コラム 『HUNTER×HUNTER世界における魂の証明』

(✿✪‿✪。)ノコンチャ♡

今回はHUNTER×HUNTER世界における魂とは何なのかについて検証します。

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モモゼの死でも描かれたこのシーンですが、ここで言われているカキンの大樹。これすなわち、このBW(ブラックホエール)号で行われている壺中卵の儀が、王族そのものの魂を縒り合わせて王そのものを新生させる目的であることが推察されています。

魂や死後の存在に関しては、暗黒大陸編が初出ではなく、最初は何気ない1枚のカードから示唆されています。

死者への往復はがき

その効果のほどは本編では描写されませんでしたが、仮にこれが事実だとするなら、媒体を用意することでこの世界の人間は死んだ相手の魂と接触することが可能であるということになります。

であるならば、人は死後どうなるのか。まさかSCP-2718のようなことになるとは思いたくないですが、こればかりはそうでないことを祈るしかありません。

(((o(*゚▽゚*)o)))閑話休題(((o(*゚▽゚*)o)))

他に作中で魂の存在が示される有名なシチュエーションとして、カイトの転生があります。

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彼もとい彼女は、その能力をスロットによって表示されるランダムな数字によって発言するという、本人も言っている通り非常に使いにくい能力です。そして師匠のジン曰く「あいつが絶対に死ねない」と思った時にだけ出る番号があると。それぞれ異なる効果を持った念能力を発現する具現化系能力である。

続いては、この能力を中心に魂の在り処を検証していきたいと思います。

現在の彼女は女王の胎から生まれたキメラアントであり、ある意味でそのポテンシャルは王に匹敵する可能性があるとすら見る動きがありますが、これに関してはまだ疑問が残ります。キメラアントによって殺され食われた人間が兵隊として転生するというシステムは本編でも示されていますが、同時にその詳細については描かれていません。ただ同時に、キメラアントはその特性から魂すら材料として取り込んでいるのではないかとわたしは考えています。

ここにおける魂とは、念獣のような自分の分身めいた存在ではありません。一個の人間の存在を証明する手段であり、あの世界において紛れもなく認識手段が存在する存在証明でもあるのです。

そして、はがき、キメラアント、カイト。これらの要素からわかるのは、魂とは記憶の架け橋であるということです。記憶が保存される場所だとは考えていません。それはあくまで肉体に拠っているとわたしは考えます。

脳で処理された情報が保存される場所はやはり脳であるものの、魂の在り処とはやはり肉体の中で在るのは間違いありません。ですので、肉体の一部が記憶を持つように、魂もまたそこを通り過ぎた感情や記憶そのものが焼き付いているのではないかと。そしてそれは、ある場合において脳以上に個人の代替要素足りえるのではないかと考えるのです。それこそがあの世界における魂なのではないだろうか。

だからこそ、大規模な儀式によって死者の魂が離散することを防ぎ、同時に魂を蒐集する為に互いに殺し合いを命じるあの壺中卵の儀が生まれたのではないかと。ナスビが言うカキンの大樹とは、もはや個としての存在ではないのです。そして仮に複数の魂を縒り合わせる手段があるというのならば、モモゼの死していながら生き続けるという矛盾が成り立つということになります。そしてそれは、皮肉にも生き残った王位継承者であっても変わらないのです。

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王とは国家そのもの。ですがその判断は、王という個によるものでは律しきれません。ゆえに、カキンはそれを律する存在として、個であって個ではない存在を生み出そうとしている。王子らがそれぞれあまりにも個性豊かであるのも、本来一人に集約できない王の資質そのものを集約する為の手段だったとしたならば。

果たして王を目指す彼らとは、どれだけの道化であるのでしょう。

あたちの名前はカイト!

カイトの能力にも触れておきましょう。彼はキメラアントの転生システムに相乗りする形で復活を遂げましたが、本来この相乗りは能力としては偶然の要素だったと思われます。

魂を記憶の運び手として認識する方法は確実にあの世界で存在しています。それが作中で最初に登場したのは、最初に示した通りグリードアイランドにおいてです。

では、このグリードアイランドは誰が作ったでしょうか。そう、ジンを筆頭に集められた一流の念能力者らです。そして、カイトの師匠はジン=フリークス。これが意味しているところは、ジンは魂が記憶の運び手となりえることをかなりの部分まで解明していたということです。そして、弟子であるカイトはそれを応用した。

そしてここからは更なる推測になりますが、カイトの能力は死後の念を応用したものであったとも考えられます。わたしが唱える説としては、死後の念とは能力者によるコントロールを失った、いわばきちんと終了措置を作らなかったバグったプログラムです。肉体というオーラの供給源を失ったこれが異常なオーバーロードを見せることについては他の考察がありますが、ここではそれに触れません。まったく別個の恐ろしい存在を証明することにもなりますので。ちなみにこれについて昨日4時間以上お話しました(笑)

ここで言いたいのは、そんな不安定な代物であれ、念として利用することは可能だということです。カイトの能力は、その応用であると。

つまりカイトの能力とは
『死後の念によるオーラのオーバーロードを応用して、近隣における妊婦の体内に自分の魂を乗せる』
能力だったと思われます。

この能力の恐ろしいところは、魂に総量があるかはわかりませんが、場合によってはある程度近しい存在であればまるで違う生き物に転生してしまったことがあったということです。あの場にいたのがキメラアントということはカイトも頭によぎったとは思いますが、最悪その辺のキツネとかになっていた可能性があったのです。また、魂がメルエムに宿らなかったことは、恐らく既に魂が存在する対象には相乗りできないのではないかと思われます。なので、妊婦の体内にカイトが宿った場合、強制的に肉体の構築そのものが行われるのではないかと。

ちなみにこのシステムで生まれた可能性がある存在に、わたし心当たりがあるんですよね……

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まあキツネになったカイトに関しては「それはそれでいいんじゃないか」と頭の中のポックル(俺はケモナー)が囁きますが、それは置いておいて。

なにはともあれ、あの世界における魂とは認識手段が存在しており、それはジンなどの天才だけが把握している事実ではないということです。

案外──カキン以外にも国家規模での魂の再利用は存在するんじゃないですかね

と、ちょっぴり怖いことを示しておいて今回は終わりです。面白かったら♡押していって(((o(*゚▽゚*)o)))

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