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やっぱ凛世は"女子高生"なんだなって——杜野凛世「珈琲の牛乳いれたん」感想(※ネタバレあり)【シャニマス】

透明感のある色彩設計と
ラフなタッチが絶妙に組み合わさってる……
いいよね……

 さっそくですが、今回実装された杜野凛世sSSR「珈琲の牛乳いれたん」のイラストのここすきポイントを発表します。他の放クラメンバーが笑顔で凛世を迎える中、チョコ先輩だけは——

——ッ!?
凛世ちゃん、その手に持ってるのはコーヒー牛乳!?

 と言わんばかりの表情視線。拳をぎゅっと握り、台詞は「おおーっ」。チョコ先輩らしい立ち振る舞いで微笑ましいですね。

 ……あ〜〜〜〜"視(み)"えちまったな。園田がさ、風呂上がりにコーヒー牛乳を一気飲みして「ぷはあっ……染みるねぇ……!!」って言ってさ。その仕草がおっさんみたいだから、西城にツッコミされてんだよきっと。愛おしいぜ……

ちなみに風呂上りはフルーツ牛乳派です
ホテル志摩スペイン村で風呂上がりに飲んだあの味が忘れられねえよ……

 そんな妄想はさておき。「珈琲の牛乳いれたん」のコミュについて。読む前と読んだ後でその人物に対する印象がガラッと変わる、そんなコミュがシャニマスには多々がありますが、本コミュもそのうちのひとつでした。凛世といえば、大和撫子、浮世離れした少女、といったイメージが真っ先に思い浮かびますが、「やっぱりこの子もちゃんと普通の女子高生なんだな〜」としみじみ実感できました。そんなこんなを本記事で語ってみます。

(※以下、「珈琲の牛乳いれたん」および杜野凛世関連コミュのネタバレを含みます。ご注意ください)


「凛世にはお気に入りの動画チャンネルがある」という事実

落ち着いた佇まいの大和撫子。常に礼儀正しく、一歩引いて相手を立てる性格。少女漫画好きという意外な趣味を持つ。高校1年生。
——シャニマス公式サイトのプロフィールより

 もしこのコミュを読む前に「凛世ってスキマ時間に何してるのかな?」って聞かれたら、私は「そりゃあ……小説や恋愛漫画読んだり、単語帳めくったり、放クラメンバーとチェインでやり取りしたり、プロデューサーに思いを馳せたりしてそうだよなあ」と答えていたことでしょう。元は箱入り娘ですから、普段から生真面目で、浮世離れした生活を送っているんじゃないかと。

 ところが、このコミュを読んだことで景色が一変しました。なぜかというと——

 なんと、凛世にはお気に入りの動画チャンネルがある。しかもパリピ(最近はやりらふぃーって言うらしいですね)っぽいノリの動画。コミュ内では少なくとも「瓶の蓋を簡単に開ける方法」「コーヒーの牛乳入れたんを紹介する動画」「ピー音芸がある動画」を見ていることが確認できます。凛世はその動画を夜に自室で見たり、プロデューサーが迎えに来るのを待つ間に見たりしています。

 つまり——スキマ時間にスマホでサッと動画共有サイトを開いて、目に留まった動画を見るそんな俗っぽい行動をしている凛世は""いる"""。それが今回のコミュで判明したのです。え、ちょっと待って、なんかそれって……

 なんかちょっとドキドキしちゃうじゃん……杜野凛世という少女を身近に感じた、グッと親近感が増した、と表現すればいいのでしょうか。昨今、場所や時間を問わず、誰もがスマホで動画を見ています。私はVのオタクなので、食事中はずっと海外VTuberの切り抜きを見てますし、23時頃になったら適当に配信開いて、15分くらい経つと睡魔に襲われるから寝る、って感じの生活を繰り返しています。
 職場であれば休憩時間中に同僚が、学校であれば同級生が、スマホを通してTwitter、YouTube、TikTok、インスタで動画を見ている。そんな光景があなたの周りでも日常茶飯事になっているのではないでしょうか。その中に普遍的に存在している一人ってことなんです、杜野凛世という少女は

 箱入り娘だったとはいえ、ちゃんとSNSや動画共有サイトにネイティブな世代なんだな凛世……現役の女子高生なんだな……その事実がとにかく衝撃的で、かつ感慨深いものがありました。なんていうか、凛世はそういうコンテンツから縁遠い存在だと思っていたんですよね。最近では一人で牛丼屋に行ったり(牛的情感盛り、一丁)、「やばい」という言葉を普通に使っていたり(ロー・ポジション)しますが、それでも普段は紙媒体で岩波文庫とか読んでるんだろうなあというイメージを無意識に抱いていました。

 しかし、今回のコミュでその印象がガラッと変わりました。現実世界でたとえれば、TikTokで「残像に口紅を」を知ったかもしれないし、美味しいヤミー❗️✨🤟😁👍感謝❗️🙌✨感謝❗️を認知しているかもしれないし、YouTubeで壱百萬天原サロメさんの切り抜き動画を見たことがあってもおかしくない。凛世はそんな日々を送っているわけです。

 それだけネットに慣れ親しんでいるなら電子書籍サイトで恋愛漫画を読んでいるだろうなあ、やっぱ放クラメンバーから面白動画を共有されてるのかなあ……などなど想像がどんどん膨らんでいく。シャニマス特有の、数々の繊細な日常・心理描写を通して、アイドルの姿形が実像を結ぶ感覚が本コミュでも味わえました。凛世は可憐な大和撫子でありながら、スマホも使いこなすごく普通の女子高生。何なら最後のピー音で遊んできゃっきゃする様子は幼女。「夜明けの晩に」のロリ凛世の面影があってほっこりしちゃった。

グレフェスコインで交換できたsSSR「をとめ条約」でも
「夜更かししたせいでにきびが……」って感じの
女子高生っぽい会話が繰り広げられてます。オススメ


 杜野凛世という少女の解像度が上がり、色んな面を知ることができ、しかもいつにもまして距離感がグッと縮まった感があるので、ちょっと待ってなんか冗談抜きで胸が苦しくなってきたわ……たすけてくれ……


「女の子はいつだって放課後がクライマックス!」

 (コップの水を飲み干す)……ふぅ。第1話「動画をかし」で凛世が女子高生であることが実感できると、第2話「風呂をかし」も感慨深いものがあります。

 少し話は変わりますが、匿名ラジオでは「純粋にエネルギーを得たいから、という理由で女子校の文化祭に行こうとした」というARuFaさんのエピソードが披露されていました。職場が年上の同僚ばかりで、価値観がおじさん化しちゃうから、若い人と交流したいと思ったとのこと(知人に「キモすぎます」と言われたから断念したというオチ)
 ……気になったキャラの声優さん調べてみたら「えっこの人まだ10代なの!?」ってこと結構ありません? はー若いのにすごいわねえ……ってなりますよねあれ。

 それと同じ感じで、放課後クライマックスガールズがその活動を通して、大人たちに活力を与えるという描写は結構あるんですよね。今回のコミュがまさにそう。第2話「風呂をかし」のあらすじをざっくり振り返ると——清掃員の人手が足りず困っている銭湯のあばちゃん。その会話を聞いた夏葉と凛世がお手伝いを申し入れて、放クラのみんなで開店前の清掃をする。丹精込めて楽しそうに清掃する5人を見て、おばちゃんは元気をもらう。そんなお話です。かーっ!! いいなあ! うちの職場も人手足りなくなったら放クラ来てくれないかなー!!

 初代プリキュアが「女の子だって暴れたい!」というコンセプトで社会現象を巻き起こしたように、「女の子はいつだって放課後がクライマックス!」を掲げる放課後クライマックスガールズが、関わる人をみんな元気いっぱいにする。それはやはり、青春のまっ只中にいる女の子だからこそ成せる業なのかもしれませんね。

これ大人になったら
「仕事終わりの梅酒は格別でございます……本日はウォッカ漬けで……」
になるのかな

 最初は動画をマネして作っただけの、特に何も感じなかったコーヒーの牛乳入れたん(コーヒー牛乳)が、色々な思い出や人々の関わりを通じて味わい深く感じられるようになる。最後の台詞からはそんな心境を読み取ることができます。あっでもダメだよ、ファミレスのドリンクバーで飲み物混ぜたら!! お行儀悪いからね!! ねっ!!!!

 ちなみに、ペプシコーラと牛乳を1:1で混ぜたPilkってのが海外で流行ってるらしいんだけど……凛世、こっちも試してみないか?


凛世の"末っ子感"——四コマ漫画について

なんか既視感あったんすよね

「珈琲の牛乳いれたん」の実装に合わせて、ギミー先生の四コマ漫画が更新されました。みんな四コマ目の「ぷくりんぜかわいい」って言ってるけど……かーっ!!!! わかってねえなあ!!!! かわいいのは表情だけじゃないんだよなあ!!!!(デカい声)

 夏葉においしいところを取られて凛世が拗ねちゃう、ってのがあらすじですが、なんかこの拗ね方、末っ子感あるんですよね。

pSSR「さよならごつこ」より
これが実兄か、義兄(姉の結婚相手)かは現状不明
物語全体の文脈から考えると後者か……?

 (私が知っている限りでは)凛世には姉がひとり。それ以外には兄がいる可能性あり。弟や妹を匂わせる描写はないので、凛世は末の妹だと考えていいでしょう。

 で、凛世が末っ子であることを意識すると、符号する言動が何かと多いんですよね。たとえば「放課後★肝試しパニック」。凛世が幽霊を装って放クラメンバーにイタズラしたり、逆に「その幽霊さんは大切なお友達です」と教えたり……

pSR「ふらここのうた」より

 シャニPに対していじけたり、拗ねちゃったりすることも結構多くて……(かわいい)

sSSR「夜明けの晩に」より

 幼い頃はそら豆が嫌いでした(かわいい)(暗喩が込められた描写ですが本記事では割愛)

 今回の四コマ漫画における夏葉への言動は、まさにおしいいところを兄や姉に取られていじけちゃう末っ子そのもの。また、凛世の姉は無邪気であどけない言動が多々あり、彼女から少なからず影響を受けているのかもしれません。

 しっかり者という印象が強い凛世ですが、「末っ子」「姉の無邪気さから影響を受けている可能性」を踏まえながら読むと、今後のコミュもぐっと奥行きが広がることでしょう。ふふっ……ぜひ覚えて帰ってくださいませ……


まとめ、最後に

 以上、長々と語りましたが「現役の女子高生っぽさあるよね」「末っ子感あってかわいいね」というそれだけの話でした。末節末葉は省いたので、細かい描写が気になる方はぜひガシャを引いて入手してくれよな!! あとはおまけです。

 こちらは今回のコミュのタイトル。奥ゆかしい古語が用いられていますが、蓋を開けてみれば凛世は「コーヒーの牛乳入れたん」「え、さりげにヤバくないコレ? パクるヒトー、チャンネル登録してって★」と言語センスが中々ぶっ飛んだ動画を見てます。高低差で風邪引くわ。
 フランスの思想家・シオランは「私たちは、ある国に住むのではない。ある国語に住むのだ。祖国とは、国語だ。それ以外の何ものでもない」という言葉を残しています。思想や文化の違いは言語に如実に現れるもの。家の都合でお琴や日本舞踊に慣れ親しんでいた凛世が、自分の知らない物事を能動的に知ろうとする——そんな彼女の姿勢を、使われている言葉の違いによって感じることができました。

sSSR「牛的情感盛り、一丁」のコミュタイトル

 また、今回のコミュは前回sSSR「牛的情感盛り、一丁」のプロットと似ているように感じました。牛丼を食べる時のマナーを放クラメンバーと"学習"する→一人で"実践"する→自分なりの"意味"に落とし込む。凛世サポートコミュでは定番といえる流れですね。凛世が放クラメンバーとの交流を通して、新しい世界を知っていく様子が丁寧に描かれてるの、ほんといいよね……


 そしてついに!!!! 10月!!!!! 「階段式純情昇降機」のフィギュアが登場します!!!!!! えー近所のゲーセンにいるかな……オンラインクレーンゲームとかメルカリ使うのは怖いんだよな……いずれにせよ絶ッッッ対に入手してみせます。私を散々狂わせた「階段式純情昇降機」が立体化するなんてほんと嬉しいマジー感謝感謝ハッピースマイルです……😭🙏

実装当初の様子がこちら。だいぶ狂ってました

 最後に。次のpSSR実装は2月。バレンタイン凛世が来ます。よろしくお願いします。……これ去年も言った気がするな。でもほら、クリスマスも正月もコミュになってるんだからさ。今度こそは充分に可能性ありますよ。私は今のうちにTrue鉱山掘ってジュエルを貯めておくぜ!!

 ちなみに最近は、他のアイドルのウエディング衣装を見る度に「あー……いつか白無垢凛世も実装されるのかなー……」という考えが脳裏によぎっては狂いかけてます。……っていうこの文章を書くだけでなんか胸が苦しくなってきた。こいついつも凛世コミュで体調崩してんな。

 いずれにせよ、半年以内に次のpSSRが来るはず。その時にまたお会いしましょう。それでは!!


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