シアのバトコン話 第2回:あるインタビューに関する補足(後半)。
いつか誰かが力を得て、速さを認めなければいけなかった。
○前置き
おそらくバトコンにおける「旅路MVコンボ」と「金天使RW運用」の始祖
シア(C6)が今回も記事を書いていく。今はとにかく勢いに乗るべし。
第1回はインタビューの補足兼自己紹介であったが、
今回はインタビューの補足をより意識している。
前回の記事はこちらなので、まだ見ていない方は
先に見ることを勧める。
また、インタビューのツイートも以下に再度載せる。(掲載許可確認済み)
後半は予告通り以下の4項目について書いていく。
「ランキング戦使用編成について」
「プレイヤーへのメッセージ」
「運営への個人的な要望」
「終わりに」
それでは開始しよう。前回2章構成と言った項目
「3.」の次章「4.」から再開だ。
4.ランキング戦使用編成について
●どんな編成か。
私を知っている方はご存じの通り、
ブライトフェザー3体によるSR,SR,N編成でランキングに挑んでいた。
自分で言うのも変だが、現状オンリーワンな編成なのは間違いない。
●編成コンセプトについて。
編成コンセプトは「全員主役且つ引き立て役」である。
これはどういうことかというと、どのキャラでもラストにするし
どのキャラでも良い盤面のためなら切る可能性があるということだ。
場合によってはあえてSR(高レア)を切ってNをラストにすることもある。
それはおそらくUR編成だとまずしない立ち回りであり、
SR編成特有の立ち回りだと言えるだろう。
●なぜUR編成ではないのか。
他者が私の編成を見てまず思うのは「なぜUR編成ではないのか?」だと予想している。これには固有パッシブ「ナースコール」が深く関係している。
先に結論を言えば、「Rのブライトフェザーにパッシブ2重掛けをする強みが見いだせなかった」ためだ。逆に言うとその強みさえ見つかればUR編成の価値は生まれるが、現状Rの良い型は思いついていない。
・ブライトフェザーURのジレンマ。
ブライトフェザー3体のUR編成にまつわる問題を詳しく説明しよう。
まず、UR編成ではコスト上RとNが採用される。N2体はまず見ない。
NやRはご存じの通り耐久値(LP)が低く、ナースコールの恩恵が少ない。
そうなるとURだけがパッシブ2重掛けの恩恵を受け、NとRはパッシブがあってもなくてもそんなに変わらない。実質UR1体だけパッシブ2重掛け状態である。…あれ?
「それ、URをブライトフェザーにする意味無いのでは?」
そう、これこそがブライトフェザーUR編成最大のジレンマである。
パッシブ役のブライトフェザーがNとRだけで十分と考えた瞬間、
UR枠に大量のライバルが来る。
例えばジュビジーみたいな耐久型はまだ優しい方であり、
アルトレーネ、飛鳥、ガブリーヌといった
ブライトフェザーより速いわ強いわほぼ上位互換な神姫が
こぞってUR枠を奪いに来る。
色々下方修正が入った後の環境ではブライトフェザーをほとんど見なくなったものの、それは「ナースコール自体の弱体化」によって見なくなっただけであり、URのブライトフェザーが他神姫の下位互換になりがちという根本的な問題は解決していない。仮にナースコールの性能が全盛期となったら再び環境にブライトフェザーが多く出てくるだろう。そしてUR枠はまずブライトフェザー以外になるはずである。
「ストラーフがナースコールを受けて延々と演奏する恐怖」は味わいたくないものだ。
●なぜSR2体編成を採用したのか。
ブライトフェザーUR編成では現状「R」の運用に悩む。その事実が分かっている以上、セオリー通りにUR編成を使っているとその内編成面での限界が来ると考えていた。では「ブライトフェザーらしい編成」とは何か?
それはズバリ「ナースコール2重掛けを2体活かせる編成」である。
これはどういうことかというと、「ナースコール2重掛け」を「2体以上」できる編成はブライトフェザー3体編成しかない。そのため、前述の条件さえ満たせば全編成でも唯一無二の強みとなり、編成考察上でも他の神姫と枠を取り合うことが一切無くなるのである。
そうなれば自ずと編成パターンが決まってくる。連想してみよう。
「ナースコール2重掛けを2体活かせる編成」
⇒「ナースコールは最大LPが多いほど有効」
⇒「レア度が高い程最大LPは多い」
⇒「Rより高いレア度が2体以上欲しい」
⇒「Rよりレア度が高く、複数編成できるのはSRだけ」
⇒「編成コストを踏まえると「SR,SR,N」編成が該当する」
こうして「SR2体+N1体編成」の採用を決定したのである。
●各ブライトフェザーの役割。
次は各ブライトフェザーの役割について説明する。
まずは「役割分担」が必要だ。ブライトフェザーは目立った長所が
(LP以外)無い分、立ち回りにおける役割を明確にする必要がある。
しかし、バトコンにおける「役割」とはそもそも何か?
それを私は考えた。その名も「KBE思考」である。
・KBE思考の提案。
KBE思考(カベ思考)は神姫ごとの役割(立ち回り)を
「Keep」「Break」「Earn」の
三要素で考える思考方法となる。
それぞれの意味は以下の通りである。
「K」eep:維持:盤面(サイクル)やジェム数の変動を抑える役割。
「B」reak:崩し:相手を撃破しサイクルやジェム数を崩す役割。
「E」arn:稼ぎ:スキル等で自身のジェムを増やす役割。
細かい説明は一旦省略して、また今後の記事で
「KBE思考」を用いた「KBE分析」を説明する際に行う。
ひとまずは編成全体で上記の役割を欠かさず分担できているかが重要だ。
ここまでの三要素を踏まえて、早速各ブライトフェザーの役割をざっと見ていこう。
1.銀侍型SR:維持
高速化させることにより序盤と中盤のタイムテーブル調整役となる他、
アクティブスキル持ち(例:後天爆裂)の神姫へ追いつき、スキル使用を強要させる役割がある。むしろそのために高速化させたまである。
機動力を確保するため、個体は「ブースト単」の「早熟」個体を使用した。
装備はUR武器採用時のR装備以下強制を逆手に取り、Rエーデル装備で速度を大幅に上げた。これに気づけたのは第4回ランキング中であり、それまでブライトフェザーは高速神姫役になれないと思い込んでいたため驚いた記憶がある。これのおかげでURウェルクストラ等耐久型にも対抗できるようになった。なお、頭装備がフレイアヘルメなのは「ブースト消費が増えず」「低レアほどブースト回復が多く」「スタン耐性に変化が無い」「全能力UPパッシブ」装備がそれしか思いつかなかったからである。正直デメリットが怖い。
そして表武器の銀槍は基本的に使わず、相性有利の時かスキル時だけ使うようにしている。やはりブースト消費がきつい。
なお、サブ武器は足の速さ故にガード消費増を許容できたため
フォートブラッグの滑腔砲を採用している。さすがにバスターシュリンジは射程と遮蔽と周りのインフレについていけてなかった。
2.金天使型SR:崩し
主に相手の高速低レアを即座に倒してタイムテーブルを崩す他、ラストに盤面全体を荒らして勝つ役割の型。RW攻撃の試行回数を増やすため、攻撃スピードと防御目的で個体は「防御単」の「通常」個体を使用した。
サブ武器は立ち回りの幅を広げるため、腰持ちへビーガンで唯一RW運用が現実的(+射撃耐性有)な「うまい棒(サラミ味)」を採用している。ライトガン系の攻撃スピードが羨ましい。
装備構成は相当の自信があり、装備はスキル増加とジェム回収を許容ギリギリのラインで保ちつつ、徹底して無駄の無い性能配分を実現していると自負している。また半年以上使っているおかげか金天使の練度はかなり高く、
改善点がまだあるとはいえ、ガード戦法以外にはとても信頼できる崩し要員として今まで活躍してくれている。理想盤面から決まると爽快だ。
3.双ライトレーザー型N:稼ぎ
先に挙げた2体のSR、実は意外と稼ぎ能力が低い。そして高速近接もきつい。じゃあどうするか?Nに任せればいい。
SR2体で対処し辛い高速の近接武器使いに対して、スタンショッカーからのRW攻撃や、レーザースキルでジェム稼ぎの起点にする役割を持つ。また、N特有の低燃費を活かしてタイムテーブル調整を行うことも可能だ。
そのため、機動力を確保するべく銀侍型SRと同じ「ブースト単」の
「早熟」個体を使用している。
一方、非適正の双ライトと格闘打撃の組み合わせから射撃にはかなり弱いものの、そこはSR2体が射撃相手に強いため十分フォロー可能である。
Nでありながらラストを務めることも多く、盤面さえ合えばSR以上のラスト適正を持つのが面白い。これぞチームプレイと言える。
●立ち回りで意識している点。
まず最初に言っておこう。私はバトコンというゲームを
「盤面管理型アクションパズルゲーム」と考えている。
「なんだそれ」と思う人も多そうだが、その理由は今後の基本指南記事で書く予定なので省略する。ひとまずは常に「最終的な勝ち筋」「勝ち筋につながる盤面」「盤面を知るための画面情報」を意識しているとだけ書いておこう。
上記3点を意識する理由は、今までの経験から、
勝ち筋とそれに必要な状況(盤面)を明確にできるほど
勝率が高くなり、逆に勝ち筋が曖昧だったり画面情報の見落としがあると
勝率が落ち込むことを実感しているためだ。
「いかに自分と相手の理想盤面を把握し、こちらの理想盤面を実現するか」
これがバトコンというゲームの本質と考えている。
・攻撃傾向とSIA思考の説明。
立ち回りにおける役割の考え方は前に書いたKBE思考が対応している。
しかし戦闘面においての役割(傾向)はどう表すのか?
これも私は考えており。神姫の攻撃傾向は
「射程を活かした射撃」:「S」hooting
「火力を活かした迎撃」:「I」ntercept
「速さを活かした強襲」:「A」ssault
の三要素に分けられると考えている。
私は上記の考え方を「SIA思考」(シア思考)と名付けた。
先ほどの三要素には相性(三すくみ)があり、
「射撃(S)」は「迎撃(I)」に有利。「迎撃(I)」は「強襲(A)」に有利。
そして「強襲(A)」は「射撃(S)」に有利と考えている。
私は攻撃ごとの相性を踏まえて、常に立ち回りを考えるようにしている。
相性差は時に腕前の差すら凌駕する重要要素であるため、
今後立ち回りに関する記事で詳しく解説する予定だ。
●私の立ち回りに関する課題について。
私は第5回で1位を取ったわけだが、第6回ではランキング外となっている。
その原因は実力面の不足と考えられ、簡単にまとめると以下の三点だった。
銀侍型SRにて、純粋な近接戦闘経験の少なさから生じる
状況判断や操作制度の甘さが目立っていたこと。金天使型SRにて、スキル中に攻撃する相手の優先順位やスキル後の立ち回り(逃げ方)の判断を間違う場面がいくつかあった。
戦闘前の編成画面で勝ち筋を明確にできず、相手URの強固な勝ち筋を崩せる過程がイメージできていなかった。特に初見の状況では状況判断の鈍さ(曖昧さ)が顕著に出ていたのを覚えている。
上記の原因に共通するのは「経験不足」であり、
今後は敗北を恐れず時報マッチ等のいわゆる「修羅マッチ」に飛び込む必要があるだろう。そして初見の状況を減らせるように経験を積み重ねていき、
まずは試合前の相手編成(盤面)から即座に周りの勝ち筋を把握し、
自分が勝てる理想盤面とその過程をより早く明確化できるようになるのが今後の目標である。まだブライトフェザー道の究明には時間が掛かりそうだ。
5.プレイヤーへのメッセージ
ここからは元のインタビューも総括に進んでいく。
まずはプレイヤーに対するメッセージがあったと思うが、
こちらでも述べていこう。その内容は一つ。
「機動力は環境から切り離せない要素である」と言うことだ。
機動力と強さの関係性は昔から言われている、何なら稼働最初期の引き撃ちエーデルワイスから続いていると言っても過言ではない。これまでに零神、戦乙女型、忍者型、そして飛鳥と、幾多の機動力に恵まれた神姫(+装備)が環境を牛耳り、それについての議論が何度か起きていたのを見たこともある。
しかし幾多の調整があろうとも機動力の重要性が潰えることは無く、
むしろ機動力のある、もしくは機動力を持たせた神姫が
「強い」から使われるのではなく、「必要」だから使われる時代へ
移ろうとしているのを最近感じている。
もちろん、環境最初期と比べれば機動力は環境の結論では無くなってきている。しかし決して無視できるものでもない。
第3回ランキングのような特殊ルールでも無い限り、
機動力のある神姫はどの環境(時代)にも必ず居るのである。
それは最近のトップランカー編成に1体は入っている高速(もしくは高速化)神姫もそうだし、歴代のランキング上位編成を見ても同等の傾向があるという歴史が証明している。
多くのプレイヤーが、たとえトップランカーが否定しようとも
機動力はどこまでも環境や戦略の根底に居続ける。
それはまるで「ポ○モンにおけるすばやさ」のようだ。
そうなると、これはもう機動力の重要性を受け入れるしかないのではないか。そして、それを受け入れるためにも
「誰かが力を得て、速さを認めなければいけなかった」
のではなかろうか?
たった一度とは言え頂点を取り、たった一度の力を得た私だからこそ
改めて言おう。「機動力は環境から切り離せない要素である」と。
私達は機動力の差に嘆かず、まずはその現実を受け入れる必要がある。
しかしそこで終わりではない。現実を受け入れた上で適応や対策を試みることにより、バトコンの環境は次のステージへ進めるはずである。
そこにはきっと、新しい価値観が待っているはずだ。
6.運営への個人的な要望
元のインタビューでは、運営へのメッセージとして
「装備所持格差の改善を目的としたショップシステムの追加」
を要望していた。だが、実は要望案があと二つあり、それらは私事が混じり尚且つ冗長ということで没にしたのである。ここに書いても意味は薄そうだが、備忘録も兼ねていることから短冊辺りに書く気分で書き残しておく。
●特殊なスキルの無い大型武器の底上げ強化。
例えば初段のダメージ補正撤廃(腰持ちヘビーガン)や
ブースト消費増加量改善(槍斬撃武器)に加えて
攻撃モーション(速度)改善(両手斬撃)が挙げられる。
これは、独自のスキル(強み)がある武器ならともかく、
それらを持たない有象無象の武器が使われていない現状を
改善したいためである。
理想としては、片手斬撃におけるスキル目的の「忍刃刀"風花"(金)」と
基礎性能目的の「霊刀 千鳥雲切」のような住み分けが各武器ごとにされていると理想である。また、片手斬撃のように常設武器が強ければ、後発プレイヤーも追いつきやすくなる利点がある。
●神姫の性能を低レアと高レアで分けて調整する。
後発の神姫では、ストラーフMk.2ラヴィーナのように
低レア(N,R)と高レア(SR,UR)で運用方法が変わるような神姫がいる。
ただ、大多数の神姫はそういった分け方がなく、
ジルダリアやブライトフェザーのように固有パッシブの噛み合わなさから
SRやURだとほとんど使われていなかったり、
逆にストラーフ(初代と通常Mk.2)等、基礎性能(主に速度面)に対してブースト消費が重すぎるせいかNやRだとあまり見かけない神姫が居る。
そういった神姫は高レア(低レア)限定でブースト消費等のデメリット緩和や固有パッシブの上方修正を行い、編成を考える際に採用まで至らずとも、どのレアリティでも一考はできる程度の強みは欲しいと思っている。
7.終わりに
たった一度の奇跡とはいえ、「キャラ愛から生まれたSR編成」が
「トップランカー達のUR編成」を超えて1位になった。
これはバトコン史における前代未聞の偉業であり、
バトコン界隈に大きな影響を与えるきっかけができたと自負している。
「直接の腕前で劣っていても、戦略と少しの運が噛み合えば格上に勝てる」
その事実を踏まえて、皆様も「推し」を活かす方法を考え続けてほしい。
私は様々なプレイヤーが頂点を諦めず、「推し」の力を誰よりも引き出して「奇跡」を起こす所が見てみたい。それが可能なことは私が証明した。
今後遺していく私の記事が、少しでも奇跡を起こす助けになると信じたい。
私の推しは「ブライトフェザー」です。
あなたの「推し」は誰ですか?