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日本企業は日本のもの?

このnoteでは、1人の日本の未来を何にも考えていない若者「けん」と、
「👨けん」に何が今、日本で起きているかを教えて、未来を考えようとする「松先生」のお話である。

👨けん・・・
20代半ばの若者。派遣社員として働いているが、責任感は薄く。
今を楽しめれば良いという人間。楽観的で、鈍感で、彼女に怒られることも、多い。ただそれもすぐに忘れる。

👴松先生・・
過去から来た先生、努力家で勉強家。将来の日本を考えている。
それを身近にいた「けん」に伝え変えようとしているが、感心・感激してはすぐに忘れる「けん」に頭を抱えている。

👧めぐ・・・
「けん」の恋人。けんよりは多少しっかり

1,温泉は日本のもの?

👨けん 「松先生、これ、お土産です!」

👴松先生「なんと、温泉まんじゅうか。嬉しいわい!ありがとう!
気が利くようになったのう。」

👨けん 「めぐが、先生にはお世話になっているから持っていけって。」

👴松先生「なんと、そうか。お主は相変わらずじゃの。どこにいったんじゃ?」

👨けん 「城崎温泉です!大江戸温泉に泊まって最高でした!」

👴松先生「あそこは、良い場所じゃのう。以前は外国人も多く年間5万人以上、インバウンド観光客が多かったらしいのう。」

👨けん 「そうなんですね。今は外国人は見かけなかったですね。温泉は良いお湯でした。温泉は日本の宝ですね!」

👴松先生「そうじゃのう。ワシもそれには賛成じゃ。ただ、その温泉もずっと日本のものではないかもしれんのう。」

👨けん 「え?そうなですか。温泉にも何か危機が迫っているのですか?」

👴松先生「今回は温泉というより、お主が泊まった温泉旅館じゃの。大江戸温泉はワシも好きじゃ。ただ、大江戸温泉で、ちょっとしたニュースがあったのう。」

👨けん 「なんですか?」

👴松先生「うむ。それは、大江戸温泉の買収のニュースじゃよ。」

👨けん 「大江戸温泉の買収って、中国企業ですか。あれ?でも、元々アメリカのベインって・・・。」

👴松先生「うむ。2015年に負債があり、ベイン・キャピタルが買収(M&A)をしたのじゃ。それを再度、売却しようというニュースじゃの。」

👨けん 「そうなんですね。これって何か問題なのですか?」

2,株と買収

👴松先生「うむ。日本の企業も海外の企業を買収してもいる。これ自体はおかしい訳じゃないのう。」

👨けん 「そもそも、買収とかはどういうことですか?株とかも詳しくなくて・・・。」

👴松先生「お!株式に興味を持ってきたか。良いのう。」

👨けん 「なんか、凄く儲けられるって聞いたので。」

👴松先生「お主、絶対に株はやるなよ。そんな考えでは損するぞ。
儲ける人がいるということは、その分、損をしている人もいる。
勉強をしている専門家や、最新システムと戦ったら、
あっという間に負けるぞ。」

👨けん 「そうなんですか。残念です😓」

👴松先生「まぁ安心した積み立てや、短期的な儲けを求めなければ勉強にもなるし購入しても良いがの。
話が逸れた。そもそも株や買収がどういうことかという話じゃったの。

まず、お主、小学校や中学校などで、クラスで多数決を取ったことはないかの?」

👨けん 「ありますね。大学でもサークルでありましたよ。」

👴松先生「その時には、1人1票じゃったじゃろ。あの上げた手を株と考えると良い。40人教室では40株じゃ。
その株を譲り合うことができるのが、株式市場じゃ。
例えば、初めはお主は1票じゃが、友人たちから投票権を購入して、21票持つと、どうなると思う?」

👨けん 「え~と、好き放題できる?」

👴松先生「うむ。間違っておらん。何か決めるときに好きに決められる。
委員長を決めるときにも、全部、自分で決められる。
本来は色々なルールがあるが、株(票)をたくさん持つというのは、会社の方向性を自由にできるのじゃ。」

👨けん 「でも、その方向を決められる権利をお金払っても欲しいのですか?」

👴松先生「それもある。例えば、会社が持っている資産を売却することもできる。クラス皆で購入した宝くじが1等にあたったとき、その宝くじを自分の物にすることもできると思うと、どうじゃ?
さらに、1年間の取り組み結果で、1株ごとに配当金という儲けを配ることもある。そこでもお金が得られるので、株を持つことは色々な良いことがあるのじゃ。」

👨けん 「それだと欲しくなりますね。でも、買収って?」

👴松先生「うむ。買収とは、その株の取り引きをすることじゃが、例えば隣のクラスの人が、けんのクラスの票を半分以上、購入することと考えてよい。
お主のクラスの決定や、儲けを他のクラスの人が決めたり、儲けを貰えたりするのじゃ。」

👨けん 「えぇ!それって不安なんじゃ。」

👴松先生「そこまで不安がることは無い。しっかりした人が票を買っていれば、クラス運営を今まで以上に良くしてくれることもある。楽しいクラスになったり、成績も伸びるかもしれんのう。
一方で、そうじゃなく、儲けることだけを考えるのであれば、色々な資産や知識だけ取って、ポイ捨てになる可能性もある。
どうなるかは分からん。」

👨けん 「えぇ、不安が解消されないです!」

👴松先生「ふぉっふぉっふぉ。確かにの~」

3,日本企業は日本のものか?

👨けん 「何で、そんなに笑っているのですか?」

👴松先生「お主の中で、知識が芽生えているのが嬉しいからのう。さて、本題じゃわい。この買収、それ自体は問題じゃないの。
ただ、これをちょ~っと長い目で見ると、危ない事態が見えてくる。」

👨けん 「なんですか?」

👴松先生「お主、円安とは分かるかの?」

👨けん 「全く分かりません!」

👴松先生「本当に清々しいの。良いか、円安とは1ドルに対して1円に近付けば円高、逆に200円などに近づけば円安じゃ。」

👨けん 「全く、分かりません!チンプンカンプンです!」

👴松先生「分かった。たとえ話をするの。すごく分かりやすく言うので、本来の意味とは若干違うから、それは忘れるでないぞ。
ここに10月1日に1個100円のリンゴがあったとする。」

👨けん 「はい。日付が入ってくるのですね。まあ、分かります。」

👴松先生「うむ。これが1か月たって、円の価値が変わり、このリンゴを買うのに110円必要になったら、どう思う。」

👨けん 「リンゴが高くなったと思います。」

👴松先生「そうじゃの。ただ、実はリンゴが高くなったのではない。円の価値が下がって、リンゴを買うのに余分にお金が必要になる。これが円安じゃ。
もし、円の価値が上がればリンゴを80円で買うこともできる。これが円高じゃ」

👨けん 「そうなんですね。でも、何で円の価値が下がるんですか?」

👴松先生「うむ。それは色々な理由があるが、ざっくり言うと、円に魅力が無いからじゃ。今後、成長が見込めない国と思うと円が安くなる。
ただ、円が安くなると、あるメリットもあるから、一概には言えんがの。」

👨けん 「え?そのメリットとは?」

👴松先生「日本で作った物が売れやすくなる。例えば、円と中国のお金(元)が同じだった時に、同じ1万円の価値をテレビを作ったとする。
そうすると、お店には両方とも1万円で並ぶの。
ただ、円安になると海外に持っていくとに安くなるから、
お店には日本のものは8000円で並び、中国は1万円で並ぶのじゃ。
そうすると、お主はどうする?」

👨けん 「安い方を買います。」

👴松先生「そうじゃろう。だから、円安の時は輸出(物を世界に売る)には有利で、輸入(物を世界から買う)には不利。
逆に円高は、輸出(物を世界に売る)には不利で、輸入(物を世界から買う)には有利になる。
そんな仕組みがあるから、必ず円高が良い、円安が良いという訳ではない。」

👨けん 「はい。ただ、それと、今回の買収は何の関係が?」

👴松先生「そうじゃの。今は円安じゃ。さらに今までは安全資産として、危機が起こると日本円が買われて高くなっていたが、今も円安じゃ。
そうなると、日本の企業は今、ドルで購入する時、1億ドルが必要だったところが、8千万ドルで購入できるように、どんどんとお買い得になるのじゃ。」

👨けん 「え?そうなんですか。」

👴松先生「うむ。さらには、日本企業を買うけれど、日本人はお金を持っていないので、相手にせず、外国人の環境客向けに商売を始めても良い。
その決定も、株を半分以上持っていればできるからの。そこで儲かっても従業員に還元せずとも好くなる」

👨けん 「え?そうなると、どんな未来になるんですか?」

👴松先生「うむ。日本人が利用できない、外国人専用の温泉旅館。従業員は日本人じゃが、安月給。そして日本の観光資源を使って、お金は外国のものになった企業だけに使って帰っていく。
貧乏な日本人と、旅行で楽しむ外国人と、外国人相手に楽しませて儲けて楽しむ外国人。なんていう未来が来てもおかしくないのう。」

4,すでに外国の持ち物?

👨けん 「え、でも、そんな未来は来ないですよね。皆、自分たちの企業を守りますよね?」

👴松先生「そうなって欲しいのう。ただ、実は、お奥の企業が、すでに外国の資本が入っておる。」

👨けん 「MonotaROとかテレビでCM見ます。80%以上が外国人のもの」

👴松先生「もちろん、外国人と言っても色々な人がいる。一人(一法人)だけが株を持っているなら、好き勝手するかもしれませんが、複数が持っているなら、そこまで好き勝手はせん。
さらには、日本人をのけ者にして稼ぐ企業はまだまだ少ない。ただ、それは日本がまだ力があるからじゃ。日本が弱くなればなるほど、可能性が高くなるのう。」

👨けん 「そうなんですね。」

👴松先生「そうじゃ。ここにない企業でも有名な所では、ソニーなども59.8%で過半数が外国人の持ち株じゃ。」

👨けん 「え。そうなんですか。知らなかった・・・。」

👴松先生「そうじゃ。外国人に魅力のある企業と言いかえることもできる。ただ、物事は一側面だけじゃないからのう。」

👨けん 「そうなんですね。」

👴松先生「そうなんじゃ。では、この状況に対して、お主ならどんな対抗策を考えていきたい?」

👨けん 「え?」

5,日本の未来を創る

👴松先生「いつも言うておるじゃろ。落ち込むな。。落ち込んでも未来は切り開けん!」

👨けん 「はい。そうですね。僕なら、どんな対抗策を。やっぱり外国人に買われない企業を作るとかでしょうか。」

👴松先生「それも良い。他には?」

👨けん 「え?他には?・・・逆に海外の企業を買うとか。」

👴松先生「ふぉっふぉっふぉ。面白いのう。それも良い。まだあるかの?」

👨けん 「あとは、円高にして魅力を高めるとか?」

👴松先生「良いのう。さらには?」

👨けん 「さらに?う~ん、出てこないです。」

👴松先生「ふむふむ。初めに、これだけ出すのは上出来じゃよ。
こんな風に知恵を絞り、対抗策を考えることは重要じゃ。
では、今、言ったことを実現するために、お主はどんな行動をとるかの?」

👨けん 「え?日本の株を買うとか、票を売らないとか?」

👴松先生「そうじゃの株(=票)を売らないために、非上場(株の売買する場から撤退する)方法もある。お金が集めにくくなって、大きな商売がしにくくなるがの。
他には、どんな行動ができそうじゃの?」

👨けん 「外国の株を買うために、お金を貯めるとか。」

👴松先生「それも良いのう。さらに給料が長年、上がっていないことも日本は問題じゃ。お金を多く得るための工夫も大切じゃのう。
他には?」

👨けん 「そうですね。あと、日本を円高にするには、元気にして、日本の価値を上げればいいですよね。」

👴松先生「そうじゃの。」

👨けん 「じゃあ、働いている所からですが、会社の雰囲気を良くしたり、お客様を笑顔にすることも。」

👴松先生「そうじゃ。その取り組みをやっていくことで変化は起きる。
もちろん、それだけじゃ足りんぐらいに今の日本は危機じゃ。
そして、危機はまだまだ続く。」

👨けん 「はい。」

👴松先生「それを変えていく。そのためには、まずはできることからする。
元気よく動こうぞ!」

👨けん 「はい!分かりました!勉強になりました!」

👴松先生「うむ。返事はよろしい。次まで続けばいいの~。」

6,その後

けんは、松先生からの様々な学びを糧に、GAFAに並ぶ企業を日本初として作る。
そこでは、
①日本に燻る技術の活用し、世界の社会問題の解決
②人材・組織の育成、活性ノウハウの活用
③若者が明るい未来を信じられる
を目標に行動する組織である。

7,終わりに

4回目の投稿は、少し古めの記事を取り上げました。いかがでしたか?

今後もネットニュースを取り上げ、世界と日本で何が起こっているのか。
その状況から私たちは何をすべきか、それを発信していきたいと思います!


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