2022年東京ヴェルディ監督雑感

雑感の最後は2人の監督について。一昨年去年が色々あっただけに、ピッチ外のことで頭を抱えず終わったのは良かった。

堀孝史

大体これが合ってる感。実際インサイドハーフの梶川が左サイドの高い位置取って連携で崩したりしてた。走りまくるサッカーで昨年終盤浮上した勢いを持続し、選手多数離脱の開幕から8戦負け無しという最高のスタートを切った。だが負け始めると脆かった。割と選手の勢いと運動量で守り切ってたけど、熊本に崩されると後はズルズル。崩れた時に立て直す術を持っておらず、結局そこから13戦で1勝しか出来なかった。秋田に残り30分で3点差、岩手にラスト10分で2点差を追いつかれた試合はいくらなんでも酷く、前半戦最終戦の後者のあとはこれは監督交代不可避だろと流石に感じた。(実際、試合翌日解任からの城福監督就任が発表)
堀さんに関しては、最初スカウト部長として来たのに、吉武さんの辞任で現場に戻ってコーチになり、最後は永井監督辞任で急遽監督とチーム崩壊を防ぐ人柱になった感もあり、堀さんいなかったらヴェルディはもっとヤバかったかも。去年から急に監督任されながらチームの雰囲気良くして立て直したこと、干されてた新井を起用して戦術兵器になるきっかけを作ってくれたのは感謝しか無い。

城福浩

シーズン前からオファー報道があった城福さん。結局堀さん続投だったけど、夏の就任で動きは本当だったのかと。自分の持ってた城福監督のイメージは、ありあわせの食材でささっと調理するのが得意、理想求めると上手くいかなくなる、ムービングフットボールなど。
ヴェルディでは就任直後から守備をちゃんとやること、プレーをやり切ることに重きを置いているように感じた。ということでスタメンにも河村など強度を保てる選手が多く起用されるようになっていった。夏の連戦で勝てなかった時は来年どうなるかと不安になったが(選手が続々離脱したのも要因)、最後は6連勝フィニッシュという最高の終わり方。終盤は相手のゴール正面からのシュートは全部足や体を入れて跳ね返すタイトな守備が徹底されていて、靴一足分の寄せという城福イズムがきちんと浸透していた。
そしてシーズン終了のセレモニーではこんなスピーチを。

とても良いスピーチでぐっと来た。恐らく練習場やロッカールームで選手にも同じようなことを語りかけているんだろうと容易に想像出来る。「本当の悔しさを味わうために戦う」、「なんであのスルーパスにあのクロスに反応出来なかったのか、なんであの守備が出来なかったのと選手が本気が思うためには勝つしかなかった」これが人の上に立ち人を動かすプロの指導者なんだと鳥肌が立つような言葉の数々。城福さんが来年も指揮を取る姿を見たい、共に戦いたい。