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たこせんと蜻蛉玉

到着を今か今かとキリンのように首を長くして待っていた尾崎英子さんの新刊「たこせんと蜻蛉玉」

青春時代の恋と、時を経て現在へと展開していくストーリーが、瑞々しい筆致で描かれて、ふわっと大切に抱きしめ続けていたいような儚い宝物を得たようで、あたたかく幸せで、心の清涼剤になってくれました。

さまざまな人との出会い、時に傷つけ合いながら成長し、清濁併せ呑む器量を得て、すべてを包括する優しさを身に纏う大人へとなっていく。

子供の成長、街の情景、海、太陽に反射して光り輝く蜻蛉玉、人間関係、そして何気ない日常をカラフルに見せてくれます。

英子さんの小説を読んだ後はいつも、スッと風が吹いて澱みが浄化されていくような、爽やかで優しい気持ちになります。

皆さま、良い週末を。

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