声高に叫べ、悪徳への鉄槌を——対策委員会編1章・感想【ブルーアーカイブ】
・前略、遭難しました。助けてくれた銀髪ケモミミ娘と間接キスして、おんぶしてもらいました。めっちゃいい匂いした。何を言ってるかわからねーと思うが……私もちょっと引いた。「アマガミ」の主人公見てるみたいだ。これは褒め言葉です。
・「ケモミミを拾う」もいいけど、こういう「ケモミミに拾われる」って展開もいいと思いませんか? 本来はペットを飼う側が、飼われる側に転落する。価値観の逆転。人類という種族へのアンチテーゼ。SFチックでゾクゾクします。「けものフレンズ」アニメ1期が近い例。
・冒頭から早口ですみません。ケモミミが2人もいたからね。そりゃテンションぶち上がる。それでは対策委員会編1章「対策委員会の奇妙な一日」の初見感想をお届けします。手が滑って10,000文字書いちゃった。酒の肴にどうぞ。
<前回の記事はこちら>
アビドス高等学校・対策委員会、シロコ
・連邦捜査本部に救援を求める手紙が届く。お相手はアビドス高等学校。どれどれ……地域の暴力組織に襲われているので助けてほしいと。「北斗の拳」かよ。
・現地に訪れてみると、暴力組織以外にも問題が。それは多額の借金。度重なる自然災害のために多額の資金を投入せざるを得ない状況。しかし、片田舎の学校に融資してくれる銀行は見つからず、悪徳金融業者に頼るしかなく——結果、借金の総額は9億6235万円。
・経済産業省の中小企業実態基本調査によると、中小企業の1企業当たりの売上高は1.71億円。あくまでも平均値だし売上高なので、参考にするには適切ではありませんが、約10億円という数字がどれだけ途方もないものか、学生にとって重すぎるものか、実感できる気がする。
・学校は毎月の利息を返済するので精一杯。弾薬も補給品も底をついている。返済できなければ廃校。当然ながらほとんどの生徒はこの学校を去り、現在の生徒は、借金を返済するための組織、対策委員会の5人のみ。
・アニメ第1話で廃校 or 廃部の危機を迎える——あるあるのやつですが、心臓がキュッてなりました。私も心折れて無職になった頃は、毎月減っていく貯金残高を見るのが怖かったから……経済的不安は辛いよなあ、うん、めっちゃわかる。学生ならなおさら大変だよなあ……
・よし、まずは弁護士事務所に相談しよう。過払金は取り戻せる可能性があるってCMでやってた!
・そんなこんなで借金返済を手伝うことになりました。冒頭で述べた通り、なんとこの委員会、5人中2人がケモミミです。黒猫と白狼で対の存在。もうテンションぶち上がりよ。確かにブルアカにケモミミは何人かいますが、別にそれがメインコンテンツではない。だからせいぜい1ユニットに1人いれば充分なのに……これは本当にすごいことです。ぜってーこの学校救ってやるからな。あっ他にも気になる生徒がおりまして——
ママー!!!
だっこちて〜!!!!
ばぶばぶ〜!!!!
・……失礼しました。発作が。ロリママもいます。かたなしくん、じゃなくて小鳥遊(たかなし)ホシノ。こう見えても3年生。敵襲が来てものんびりとした口調。オッドアイ。強キャラ感ある。
・そういえばシロコ、冒頭でロードバイクに乗ってたけど趣味なのかな。もしそうならスカートの下にレーサーパンツ(レーパン)履いてますね。長時間サドルに跨ってると、健康に害を及ぼすくらいお尻痛くなっちゃうからね。これ冗談抜きで死活問題です。で、レーパンを履く時は下着を着けないのが基本ですが、女性はそれに抵抗を覚える方も多いのだそう。
・シロコはどっちだろ。機能性を意識してレーパンの下にパンツ履いてないか。女子として恥じらう場面もちゃんとあったから、パンツ履いてるか。どちらのシロコでもかわいいと、ワイトもそう思います。冬はタイツ型のやつ履いてそう。
・ロードバイクに乗ってる時以外は普通にパンツ履いてるよな……ダメだ、シロコの立ち絵を見る度に「今履いてるのはパンツか、レーパンか」って考えてしまう身体になっちまった。
・ん……キモすぎ。本編に話を戻す。
セリカ
・翌日。セリカが一人でコソコソと怪しい動きをしていたので、ストーキングすることにしました。私じゃなくて先生がね。すると——
・ラーメン屋でバイトしてる事が発覚しました。
・「柴関ラーメン看板娘のセリカさん〜普段はツンツンしてる幼馴染みが、バ先で天使な件について〜」(アビドス文庫)刊行されちまった。ギャップ萌えが見事にビジュアルで表現されています。安易にメイド喫茶にするのではなく、ラーメン屋という庶民的かつ男気のある環境にすることで、よりギャップが生まれている。あえて厳しく採点しようかな。100点。
・ちなみに店主は、この手のノベルゲーによくいるマスコット枠。既視感あるな。作品が作品なら公式Twitterのアイコンになって、このワンちゃんが喋っている体裁でお知らせツイートが流れて、メンテナンスやお詫びの時だけ業務連絡っぽい無機的なツイートになるやつだ。
・ケモだけど、ケモ成分が強いのはあまり……私が好きなのはあくまでケモミミだから……
・おースチルだ。めっちゃいい構図! みんなでセリカにちょっかいかけながら注文。よしっ教え子のために奮発しちゃおうかな! 辛みそラーメン、ねぎトッピング! 麺カタ背脂普通で!
・私の一番好きなラーメンです。
・散々からかってきた委員会のみんなにこの一言。でもセリカ、先生知ってるよ。寝る時に「死んじゃえは言いすぎたな……」ってイルカのぬいぐるみギュッして脳内反省会してるでしょ!? かわいいね!
・……いや今はその描写も古いのかな。わかんないや。先生、新作アニメを追う気力も体力もなくなっちゃったからさ……ははは……
・利息の返済に充てるためにバイトをしていることが判明。バイト代じゃ焼石に水だってのに……いい子すぎるだろ……😭
・でも一人で責任を背負おうとするのはよくない。そういう真面目な人間からメンタルが潰れていくんだ。ここは先生として、心を鬼にして説教してやらねば——
わーっ! 拉致られたー!
・荷台に押し込まれるセリカ。やめて! 私に乱暴するつもりでしょう……エロ同人みたいに!
・いい子すぎるだろ。ごめん、エロ同人とか言って……先生は純愛ものしか読まないし読めないからね。そこは信じてほしい。
・セリカを救うために先生と委員会が動き出す。連邦捜査部の特権を行使して、セントラルネットワークに違法アクセス。セリカの位置を特定。これ色々できそうね。「敵は海賊」でいうところのインターセプターか。
・コツッ(迷いなく上の選択肢を爪で叩く音)
「ふ、ふざけないでよ!この変態教師!!」
・気持ちいいって感覚が真っ先に芽生えました。もうダメだ私。
・セリカを救出し、敵陣の包囲網を突破して帰還。この辺り、ホシノ先輩がめちゃくちゃ頼りがいあったバブねえ。
・救出作戦の過程で敵陣営の手がかりを入手。カタカタヘルメット団はあくまで下部組織。その裏にいる黒幕を探し出すべく奔走することに。
便利屋68(シックスティーエイト)
・しかし、敵もただ手をこまねいているわけではない。黒幕らしき人物の語りパートが挟まる。カタカタヘルメット団を見限り、「便利屋68」なる武装集団を新たに雇う。
・68、か。フム。+1したらえっちな数字になるね……じゃなくて! 86は「取り除く」「追放する」を意味するスラング。その数字を反転させて「何でも受け入れる」の意にする、転じて便利屋ってことかな。ネーミング凝ってるなあ。好きだぜそういうの。いったいどんな連中なんだろう——
うおおおおおおおおっっ!!!!!!!
・ヒロアカでヴィラン連合が出た時のような高揚感。中二心くすぐるダークな雰囲気! クールな演出! 物語の加速を予感させる引き! 対策委員会との衝突が楽しみだ。さぞ胸熱展開が繰り広げられて——
・ん……?
・何ですか。この微笑ましい子達は。孫を愛でるお婆ちゃんみたいな愛情が芽生えました。遠慮せずにたあんとお食べ……おかわりあるからね……お小遣いもあげようね……😊
・便利屋68。ポンコツ上司アルを中心とする集団。任務の経費がかさみ、1杯のラーメンを4人で分け合うことになっていた。ゴスなロリがいたり、「ひいん、私が全部悪いんですぅ! 生きててごめんなさい!」って感じの子がいたり。私が気になった子は——
・カヨコ。白黒の髪。ボーイッシュかつパンキッシュな見た目。寡黙でクールなツッコミ役。黒いチョーカー。この子には安心して夢女子できそうな雰囲気がある。捨て猫拾っててほしいな。今後のキャラ掘り下げに期待だ。
・CVは藤井ゆきよ。けもフレでアルパカ、ルパン3世でレベッカの声優やってた人か。はえーこういう役も演じられるんだ。多才な方だなあ。
・お互いの正体や目的を知らぬまま、ラーメン屋で仲良く会話を繰り広げました。これアレか。日常アニメ6話の終わりに登場して、シリアス展開に突入するかと思いきや、次話で鯛焼きに釣られてる子。匿名ラジオで言ってたやつだ。まあこれはこれでいいな。おもしれー連中だし仲良くしていきたいね。
待て。待ってくれ。
何だこの不穏すぎるタイトルは。
・ちょ、ちょっと待ってくれ。この展開は見覚えがある……シナリオ100点道徳0点——「ファイアーエムブレム風花雪月」だ!! 仲良くする過程を見せてから、殺し合わせるやつだ!!
・……いいぜ。アルだって覚悟を決めたんだ。私も腹を括るよ。さあ、どんな血みどろな展開だろうが、かかって来い!
〜とんでもなくギャグなBGM〜
・あっよかった。大丈夫なやつだこれ。マジで身構えました。「ここからまどマギ3話か……」「学級編から戦争編か……」って。
・こうして便利屋68に襲撃されましたが、返り討ちにしてやりました。アルには情が湧いて無意識に本気を出せなかったという事情もありそうですが、どちらかといえば本当にただただポンコツだから倒せなかった様子。愛おしいなオイ。
・襲撃後、ムツキと邂逅。仕事じゃない時は仲良くしてくれるらしい。
・ちょ、ちょっと。いやんっ。何よ急にっ。せめて人のいないのところで……って騙されねえからな!! 「ここ伏線」ってオタクの勘が告げてんだよ!! 盗聴器仕掛けたろ!? ぜってー忘れねえからなこのシーン!!!
・後ろの赤面してるアヤネ、くっそかわいいー!(デビルマンMAD)
・はたして便利屋68は何者なのか。後日、調査が行われました。彼女達はゲヘナ学園の部活。学園からも問題児あつかいされている、曰く付きの集団なのだそう。
・彼女達が使用した戦略兵器は「ブラックマーケット」でしか取引されていないであろう代物。ブラックマーケット——すなわち闇市場。アンダーグラウンド。ロアナプラ。よし、手がかりを求めて潜入だ!!
・……えっ結構やばくない? 大丈夫?
「銀行を襲うよ!」
・本当に来ちゃった。大丈夫かなあ。道中でトリニティ総合学園の生徒を保護しました。案内を頼むことに。……さすがにケモミミではないか。
・すると、アビドス高等学校から利息を取り立てているカイザーローン銀行員の姿を目撃。なんと闇銀行へ入っていく。そこで浮かび上がる最悪の疑惑——アビドス高等学校の借金返済は、すなわち犯罪資金の提供になっていた……?
・お、おいおい。「龍が如く」みたいなシナリオになって来たぞ。こんなかわいい絵柄なのに……いやーでもこれ相当えぐい話ですよ。社会的弱者の善意が搾取され、知らず知らずのうちに反社会的組織の資金源にされていたっつうんですから。現実にありそうな話だ。佐藤究「テスカトリポカ」で似たようなエピソード読んだな。
・証拠を掴むには直接殴り込むしかない。たとえ堅牢なセキュリティが立ちはだかろうとも。よし、ならば声高に叫ぼうではないか。我々は食われるだけの餌ではない。悪徳への鉄槌を、理不尽なこの世界の摂理への反駁を——
「銀 行 を 襲 う よ !」
こ、これで本当にいいのか……!?
なあ……!?
なんで覆面差分が
全員分用意されてるの!?!?
・停電。外部通報と警備システムの無力化。銃口を突きつけて従わせる……す、すげえ。「ダークナイト」の冒頭シーンだ。やってること完全に悪役だよこれ。
・一方その頃、便利屋68社長アルは——
・マキマさん助けて。俺この娘好きになっちまう。「見て! 今日の雑炊はお水が少ないから箸が立つのよ! 想定内だわ!」ってはしゃぐ姿が目に浮かぶ……
・便利屋68のみんなに中華料理を振る舞いたいな。麻婆春雨とエビチリと八宝菜、創味シャンタンのわかめスープ、朝から仕込んでおいた自家製チャーシューをテーブルに所狭しと並べてさ、満面の笑みでたらふく食う姿を見守りてえよ。お米は4合炊いておくね。足りなかったら冷凍のやつチンしてね!
・さて、証拠となる集金記録を回収。ついでに現金1億円もゲットだぜ! ぐへへっ、悪者から奪った金なんだ! 正義のために遠慮なく使わせてもらうぜえ——
・えっ。
・ご、ごめんでちゅ……あっいや、赤ちゃん口調やめます。小鳥遊ホシノ様。この度は、社会的倫理に反する軽率な発言をしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。教師としてあるまじき態度を猛省し、今後は清く正しいアビドス高等学校の復興に尽くしますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
・なお紆余曲折を経て、この1億円は便利屋68の手に渡り、彼女達の活動資金になりました。コメディチックに描かれてるけど相当悔しいだろうな……憧れたアウトロー達の正体は、本来始末するべき標的。しかも1億円の施しまで受けることになったんだから。
ホシノ
・カタカタヘルメット団や便利屋68を差し向けてきたのは、カイザーローンであったことが判明——ああ、確かにノノミの言う通りだ。これはおかしい。生かしておいて死ぬまで搾り取らねえと……えっ? あっ、いやいや、悪人の思考をトレースしただけだよ!? 先生はそんなこと微塵も考えたことないからね!
・なぜ彼らは、取り立て先であるこの学校を襲撃する? こりゃあ巨悪と陰謀の臭いがプンプンするぜ。カイザーコーポレーション本社が関わっているに違いない。ヒフミはトリニティ総合学園生徒会(ティーパーティー)への報告を約束。しかし、ホシノはこれを拒否——
・ホシノ、お前……いったいどんな地獄を見てきた? そんな疑問に答えるかのように、彼女の過去が少し明かされる。
・アビドス高等学校最後の生徒会長が去った後、全ての業務をホシノが引き継ぐことになった。当時の彼女は1年生。新入社員がいきなり社長に抜擢されるようなものだ。経営戦略、人材育成、外交、実務、資金調達……巨額の借金を抱える倒産寸前の会社を、立て直さなければならない。心休まる日など一日たりとも無いだろう。
・出会った頃のホシノ先輩は、常に何かに追れているようだったとノノミは語る。なるほど、まだ全貌は見えないが……彼女が時折、自らを「ママ」と称する理由が見えてきた気がする。
・「母性本能」という言葉があるが、実際に先天的に女性の方がそのような能力を強く持っているかどうかは、科学的根拠に乏しい。「ママ」とは社会的要因や家庭環境などの複合的な要因によって、無意識のうちに形成される「役割」である面が大きいのである[要出典]
・この小鳥遊ホシノという少女、まさしく自分の置かれた環境によって「ママ」を演じるようになったのではないか。頼れる大人は誰もいない。私がみんなを支えなければならない。みんなを不安にさせてはならない。私だけが、私だけがみんなを——そうして完璧な保護者を演じるために、「ママ」になったのではないか。
・そんな大きな決断を、こんなにも小さな女の子が——? 彼女が背負う壮絶な過去を、苦悩を、葛藤を思うと、私は言葉に詰まり、ただただ立ち尽くすしかなかった。
・誰だよさっき「ママー!!! だっこちて〜!!!!」ってオギャってたやつ。ふざけるなよ。ホシノのこと何も知らねえくせに。怒りで手が震えてきたわ。
・何がママだよ。むしろ私がホシノのママになるんだよ。朝起こして、髪を梳かして、お味噌汁とお米とベーコンエッグとサラダを食べさせて、出発前にネクタイ結んであげてさ。お風呂上がりにドライヤーで髪乾かして、寝る前にホットココア作ってあげたい。ふふっ、さあ歯を磨いたら今日はもう寝なさい?😊 明日も早いんだから——
・黒幕と接触してました。はああああああああああ!?!?!?
・どうやら以前から面識があったらしく、この男に弱みを握られているようだ。そして飛び出る謎の単語——「神秘」
・この単語が出た瞬間、私は大混乱に陥った。思考をそのまま書き起こすと——「そうだよねえ! やっぱそうだよねえ!? おかしいと思ってたんだよ! SFチックな世界観なのに『神秘』属性で攻撃する生徒がいるんだよ! 強化アイテムが『神名文字』なんだよ! これただのフレーバーじゃねえな!? 物語でも何か重要な意味あるんだな!?」
・真っ暗な迷宮の中に突然ぶち込まれてしまった……オタクの脳がフル回転する——神秘? 実はファンタジーな世界観? そういえば生徒の頭上には天使の輪っかのようなものがある……ここは死後の世界? ヴァルハラ? 彼女達はエインヘリャル? 生まれ変わり? 神名文字ってのはルーンのことか? いや待て、学校名の元ネタはすでに調べたが、エジプト語やヘブライ語のようだ……神秘=秘蹟? 譲渡されるもの? 継承されるもの? ……ダメだ。まだ手がかりが少ない。アビドス最高の神秘の持ち主だって? ホシノ、お前は……お前はいったい何者なんだ?
ゲヘナ学園・風紀委員会
・一方その頃、柴関ラーメンが爆破されました。待て待て待て。
・「私が目指すのはアウトロー! こんな心温かいラーメン屋があると情にほだされてしまう!」そんなアルの発言を聞き入れ、ハルカが勝手にお店を爆破しちゃいました。愛などいらぬ! 愛ゆえに人は苦しまなければならぬ!
・便利屋68、ハプニングだったとはいえ……これはさすがに許せないぞ。お店の看板メニュー「柴関ラーメン」は580円。今どきこれだけリーズナブルなお値段で美味いラーメンを食える店なんて、滅多にあるもんじゃない。どれだけ多くの男子学生(存在するのか?)や労働者が救われていることか。大将も気前がいい方だった。それに……俺の幼馴染みのセリカがバイトしてるお店なんだぞ!!
・こうして、対策委員会と便利屋68の全面衝突がついに勃発。しかし、そこに思わぬ横槍が——
・ゲヘナ学園・風紀委員会。学園都市キヴォトス最強と謳われる実行部隊。問題児である便利屋68を確保するため乱入。
・アビドス近辺で突然の無差別的武力行使。信じがたい暴挙だ。だが下手に応戦すれば、政治的な紛争の火種を生み出しかねない。弱小校であるアビドスが立ち向かえる相手ではない。
・しかし——
・……。
・……………………。
・やべえ、読み進める手が止まんねえよ。何だこのクソ熱い展開。メガコーポの陰謀といい、政治的な駆け引きといい、ポリティカル・フィクションの要素が色濃いですね。こんなにゴリゴリに設定凝ってるシナリオなんだ。めちゃくちゃ興奮してきたぜ……!!
・何とか風紀委員会の足止めに成功。先方から事情を説明したいとの申し出が。ひとまずは窮地を脱したか。だがここからが正念場。先生として、巨大な権力の魔の手からアビドスを守らねば。ハッタリだが何だろうがやるっきゃねえ……ん?
・えっなになに。急にどうしたの。
・なになになになになに!?!?!? なんか恨みでもあるの!?!?
ええっ!?
こ、ここで終わりですかあ!?
完走した感想、シナリオに集中できる環境
・気持ちよかったあ……あっ違っ、へへ変な意味じゃないわよ! ばかっ! えっち!
・「銀行を襲うよ!」が最高に気持ちよかったですね。虐げられた者達が攻勢に転じる。「やられたらやり返す……倍返しだ!」を地で行く展開。しかもその方法は洋画などで何度も描かれる、悪事の象徴たる、銀行強盗という手段。常識に囚われていては到底実行できない。アウトローを目指すアルですら躊躇したほどである。
・しかし、彼女達は(一応は良識の範囲内で)それをやってのけた。完璧な作戦で敵をあっと言わせた。巨悪を打ち滅ぼす様はカタルシスに満ち溢れており、しかもそんな大胆なことを少女達がノリと勢いでやっているのだから、見ているこっちはおかしくてしょうがない。底抜けに痛快なお話でした。村上春樹「パン屋再襲撃」を何となく思い出した。
・覆面差分、愉快なBGM、アルの顔芸も計算され尽くした演出なんだろうな……あれはズルいって。笑っちゃう。
・で、今後の伏線であろう謎を残し、クリフハンガーで締める。いやはや、予想の数倍は面白いシナリオ・演出。最初は「シロコはパンツ履いてるのかなー」とか考えてたのに。気づけば熱い展開に興奮していました。学生時代はSF小説を読んで育った人間なので、設定・世界観にも心をくすぐられます。2章も非常に楽しみ。便利屋68は反撃なるか。ホシノ先輩は何者なのか。この世界は何なのか?
・ついでにゲームシステムにも触れておきますと……同じく最近ブルアカを始めたツナ缶食べたい(伝書鳩P)さんが、こんなことを書いていました。
・思わずを膝を打った。言われてみればそうだ。メインシナリオを読む上で、かなりストレスフリーな環境が用意されている。
・私はソシャゲが大の苦手で、「なんかだりいな〜」を理由に即アンストした経験が3度ある。最近のソシャゲありがちな「本格シナリオ」という煽り文句に興味は惹かれるが、それは読書で代替できる。ページをめくればすぐに物語に没入できる。置き場所に困っている積読本が何十冊もあるので困らない。ソシャゲでちまちました作業を強いられるのは避けたいし、うるせえネットでもコミュ障だからフレンドなんていないし作れねえんだよ!
・その点、ブルアカ。サクッとメインストーリーを追える。単純作業をあまり強いられない。会話や演出のテンポもいい。1話当たりの分量も程よい。シナリオに集中できる。月並みな言葉ではあるが、ここでしか摂取できない栄養もある。今のところアンストに手は伸びていない。
・ってことで、もしこの記事を読んでる方で、SF小説とオタクコンテンツをこよなく愛する人がいらっしゃったら、ぜひブルアカを始めてみてください。自分の感性に合うか合わないかは読んですぐに判断できます。ページをパラパラめくって「おっ?」ってなったら即買い、熱が冷めたら積読かブックオフ。そんないつもの感じで行きましょう。
・(っていうかツナ缶さんの記事で紹介してもらえたの嬉しいな。私がnote書き始めたばかりの頃からフォローしてくださっているので、実はひっそりと勇気もらってたり……)
・ここまで来たら2章も感想記事書くか。みんな最終編で盛り上がってるから早く追いつきたいなー。前評判をよく聞く「エデン条約」も気になる。それではまたどこかで。
<ブルアカ関連記事>