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本番!〜3年ぶりのレース(9)

空の下で号砲

東京レガシーハーフマラソン。柔道金メダリストの阿部一二三の合図でいよいよスタート。
長い時間、薄暗いバックヤードに閉じ込められて、ウンザリしていたが、スタート前にトラック脇まで出てこられたのは本当によかった。少なくとも空の下で号砲を聞けて、スタートの興奮は味わえたのだから。
Dブロックより後ろ(Lブロックまである)は、おそらくスタートの号砲も聞こえないまま、バックヤードの中を係員から少しずつ歩けと指示されただけだったろう。

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どんどん追い抜かれる

号砲がなって動き始めると、まだスタートラインにも来てないが、マスクを外す人が出始める。参加案内には「スタートまではマスク着用」と書かれていたが、自分がスタートラインに到達してなくても、既にレース自体はスタートはしているのだとも言える。そう思って私も外す。
ゆっくり歩き出して、徐々に走り始める。
スタートライン近くで阿部一二三や小池都知事を見かける。
号砲から約4分遅れて、スタートラインを越える。

前半は下り坂なので、スピードを出しすぎないように気をつける。分不相応な速い人のブロックにいるので、どんどん追い抜かれるが気にしない。

早々にトイレ

スタート前から気になっていた尿意は治まる気配を見せない。
これはもうトイレに行かざるを得ない。
フルマラソンでさえもトイレには行かないので、まさかハーフマラソンでトイレに行くとは思っておらず、場所も把握していないが多分5kmくらいのところにあるのではないか?

そう思って走っていたら、2km手前にトイレを発見。すでに10人以上が並んでいる。私と同じように寒いところに座って冷えたのだろうか?

前の方のブロックにいる人ほどタイムに対して本気だろうからトイレなんか行く人は少ない。スタート直後なら尚更だ。つまりはまだ前の方にいる今が1番空いているのではないかと思い立ち、トイレに並ぶ。マスクをまた付ける。

5分ほどのロス。だがランナーの列はまだまだ続いている。むしろその間に自分に合ったペースのランナーの集団に入ることができて、むしろ良かった。

8分ペース!

5kmのところで時計を見たら39分。色々ロスがあったとは言え、ここまで平均8分ペース。こんなペースではさすがにまずい。まあ少しずつ借金を返すしかない。

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消毒してから給水

5キロ過ぎに最初の給水。混雑を避けるためゼッケンの下一桁の番号によって、給水場所が分かれている。さらに給水の前にいちいちアルコール消毒を求められる。かなりのロスだ。私は今回あまりタイムを気にしてないからいいけれど。
この後、思い出して、塩タブレットを口に入れる。5kmに1つずつ食べるつもりだったが、この後も割と忘れて後から気づいて口に入れるパターンになった。

風を見つける

7kmを過ぎたあたりで沿道だけでなく、周囲のランナーも拍手。折り返しの車椅子ランナーが戻ってきたのだ。めちゃくちゃ速い。風のようだ。またしばらくすると外国人ランナー。続いて日本人ランナー。村山健太の顔がチラリと見えた。

折り返し手前の背中痛

日本橋の折り返しを前にした8km過ぎ。背中が痛くなってきた。
おそらく慣れないリュックのせいだ。重さは500gもないが、どうしても普段と違うところに力が入る。
肩甲骨を回したりしながら、しばらく様子を見ていたら、次第に気にならなくなってきて一安心。

鳩バス

10km過ぎたところで停車したバスを見かける。関門に間に合わなかった収容者を乗せる鳩バスだ。東京のレースだと鳩バスなのか。リタイヤで落ち込む地方ランナーには少し話の種になるだろうな。

下見した坂を淡々と登る

15km過ぎからの上り坂は、歩いて下見していた時は気にならなかったが、走るとやはりそれなりに堪える。無理せず淡々と登る。18km以降の坂が結構キツいことも承知しているので、ここでへこたれている場合ではないのだ。このあたりで左足の甲が痛くなってきたが、ぐっと堪える。

最後の関門を越える

最初からキツいと覚悟していたせいか、最終盤の坂もなんとか耐えられた。むしろ平坦になった最後の1キロが結構辛かった。競技場に入るところで残り500m。そこが最終関門。競技場の前まで来て入れないのは酷いなと思う。

国立のトラックを走る

最後にトラックをぐるりと回る。なかなか体験できることではないが、やはり疲れているので、ずいぶん長く感じた。

ゴール!納得のタイム・満足のペース

それでも頑張ってペースを少し上げてゴール。ロスをキャンセルした手元のタイムは2時間02分。自己ベストタイムには遠く及ばないものの、思ったよりは良い。

速報に書かれたラップの推移は最初の5kmのロスが見事に反映されている。

だがスタートやトイレのロスを無視した手元のタイムは結構安定していて、後半の上り坂による減速もあまりない。ペースコントロールとしては、まあまあの出来だと思っている。結局最後まで曇り空で、あまり暑くならなかったのが良かった。

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フルマラソンに向けて

3年ぶりのレース。やはり練習にはない楽しさがある。感染防止対策もかなり進んでいて、ストレスも少ない。次は3月にフルマラソンを予定している。だが、それには練習が足りていない。あと5ヶ月。本番のレースを楽しむために、まずは涼しくなった季節にしっかり練習を積むしかない。





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