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【17日目】Miracle Milk/Mili
こんばんは、音楽好きのみなさんはじめまして。(初めましての方にも届いていると嬉しいです!)
この記事は おすすめCDアドベントカレンダー2021 17日目の記事です☺️
記事のメインである私のおすすめCDについては「Miracle Milk」と先頭に◎を付した項目で全てです。
「読んで知ってほしい」というよりも「聴いてみてほしい」という気持ちで綴っています。
他の項目はまるごとスキップで構いませんし、メインも適当に読み飛ばしながらで構いません。
一つでも興味を持っていただければと思います。とりあえず聴いてくれ。
よろしくお願いします🧜♀️✨
※Miracle Milk以下の項では曲名を太字で表しています。
企画参加にあたって
目次からすぐにメイン項目にスキップできるように頭を軽くしましたが、改めて企画に言及します。
日めくり式で1日1枚、誰かのオススメCDに出会うことができるカレンダーを完成させよう!という楽しい企画ですね。めくってないか。
実は私は「知らない曲を聴く」時間が苦手です。また、音楽の趣味、ストライクゾーンが狭いです。
そのため音楽を聴いている時間は決して短くないと思いますが、数少ない信頼できる好きなアーティストの曲ばかりを聴いています。
3分あればサイレンインザスパイが聴けるし10分あればサイレンインザスパイ蒙昧termination流れ星を撃ち落せのわがままオーダーを叶えてお釣りがくる。30分あればこの三曲を三度回せる、と思います。
これは誇張表現ではありますが、未知の5分の曲×6はまず聴かない。
主催者のひいらぎさんのことはユニゾン、テンが好きな方と認識して繋がりました。(この認識は間違っていないと思うけれども、他己紹介としては不十分かもしれない、すみません。)
ひいらぎさんをはじめ好きな音楽の共通点から見つけた人たちは、私より色々な音楽を聴いている。
新しい音楽との出会いに開けている、と感じました。
そんな方々に向けて好きなアーティストを紹介できるまたとない企画です。
私のフォロワーさんを超えてひいらぎさんや他の寄稿者さんのフォロワーさんにまで届くことを期待してせっかくなので色々書いてみました。
他の方の投稿も、追いきれていないですが音楽が好き、このCDが好き!!!という熱量が伝わってきて楽しいです。誰かの「好き」っていいものですよね。
明日以降も続いていくので楽しみにしています。
Miliというアーティストについて
ADVENTER(はじめに貼ったカレンダーサイト)に登録した際、私の記事は
「ジャンル不詳を自称するアーティストをご紹介」
するものだと宣言しました。
この記事ではMili(ミリー)というアーティストをご紹介します。
*
Mili公式サイト のAboutを参照すると一言、こう書いてあります。
Mili is an international indie band currently based in Japan.
Miliは日本を拠点に活動している国際的なインディーバンドです。
ボーカルのキャシー、ギターの葛西さんが作詞作曲を務め、ベースの行人さん、ドラムの翔人さんと共にバンド編成で音を奏でます。
YouTubeやアルバムジャケットのデザインを手がける(※)Ao Fujimoriさんを含め、音楽作成集団Miliとなっています。
※ふじもりさん以外のイラストレーターを導入している作品もあります。
キャシーは日本在住のカナダ人。Cassie Wei名義で活動をしていますが、Weiは中国姓です。
歌詞は主に英語で書かれていますが、日本語の曲、中国語の曲、わずかにフランス語を含む曲まであります。造語もしばしば登場します。
バンド編成が主なのですがピアノ、ストリングスを多用した曲、エレクトロニックな雰囲気の曲もあります。
私が音楽の知識に乏しいためどんな曲を作る人たちなのか紹介できないだけでなく、他のファンもMiliがどんなジャンルか言語化できないと思っているみたいです。
葛西さんが以前こんなツイートをしていました。
「色んな音楽色々作ってます」
MiliファンがMiliを周りに推す時に、どんなジャンルか言語化できない戸惑いが多いと言う話。
— Yamato Kasai (@HAMOloid) July 8, 2021
私も初めて出会った人にどんなの作ってるんですか?って質問が日常で、その時は、
「色んな音楽色々作ってます。
後、ちょっと変です。
聴かなくても良いです。」
って答えてます。
参考までに。
更に昔まで探したらこんな言葉も。
Miliはノンジャンルだなぁ
Miliはノンジャンルだなぁとほんとにw
— Yamato Kasai (@HAMOloid) May 7, 2016
*
私は友人のオススメでMiliを知りました。
Deemoという音ゲーに代表曲のNine point eightなどの曲を提供しており、そこから知名度を高めたらしいです。
最近はオリジナル曲の他アニメ主題歌(ゴブリンスレイヤー/Rightfully、グレイプニル/雨と体液と匂い、攻殻機動隊SAC_2045/sustain++など)、
韓国のゲームLibrary of Ruinaシリーズ(String Theocracy、Iron Lotusなど)、11ヶ国語でプレイされるゲームENDER LILIES(良質なインストのサントラ)などへの提供曲を多く手がけています。
そのためCDのジャンルは「アニメ・ゲーム」となっていました。
これは用途を示したジャンル分けであるため、音楽的ジャンルとしてはやはり括るのが難しいでしょう。
*
紹介する2ndアルバムの収録曲Ga1ahad and Scientific Witchery、3rd収録のsummoning 101、最新リリースのSalt, Pepper, Birds, and Thought Policeという曲に617という数字が登場し、ファンの中でこの数字は特別な数字となっています。
6/17は # 617の日 としてお祝いされるくらいです。
アドベントカレンダー企画というわけで12月ではありますが、Miliを書くにあたって17日を選ばせていただきました。
音源作家としての活躍幅が広いと感じていますが、ライブもやっています(最近はやっていない)。サムネイルの写真はその際に撮影したものです。
※珍しいことに、動画・写真撮影が可のライブなんです。
https://www.instagram.com/solanum_coli のハイライトに動画も残してあるので、興味のある方は是非ご覧ください!
Miracle Milk
Miliの2ndアルバムMiracle Milk。
サブスクで聴けます。YouTubeにも多くの曲が載っています。
18トラックのうちVulnerabilityはインスト曲。与我共鳴-NENTEN-は中国語、Space Colony一部とYUBIKIRI-GENMANは日本語、その他の14曲が英語で綴られています。
私がMiliを紹介するならば「Science, Fantasy, Meal」の三拍子揃い踏みできる人なら好きなはず、と言いたい。あと英語。つまりハリポタ(ハリポタではない)。
好きな日本人アーティストの言葉が私自身の哲学に入り込んでくるのに対して、Miliを聴いていると一瞬だけその世界に迷い込んだような気持ちになります。
かなりしっかりした独特の世界観のもと作られた曲は、終わると外の、自分の世界に帰ってきた感覚を与えます。
アルバムを通して見た景色はあくまで自分の住む世界とは別の空想の世界。
私はこれが好きですが作り込みがしっかりしている分苦手な人も多いかもしれないです。
読者の中に一人でも気に入ってくれる人がいれば嬉しいなと思いながら進めます。
❶Science
Doctor(Red Dahlia)、Scientific Whichery(Ga1ahad, Sl0t)、Mad scientist(RTRT)が登場します。科学者たちです。
さらにプログラミング言語Javaで歌詞が綴られ、英語で歌われるworld.execute(me);。
if(me instanceof Eggplant){
you.addAttribute
(me.getNutrients().toAttribute());
Me.resetNutrients();
}
If I’m an eggplant Then I will give u my nutrients
余談ですが作詞者が情報系の専攻だったため、Java曲は他にも存在します。
他にもchromosome(染色体)、transform(形質転換)、cardioid(カーディオイド)、挙げ出すとキリがないですが様々な科学ワードが登場します。
理系ホイホイ。
❷Fantasy
まず魔女。与我共鳴には呪文を意味する「咒语」など。
Ga1ahadとSl0tはロボット/アンドロイド的存在。
Bathtub Mermaidはそのままマーメイド。
RTRTはYouTubeのMVイラストを見ると、主人公(この曲の一人称の使い手)であるマッドサイエンティストの元へ訪れてきたのがキョンシーだとわかります。
異形のものが登場する楽曲が多いのもMiliの特徴です。
空想の中でもどちらかというとダークファンタジーの雰囲気が多いかもしれないです。
❸Meal
Unidentified Flavourful Object、Meatball Submarineはタイトルにまで食べ物の要素が表れています。
Painful Death for the Lactose Intolerant には双島乳業(Twin Island)という怪しい牛乳メーカーの存在が見え隠れ。
サンドイッチ、ナス、トマト。こちらも全てを列挙するのが難しいくらいですがたくさんの食べ物が登場します。
ちなみに、ボーカルのキャシーはツイッターのプロフィールに好きなことを並べている中に”cook”を入れており、よく料理の写真を載せています。
しっかり食べるというのは生きていく上でも欠かせないことと理解しているのでしょう。
恐らく上に挙げた三つの要素は切り離されるべきではなく、繋がった話です。今回は考察ではなく単に紹介するだけなので要素だけ抜き出してみました。
とりあえず聴いてくれ、と書きましたが「とりあえず」では何を選べばいいか分からず、聴かない。あるいは雰囲気が好みでない曲を最初に選んでしまい、誤認してしまう。
こうなるともったいないので、以下に全てではないですが楽曲の紹介を書きました。
気になったものを一つだけでも、是非聴いてみてください🎶
◎Mili代表曲
YouTubeで再生数が多い(1000万再生を超える)、このアーティストといえばこれ!を語れる曲がこちら。
11. world.execute(me);
Miliの強み、ダンスロックの代表曲。
イラストのみのMVも多いですが、この曲ではJavaのコードが流れていく動きがあるので、Javaを読める人には動画をおすすめしたいです。私は読めません。カラーリングがちょっと派手で主張が強いですが、曲の良さには関係ないよ。
MeとYouが登場し、扱うトピックはLoveですが終わりの解釈が難しい曲になっています。
曲を通してテンポがいいです。ずんちゃ♪ずんちゃ♪な曲。
03. RTRT
イントロから中華風味を感じるメロディー。
ある日サイエンティスト(Dr.スズ)の元にやってきた腹減りキョンシーくんに美味しいご飯を振る舞い、楽しく暮らしていくと…
なんて物語です。起承転結がはっきりしている方です。
小籠包ワンタンチャーシューです。
曲の読み方はレトルト食品のレトルト。この訳しかた、多義語として考察が広まっているみたいですが、今日のところは深入りするのはやめておきましょう。
02. Ga1ahad and Scientific Witchery
ガラハドと魔女の2パートを、ワンボーカルで声を使い分けて歌い上げるのが特徴の一曲。掛け合いの部分は必聴です。
スピード感十分。寝る前に聴くのはやめたほうがいいよ。
こちらはルラリラな曲。
◎ロックにご執心なあなたに聴いてほしい曲
音楽とはすなわち強いこと、カッコいいこと。イヤホンから体内に流し込むことで己の攻撃力を上げることができるような曲たちです。曲の括りがロックなのかは分かりませんが(特に09)、好きの親和性は高いはずです。根拠は私。
ただ、この説明で想像されるよりは弱いと思うのでそこだけご注意。
07. 与我共鳴—NENTEN—
「ただ聴いていてカッコいいこと」が音楽のひとつの答えだと教えてくれた曲です。歌詞ではなくて音重視ですね。歌詞に込められた想いはもちろんあるのでしょうが、それを汲み取らず(汲み取れず)とも、とにかく耳に心地いいです。
中国語なんて知らない。そんなことは関係ない。兎にも角にもこの音を浴びたい。と思わされる中毒性があります。
速い曲が好きな人はこれを選べば間違い無いです。
余談ですが私はこの曲が好きすぎてピンインの勉強に手を出しました。
09. Cerebrite
ピアノが美しい曲パート1。
「ite」は宝石・鉱石に使われる接尾語で、この曲にもいくつかの石の名前が出てきます。
のっけから打楽器爆撃ちかという勢いでピアノ。私はピアノが弾けないがわかる。これを弾き上げるには相当な体力が必要。
とは言いつつ、ゆったりした部分もあり音の起伏がしっかりしています。
激しさを訴えてくるサビとうねるような箇所の対比が病みつきになります。
オススメは「Set your sails〜Amethyst submarines」の部分。歌い方はもちろんのこと、裏のピアノの旋律がとにかく美しい。この曲を再生するなら是非ここを傾聴してみて欲しいです。
ゆったりした波が気づいたら激しい波に豹変しているような、それでいて最後まで繊細さを失わないメロディーの虜です。
15. Sl0t
イントロ大勝利が好きな人にはこれしかないでしょう。Cerebriteに勝る緩急で頭、中、終わりと劇的に表情を変える一曲です。
曲の構成を比喩に任せるならば、ディズニーアトラクションのカリブの海賊+スプラッシュマウンテン。最初に落ちて、最後に激しく落ちる。途中の道のりはゆったりです。水を相手にした曲ではない上に途中が愉快というわけでもないのですが。
音楽の知識に乏しい上、言葉も上手くない私がこの曲について語れることはもはや無い気がします。これ以上は野暮でしょう。とにかく聴け。
◎繊細な危うさがある曲
定義が曖昧な言葉ではありますが、一言でいえばメンヘラっぽい曲。キャシーの高音が鋭さを持ち、何かを切り裂くように響く2曲です。
01. Red Dahlia
ピアノの伴奏にストリングスが繊細さと鋭さを添えるMiliならではのサウンド。
Separate me in half
So that doctor can stitch me up back again
私を二つに割いて
先生がまた背中を縫合できるように
花が咲いてから枯れるまでを表現した一曲として、こんなものもあるんだ、と聴いてみるのもいいかもしれません。
08. Bathtub Mermaid
ピアノが美しい曲パート2。
これの生演奏を聴いて溶けて海に流されるのが私の夢なので、誰か叶えて欲しい。楽譜はここにあります。私は楽譜も読めないので、とても難しそうに見えるものが実際どれくらいヤバイ曲なのかわかっていないのですが。
私が美しいなと感じた歌詞があるのでご紹介します。公式訳を直下に付しています。
And then I gave you my eyes
To see all the colors
そして君に 目玉を与えた
この世の色彩を見えるように
And then I gave you my ears
To hear all the sirens
そして君に耳を与えた
セイレーン達の歌声を聴こえるように
And then I gave you my heart
To fill in the emptiness in your chest
そして君に 心臓を与えた
心の奥の空虚を埋めるように
And then I gave you my brain
So that you can learn to love
そして君に 脳を与えた
愛する方法を覚えられるように
御伽噺のマーメイドをそのまま連想していただければいいと思います。
激情を堪能してみてください。
◎優しい曲
説明が短すぎるのですが、あの、本当にただのいい曲たち。
14. YUBIKIRI-GENMAN -special edit-
僕らは迷いながら 道筋を照らし出す
休んでもいいから 止まらないように
背中を押してくれる系ソングです。
17. Colorful
HΔGというアーティストの曲のアレンジ版だと理解しています。
You see? This world is wonderful
苦境に立たされた人へ、世界に色彩を取り戻させる優しい曲です。
終わりに
いつか系統的に語ろうと思っていたアーティストについて書くいいきっかけになりました。
魅力を伝え切れた自信はないですが、再生に踏み切ってくれた方がいたら嬉しいです。
気に入った曲があれば教えていただければ、自動的に次のおすすめを出しますので是非コメントくださいね。
久々に敬体で長文を書いたので肩コリしました。
近いうちに読書記録をいつもの調子でリリース予定なので、noteフォロワーさんはまたお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
サポートは不要ですのでスキ・コメントをいただけると嬉しいです!✌️😎✌️