」と「東西面の杉ルーバー角度」を季節と時間毎に検証し、直射を遮り天空光を取り込む計画とするなど、森林文化都市「飯能」にふさわしい環境負荷の少ない図書館としている。

石本建築事務所ホームページ

とのこと。
飯能市を象徴するような建物と言っていいし、「はんのう森林未来塾」にちょっとだけかかわったメンバーとしては、飯能に来た人たちに、より飯能の魅力を知ってもらうためにも、このステキな図書館の雰囲気も味わってもらいたいな…と思う。

もっとも、利用する市民側としては、図書館に用のない観光客の方が大勢来られてしまうと困っちゃうので、今のまま(市民以外の利用者は見当たらない)のほうがいいんだけれども。

もちろん飯能市民であればこの図書館の雰囲気をいくらでも味わえるので(あたりまえだが本も借りることができる)、これを読んでいただいた人のうちの誰かが飯能暮らしを真剣に考えていて、図書館の存在を知ったことが移住の決め手となったりしたら、とてもうれしい限りだ。

はんのーと」にも図書館の紹介があって、写真も多く掲載されていたのでチェックしてもらえばと思います。


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