自然とやってる事に名前がつくと「ごん、お前だったのか…」みたいな気持ちになる(2020/03/29/Sun.)

おはよう。

ロルフ・ドベリ氏の「Think Clearly」の中に登場する「反生産性」の考え方が好きだったので触れておきたい。(とは言え、提唱されたのはドベリ氏ではなくてイヴァン・イリイチ氏らしい。本書を読む限り、ドベリ氏は色んな思想、思考を噛み砕いて分かり易く読書に実例をもって提示してくれるコーディネーター的な役割なのかも知れない。本屋のコーナーかよというくらいウォーレン・バフェット氏の言葉が出てくるし。何かカードゲームの初心者用に組んで売ってある入門デッキみたいなバランス感のある本である)

そもそも反生産性というのは「テクノロジーの多くは、一見それによって時間とお金を節約出来ている様に見えても、実際に掛かったコストを計算してみた途端にその節約分が消えてしまう」という事を指す、とのこと。
車やパワーポイント、Eメールなどを例に挙げて「これまでより便利になることで時間とお金を節約出来ている様に見えるけど、実際どうなの?」みたいなことが非常に分かり易く書かれているので読んでみて欲しい。(その内容を書けよ!みたいな風潮がnoteを見てると割とある気がするけど、それ無断転載じゃね?興味あるんだったらオリジナルを読んだ方がいいし、転載するだけで何者かになれたつもりなの?)
車なら維持費とか渋滞とか、そういう話。

自分の生活に置き換えると家電が割とそうで、省エネ家電とか便利グッズみたいなものを目にする度に「欲しい!」となるんだけど、それで節約出来る電気代や時間なんかを考えると買い替える費用の方が高くね?となってしまう。
冷蔵庫とか電気屋で見る度に欲しくなるけど、8年前に買った一人暮らし用のものが現役で頑張ってくれてるし、調子が怪しくなるまでは良いかなぁ、と思っている。
そんな感じで色んなものに対して当てはめて考えていくと、自分の中で唯一超えてくる家電は食洗機だけだった。
食洗機は凄い。
個人的には食器洗いの負担を軽減されるということでとんでもない精神安定と時短を得ている。
自分で皿を洗わない生活をしている人や、皿洗いに楽しみを見出せている人には悪いけれど、全家庭に標準装備されて欲しいと思うくらい、僕の心を救ってくれている。
ただ、「一つでも多く食器を詰めたいという欲求」と、「綺麗に汚れを落とすための配置の限界」の狭間で揺れることもあるので、結局どんな物にも反生産性は存在するのだなぁと思う。

結局は割り切りと拘りの話だけど、それを言われるがまま流されるんじゃなくて、ちゃんと自分の生活に置き換えて選んでいきましょうね、そういう考え方も必要だと思いませんか?という事だと本を読んで納得した。

「ここにはお金を掛けてでも満足いくものが欲しい」という対象が車だったり、ブランド品だったりするならそれは絶対それが正しいと思う。
維持費や頻度を考えても、それを追い求め過ぎて気持ちが落ち込んだら意味が無いというか。
よく節約系の記事で「スタバに毎日行くより、自分でコーヒーをボトルに詰めていけば年間これくらい節約出来ます!」というものがあって、これは確かに間違いないんだけど、スタバに買いに行く事が楽しみな人がそれによって得ているモチベーションの大きさと毎日の手間の省略は否定しちゃいけないよなとか。(因みに自炊すれば外食費が丸々浮くみたいな頭の悪過ぎる記事が凄く多いジャンルなのでコレ系の記事はツッコミ待ちのボケだと思うのが一番なのかも知れない。食材買って作るお金と手間を差し引いて論じるならまだしもよ)
そういう事を自分で考えるのが大切なのかなと思った。

外出の機会も減りがちなのでこういう事をボンヤリ考える時間も増える。

それはそうと、ずっと大好きなオワリカラというバンドがいる。
https://youtu.be/bwT30DWZIm8

サイケデリックで、文学的で、それでいてガツンとアツいバンドだ。映画に例えると「ゴジラvsビオランテ」みたいな、色んな物を内包した結果バーンと派手に出て来るというか。そういうバンドである。
ドアーズやレッド・ツェッペリンや井上陽水が好きな方なんかにお薦め出来たら嬉しい、と個人的に思っている。
そのギターボーカルであるタカハシヒョウリくんの文章がとても好きなのだけれど、これまで発表してきたあれこれのリンクを集約した記事を昨日投稿されていたので皆さんに読んで欲しくリンクを貼る。

https://note.com/hyouri/n/n94145c970aca
ギークで軽快なのに若干昭和のおっさん感もある謎の文章。
女性誌の質問コーナー(上記の様なアーティストがバリバリに可愛い女性誌に連載を持っているという時点で滅茶苦茶面白い)が特に良いのでお時間があればどうぞ。

反生産性の後に音楽を持ち出すと妙な気分になるけれど、好きな音楽を選ぶという事自体がそれを乗り越えて来ているとも言えるし、気にしない事としたい。
近年、仕事の都合で中々行けていないので、コロナが終息したらオワリカラのライブに行きたいと思う。

素敵な日曜日を。

おやすみ。

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