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猫の島、佐柳島

猫好きには、ぜひ行ってほしい佐柳島(さなぎじま)。

飛び猫をカメラに収めようと試みるも失敗

防波堤の間をピョーンとひとっ飛びする猫の写真を見た事ある人もいるだろう。しかし、私自身飛び猫の存在などつゆ知らず、ありのままの猫の姿しか収めていなかったのである。少しの後悔…。そして、まだ夏の暑さが残っていてじんわりと突き刺してくる9月の昼の日差しの下では、猫もそうキビキビと動いていなかったと言い訳をしておこう。

憩いの場「ネコノシマホステル+喫茶ネコノシマ」

飲食店もない島も多い中、この島には新しくオープンしたお店がある。
今回は、喫茶ネコノシマにお邪魔させていただいた。
学校の木造校舎をリノベーションして、オープンした同店は、暖かみのある雰囲気に包まれていた。お店の人と島の人が楽しそうに談笑していたからである。9月の暑さでひとっこひとり出歩いていなかったが、ここでやっと人に出会えた。
しかし、話しを聞く前に、私は非常にお腹が空いていたのでカレーを注文した。色んなスパイスをオリジナルで配合していて、この日差しにやられた身体に沁みわたる。パクパクとテンポよく食べられる辛さ加減だ。
そして、コーヒーを頼んで、一息ついてから島の人に話しかけようと決めたその時、なんと島の方から話しかけてくれたのである。

「どこから来たの?」この質問は、どこの島に行っても尋ねられる。
高松から来たこと、島の歌を作っていることを伝えると、その人は面白がってくれ、島の話、その人自身の話をしてくれた。
かつては、2,200人くらい人がいたが、今は全然いなくて、猫の方が圧倒的に多いこと、島の人は猫と共存していること、浜に流れ着いたメッセージボトルから始まった文通が今でも続いていることを教えてくれた。
話しを聞きながら手帳に写していると、そのメモだけで曲ができてしまうほどに話しを伺うことができた。そして、島の方がここの無花果のアイスが美味しいのよ、と教えてくれてご馳走してくれた。

数量限定のスパイスカレー
無花果のアイス

あなたにとって島めぐりは?

島の雰囲気を味わうことは島巡りの醍醐味である。カメラを携えてひとりでフラッと行くのも、複数人でワイワイ行くのも良し。それぞれの楽しみ方があるため正解はない。しかしながら、そこに生活している人たちの暮らしぶりにも目を向けることで、さまざまな気づきがあるかもしれない。便利なことに慣れている私とあなたは、きっと島で不便だと感じる点があるだろう。しかし、そこから学ぶ暮らしの知恵や価値観はかけがえのないものなのだと思っている。島めぐり、新たな視点で始めてみてはどうだろうか。



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