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函館マラソン2024のハーフファーストを確認

2024年6月30日。
函館マラソンのハーフの部に参加してきた。

私自身は楽しく走ったわけだが、ちょっとフルのランナーには気の毒な気がしたので、確認してみた。
結果、やはりハーフファースト(どなたのレポートで見た言葉)の大会と言う結論となった。

函館新聞デジタルの記事によれば、過去最多の8697人(ハーフ5084人、フル3613人)がエントリー。
出走者、完走者は、ハーフ4485人中完走4350人(完走率97・0%)、フル3236人中完走2903人(同89・7%)で、全体の完走率は93・9%だった。

制限時間はハーフが3時間。フルが5時間50分となっている。
多くのマラソン大会で、制限時間はハーフは2時間半、フルは6時間なので、ハーフは長め、フルはやや短めと言える。

大会レポートを見て知ったが、昨年はフルの制限時間が5時間30分だったようだ。

今年のスタート時刻はハーフが9時。フルが9時10分の時差スタート。

ハーフマラソンスタートのわずか10分後にフルマラソンスタートとはかなり混雑するなと思ってはいたが、上記の大会レポートによれば、昨年は30分差でスタートだったものが、フルマラソンの制限時間を伸ばすためにフルマラソンのスタート時刻を早めたようだ。

ハーフ全体ののスタートに8分かかったと言うレポートもあったので、そうするとハーフ3時間を目指す後ろの方のランナーをフル2時間半以内を目指すランナーが2分後に追いかけ始めると言う、絶望的な「逃走中」が繰り広げられる。

実際、フルのランナーのレポートではハーフのランナーが邪魔で走りづらかったとの報告が多く見られたし、ハーフのランナーからは後ろからフルのランナーに煽られたり、怒鳴られたりして辛かったと言うような報告が見られた。

そしてこの鬼ごっこは8.3kmの第2関門まで続く。

仮にキロ3分半で走るフルのランナー(完走タイム2時間27分)がいたとすると、29分でこの地点に到達する。ハーフのランナーが10分前にスタート(実際にはロスタイムがあるのでスタート時刻差はもっと短い)したとすると、39分でここまで到達するランナーまでが彼に追い抜かれる。キロ4分42秒くらいのランナーである。
このランナーは決して遅くない。このペースだと99分でゴールできる。今大会の結果で言えば4485人中380位である。
言い換えるとフルのトップクラスのランナーは、ここまでに4000人以上を追い抜かなければならない。
しかもそれで終わりではない。フルのランナーは8.3kmでハーフのランナーと別れて、さらに9.3km走った後で、再びハーフのランナーと合流する。
この時点でキロ3分半のフルのランナーは17.6kmを61分36秒で走っている。ここで合流するのは8.3kmを71分36秒掛かっているキロ8分36秒で走るハーフのランナーである。このランナーはこのペースだと181分なので3時間の制限時間に間に合わない。つまりかなろ後方のランナーである。
フルのランナーはこの後、24.3km地点までの約7kmを再び数千人のハーフのランナーを追い越しながら走り、また1kmほどハーフのランナーと別れている間にハーフのランナーに追い抜かれる形になる。
なんとも気の毒な話である。

私はハーフのBブロックと言う比較的前方からスタートできたおかげか、後ろから追いかけてくるフルのランナーの圧力はさほど感じなかった。私を追い越すまでに何千人ものハーフランナーを追い越して、すっかり諦めたのだろう。

一方で、設けられている関門の時刻がフルに合わせられているせいで、ハーフのランナーは最初にフルのランナーと分かれる8.3kmの関門を過ぎると、実質関門はないに等しい。
次の関門は10km地点(フル19.4km)で閉門時刻は11時40分。つまりハーフランナーとしてはまだ半分にも到達していないのに、スタートから2時間40分までに通り抜ければいいのだ。
結果として、ハーフの完走者は3時間を大きく超えるランナーもたくさん見られる。
4350人が完走と言うが、記録されている最後尾は3079位でこの時点で完走タイムは4時間を超えているのである。

http://www.lap.co.jp/img/015.pdf

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