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S31 破れた世界と神秘の守り 最高レート1942 最終レート1906

はじめに

 はじめましての方ははじめまして。sia(シア)という者です。今回はS31で使用していた構築を紹介します。6月27日時点では67位まで上げられたのですが、最後まで勝ちきれませんでした。使っている人は弱かったですが、構築は強かったと思います。

構築経緯

 今期はラッキーのおもしろい型が思いつかなかったためテンプレのステルスロックラッキーを軸に考えました。
 次に禁止伝説ポケモンとしてステルスロックと相性が良いギラティナ(オリジンフォルム)を採用しました。ギラティナは前期結果を残されたバドレックス黒とザシアンの並びに強く、ホウオウやルギアにも不利を取らないため選出率も高かったです。
 次にギラティナと相性補完がいいザシアンを採用しました。ギラティナのDMで荒らした後に相手がDMをしても切り返すことが出来るため対面的な動きも出来ます。
 このままでは相手のザシアン(こちらのザシアンがメタモンにコピーされたときも含めて)が重いと感じたためステルスロックからの欠伸が出来る点も評価してヌオー、バドレックス(黒)やルギアに後投げを出来るバンギラスを採用しました。
 最後の1枠は水技の一貫が切れて且つギラティナ+ザシアンという対面よりの選出をした際に対面性能も高い襷カウンターミラーコートトリトドンを採用しました。

コンセプト

1.ギラティナ+ザシアンの対面選出で逃げ切る
2.ギラティナで初手DMで破壊→受け2匹で逃げ切る
3.ラッキーのステルスロック+ヌオーの欠伸でエースを通す

個体解説

ギラティナ(オリジンフォルム)

・性格:意地っ張り
・特性:浮遊
・持ち物:白金玉
・努力値:H108 A252 B28 D52 S68

H16n−1且つC特化珠イベルタルのDM悪の波動耐え 
A特化 
S:S60振りホウオウ抜き

・シャドーダイブ/ドラゴンクロー/影打ち/神秘の守り

 今回の構築のメイン禁止伝説ポケモンです。このポケモンはあまり使われている印象がありませんでしたが、様々な点で他の禁止伝説ポケモンよりも強いと感じました。1つ1つ詳しく解説してみます。

1.ザシアンと相性補完がよい

 ザシアンの弱点は炎と地面タイプです。これはギラティナの浮遊も合わせると両方とも抑えることが出来ます。次にギラティナの弱点ですが、氷と霊、悪と妖になります。霊以外はザシアンで半減で受けられます。これだけでも強いのですが、実はザシアンとギラティナを合わせることで霊と鋼タイプ以外の16タイプは半減以下に抑えることが出来ます。安定するわけではありませんが、このタイプ相性を活かし「無理矢理相手のDMを枯らす」「拘りアイテム持ちのポケモンの行動を制限する」ことができます。

2.ザシアンと攻めの相性がよい

 ザシアンの技範囲が広いためザシアン1匹でも解決できることがありますが、私が最も注目した点はダイホロウの防御ダウンとザシアンの相性の良さです。ギラティナがダイホロウを撃つことでザシアンの攻撃が実質上昇します。もちろんギラティナが苦手な悪、ノーマルタイプにザシアンが強いという点も評価できますが、ギラティナのダイホロウ+影うちにザシアンの攻撃が加わることで多くのポケモンは耐えることが出来ません。

3.メタモンにコピーされても強い

 ギラティナはメタモンにコピーされてもラッキーで止めることができます。ダメージ計算を見てみましょう。

 ご覧の通りダイドラグーンにされてしまうとラッキーは耐えることはできません。つまり私はDM無しなら勝てるとお話ししています。ここで違和感を感じた方は素晴らしいです。ギラティナの持ち物に注目してください。メタモンが白金玉を持っていることがありますか?
では、メタモンがギラティナをコピーした白金玉のないダメージ計算がこちらです。

 確定ではないですが、ほとんどの確率で2回耐えられますね。ラッキー側からは打点がありませんがメタモン側もPPを考えると交代する以外選択肢がないため止まります。ちなみにギラティナはHPが高い且つ白金玉の恩恵をこちらだけ受けられるためメタモンと対面していてもこちらの方が有利です。具体的な数字を紹介するとこちらのダイホロウは乱数1発(75%)に対して相手のダイホロウが乱数2発(98.43%)です。

 ここからはいつもの紹介の仕方に戻します。技構成はシャドーダイブとポルターガイストで悩みましたが、1ターン消えることで相手のDMを枯らせることやメタモンにコピーされても隙を作れることを評価しました。また、ポルターガイストは相手の持ち物が消費された際打てなくなってしまうことも考えて採用しませんでした。影打ちはダイホロウと合わせることで耐久振りザシアンすら倒すことが出来る強力な先制技として採用しました。逆鱗ではない理由は動きが縛られること、メタモンにコピーされた場合ラッキーが倒されることを嫌い採用しました。最後の技枠ですが、ザシアンにダイウォール→ダイホロウ→ダイウォール→影打ちの動きがしたかったため変化技は確定していました。最初は電磁波でしたが、あまり打たなかったためカバルドンやヌオー、ラグラージの欠伸を切ることを目的として神秘の守りを採用しました。これらのポケモンは欠伸が打てなくなるとギラティナに仕事が出来ないことが多いですが、裏にギラティナのダイホロウを耐えられないポケモンがいることが多かったのでそのまま勝てることもありました。また裏にも効果が残るためザシアンが麻痺や火傷、受けポケモンが毒毒を気にしない状態で動けることもあり予想以上の強さでした。
 受けポケモン+ザシアンではDMが強く使えないためDMが強いギラティナはほとんどの試合で選出していました。受ける際厄介なカイオーガやガマゲロゲ、ホウオウを簡単に処理出来たため活躍する機会は多かったです。耐久は十分足りていたのでもう少しSに振ってもいいかもしれません。

ザシアン

・性格:意地っ張り
・特性:不撓の剣
・持ち物:朽ちた剣
・努力値:H204 A236 S68

H:A252ランドロスの地震14/16耐え
 C+1C252バドレックス(黒)のアストラルビット、C特化眼鏡ムゲンダイナ火炎放射15/16耐え
S:HAザシアン意識で少し高め

・巨獣斬/電光石火/インファイト/ワイルドボルト
 他の方のレンタル構築では使ったことがありましたが、自分自身の構築で使ったことは初めてです。現環境で最も使われているポケモンですが、私の中では様々な理由があり、本構築で使うまではあまり強い印象がありませんでした。ですが、今回の構築では私自身の戦い方とギラティナの相性がよかったため強いザシアンだと感じられました。
 このポケモンは元々ギラティナと相性補完がよいことだけを評価していましたが、実際に使っているとギラティナのDMを止めるために相手がDMを使ってもザシアンで切り返せる点やギラティナのダイホロウによる実質ザシアンの火力強化が出来る点などでも非常に優れていました。環境で多いこともあり対策はどの構築もされていましたが、ギラティナで倒すorダイホロウの防御ダウンからのザシアンの攻撃で崩せるため気になりませんでした(相手の選出がわかりやすくもなるためその点も強かったです)。
 技構成は相手のDMに切り返すことが出来る巨獣斬、倒しきれなかった相手の処理が出来る電光石火、ギラティナが苦手なポリゴン2やナットレイ対策のインファイト、ナットレイ対策のインファイトを採用しても一緒に採用されているホウオウを倒せないと困るのでワイルドボルトを採用しました。じゃれつくが欲しい場面もありましたが、それ以上にこの技構成で勝てた場面が多かったためこの技構成でよかったと思います。
 調整に関してはHSとHAのどちらが強いかザシアン初心者のため最後までわかりませんでしたが、Aに振っていたおかげで相手を倒せることも多かったのでHA振りで正解だったと思っています。

ラッキー

・性格:図太い
・特性:自然回復
・持ち物:進化の輝石
・努力値:H204 B252 D52

H16n−1 B特化

・タマゴ産み/ステルスロック/甘える/地球投げ
 私の相棒枠です。個人的にタマゴ産みと甘えるは確定枠、今回はバドレックス(黒)をバンギラスで対策していたためシャドーボールではなく多くのポケモンを安定して削れる地球投げを採用しました。ステルスロックは無理矢理ギラティナやザシアンの攻撃技圏内に押し込めることを評価して採用しました。
 現環境では確実に勝てる禁止伝説があまりいないため構築を見てから相手の型を予想して選出するかしないかを決めることも少なくなかったですが、ラッキーを使い続けているため今までの感覚だけを頼りに選出していました。選出した試合は今期もしっかりと仕事をしてくれました。また相手の特殊ポケモンのDMを抑制することが出来るので、こちらのギラティナのDMを相手がDMしない読みで無理矢理通す等構築に入れるだけで活躍してくれました。
 今期はおもしろいラッキーの型が思いつかなかったため来期は頑張って考えたいですが、そろそろ私の力では限界かもしれません。

ヌオー

・性格:呑気
・特性:天然
・持ち物:ゴツゴツメット
・努力値:H252 B252 D4
・自己再生/地震/欠伸/冷凍ビーム
 最も安定していると同時に対策もされやすいザシアン対策です。このポケモンはサンダーやランドロスと違いザシアンを確実に受けられるためザシアン受けとしては使いやすいと感じました。欠伸という技はラッキーやバンギラスのステルスロックと相性が良く、この行動を繰り返すだけで眠った場合はギラティナのDMが安定する。交代され続けると影打ちや電光石火で縛れるというどちらを選ばれてもある程度の利益を生み出せる技でした。
 冷凍ビームはギラティナをコピーされた際の打点となり、ランドロスやサンダーにも負荷をかけられる技でした。ジガルデの対策にもなっていると思ったのですが、私が今期マッチングしたジガルデはほとんどが命の玉を持っているか草結びを採用していたためあまり機能しませんでした。どちらかといえば鈍いや蓄えるの様な技の方が良かったと思います。
 ダイアースで特殊ポケモンを詰めようとすると大体急所で倒されていた印象がありますが、それ以外では選出して仕事をしなかったことはなかったため採用したことは大正解だと思います。


バンギラス

・性格:慎重
・特性:砂起こし
・持ち物:カゴの実
・努力値:H252 A4 D252
・イカサマ/ロックブラスト/眠る/ステルスロック
 久しぶりに使ったポケモンです。バドレックス(黒)やムゲンダイナ、ルギアの対策として採用しました。イカサマという技は物理ポケモンの起点にされないことと物理ポケモンの後投げをされた際に相手を大きく削ることが出来るためとても使いやすかったです。ラッキーにもステルスロックを採用していますが、同時選出することが少なかったため無駄になることはほとんどありませんでした。イベルタルには積極的に選出することが少なかったですが、相手のDMを抑制することが出来たため採用して正解だったと思います。
 バドレックス黒には選出率が高かったですが、相手側も対策しているため何度も釣り交換をされました。他の対策の方がよかったと考えましたが、ムゲンダイナやルギア、イベルタル等を考えると思いつきませんでした。

トリトドン

・性格:図太い
・特性:呼び水
・持ち物:気合の襷
・努力値:H252 B252 D4
カウンター/ミラーコート/自己再生/熱湯
 受けポケモンに偽装した対面で相手を1匹倒すためのポケモンです。構築が受け軸に見えるためかトリトドンの気合の襷が環境から少ないためかわかりませんが、このポケモンが読まれることはありませんでした。努力値は以前使ったものをそのまま採用しているためHBでしたが、どちらかといえばDが欲しいことの方が多かったためHDベースで採用するべきだったと思います。
 また飛行タイプに打点がなくなってしまうため大地の力ではなく熱湯を採用していますが、大地の力なら勝てた場面もあったためこの枠は諸説あります。
 積みポケモンの一部は勝ちを確信してDMを切ることもありましたが、全て反射して解決しました。ウオノラゴンやカイオーガを止める仕事もありますが、基本的にはギラティナで荒らして解決することが多かったためトリトドン以外を採用してもいいかもしれません。

今回の構築について

 今回の構築はメタモンを強くしていますが、ザシアンの止め方がわからなかっただけなのであまり関係ありません(ギラティナがラッキーで止まるのも偶然の発見です)。
 久しぶりに受け(より)の構築が組めたため自分の理想に近い構築にもなっていて満足しています。

振り返り

 今期は6月27日時点で67位まで上げられていたため私の中ではこの構築は禁止伝説2体環境で使ったどの構築よりも一番可能性を感じました。そのため最後まで上げきれなかったことがとても悔しいです。6月の最終日がお休みならもっと対戦していたのですが、そこまで対戦できずに終わってしまいました。
 もともとギラティナの評価は(あまり使われたこともなかったため)高くなかったのですが、この1か月で今までで一番強いと感じるほど気に入ってしまいました(笑)
 実際に使ってみると評価が大きく変わることもあるためこれからも積極的に沢山のポケモンを使いたいです。

最後に

 珍しく沢山のことを書いているため少し読みにくくなってしまったかもしれませんが、個人的にギラティナがオススメということだけがどうしても伝えたいです(笑)
質問などがあれば、Twitterの@sia45995105までお願いします。

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