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《本棚》

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ソーイング 『檸檬』の為のブックカバー

2018年5月頃製作。 過去作品。 手縫いで作った文庫本サイズのブックカバー。 レモン柄の生地との出会いが先だったか、文庫カバーが欲しくて布を探していたのだったかは、忘れた。 とにかくこのレトロなレモン模様に、無性に心惹かれた。 白か黒か、迷って両方買った。 作り方はネットで探した。これは片側の折り返し部分にベルトが付いていて、本の厚さに合わせて調節できる作り。 ストライプの生地と組み合わせて、両方の柄が表に出るようにアレンジした。 白レモンにはベージュ縞、黒レモ

本の話 白いブックカバーとしおり

読書という行為は、本一冊あればできる。 一方、世の中には快適に、便利に、オシャレに、読書を楽しむためのグッズが種々存在する。 とくにブックカバーやしおりを手作りする向きは多いのでは。 これは、本好きがブックカバーとしおりに対してこだわりを煮詰めていった話。 布製の文庫本カバーを何枚か作ったことがある。 大きさを変えて新書用も。ひとつひとつ柄を選んで作ったので愛着がある。本を持ち歩く際に使う。 しかしハードカバー本には、やわらかい布製カバーは馴染まない。サイズも本によって

本の話 稀少本を探す旅

数年前、あるテーマについて知りたくなった。イギリス史関連。 日本語の本は見つからなかった。 恐る恐る洋書を入手、文章量に怯みつつもなんとか最後まで読み切り、その参考文献一覧からまた1冊探し、を繰り返してきた。 知れば知るほど、さらに深く掘り下げたくなった。 百年近く前の本を復刻した本、今世紀に出版された本もあれば、数十年前の絶版本も。ホコリをかぶったまま届いたものもあった。 いずれも海外から取り寄せた。いや、1冊だけオンデマンド出版のがあったか。 電子書籍の選択肢のある本

本の話 航空隊のトレンチアート

歴史が好き、古いものが好きで、アンティークの世界にも興味がある。 アンティークショップやオークションで時々遭遇して気になる「トレンチアート」なる言葉……。 硬貨を加工したアクセサリーやスプーンなどを見たことがある。 塹壕(trench)の兵士が制作した工芸品、としばしば説明される。 もう少し詳しいところが知りたくて、というか、WW1のイギリス航空隊関連のものも存在するのか?が気になって。 手に取ったのは『The Archaeology of the Royal Fly

本の話 小さくても画集

素敵なポストカードをもらった。 イギリス土産、コンスタブルの風景画のカードだった。 雲に覆われた空を背景に建物が並ぶ。 どこかで見たような、静かな田舎の情景。 イギリスの風景画といえば、ターナーが好きだったけど、コンスタブルもいいなと思った。 何を探すでもなく漂っていた情報の海で、ふと目に留まった1冊。 簡潔なタイトルに心惹かれた。 『Constable's Skies』 コンスタブルの空の描写を集めた画集だ。 装丁も美しい。欲しい。 レビューを見ると、本のサイ

本の話 洋書の読み方

本の読み方なんて人それぞれ、好きに読めばいいと思う。 けど、こんな読み方もある、という話。 2019年夏から英語の本を読み出した。 知りたい事について日本語で書かれた本がほとんどなく読みたい本の日本語訳もないし、しかたなく。学校で習った文法の遠い記憶と学生時代の辞書を頼りに手探りで。 今、2020~2021年に1回読んだ本を再読中。 イギリスのノンフィクション。約200ページ。 1回目読んだときはとにかく早く先が知りたくて。 言葉のニュアンスの違いなんて無視、sta