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受け取ったのは情報ではなく、動機かもしれない 「埼玉県全63市町村キーマン展」

以前に、東京駅で開催されていた「埼玉県全63市町村キーマン展」。
文字通り、県内各市町村のこれぞと思う人を見つけて、写真、文章、映像、展示で紹介。それを通して埼玉県の魅力を発信するというもの。

https://www.facebook.com/greaterkumagaya.jp/videos/?ref=page_internal

それだけを聞くと、よくある地域おこしのイベントかと思う。

先ず、顔がバーンとでてる。目の前には謎の置き物。一種異様な迫力があるが、わかりやすいものとは対照的な展示だ。


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映像展示コーナーには、3分程度のキーマン紹介映像が流れている。具体的なお店の名前や活動名、概要は語られず、キーマンのエモーショナルなインタビューと活動の様子が断片的に流されている。映像はかなりきれいで丁寧な作りだ...え、これ63人全員分あるの?3分×63人=189分…?


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トークイベントも実施されていた。6日間で17回もある。1日3回やっている。今回の実施者である加賀崎さんが全てに出演し、毎回ゲストもテーマも違う。…まじか。しかし、コロナ禍で人を殆ど入れることは出来ず、ネット中継に頼らざるを得ない。

これだけ書いても、まだネガティブな印象を受けるだろうか。想いだけが空回りした、伝わらない独りよがりな企画だと、思うだろうか。

結果的には、僕は大いに感動した。この前のめり感、熱量は、わかりやすさを超えたところから何かを自分に受け取らせる。浴びせられた、とも言えるかもしれない。

受け取ったが最後、あとは、この人たちのことを全部知りたくなる。ネットで情報はすぐに出てくるから問題はない。早速、所沢のキーマンにも会ってきた。志木市のキーマンにも。


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そう、受け取ったのは、情報ではなくて、知りたいという動機だったのだ。動機や欲望は、シンプルで分かりやすく役に立つ情報だけでは足りない。ではどうするのか。

ここでは、熱量がその答えの一つだった。けど、切実で鬼気迫るというものでもない。のほほんとしていて、でも、自分たちがやってることは絶対面白いという確信みたいなもの、そんなバイブスが出ている。そんなところに人は吸い寄せられる。え、そんなに面白いなら教えて欲しいのだけど、と話しかけてしまう。

メインスタッフの人たちも加賀崎さん始め同世代で、それも良かった。そうか、これからは自分たちが色々やっていくよ、って言う歳なのかと思えてくる。

僕もこのトークイベントに登壇させてもらった。「武蔵野とは?」という、かなりマニアックな内容だったけど、喜んでもらえたみたいでホッとした。繋いでいただいた佐々木さんに感謝です。
そう、それも僕が武蔵野について話をしたら、加賀崎さんに面白がってもらえたことで今回の登壇となった。

そうやって、熱量や驚き、楽しさが人を動かし繋げることもある。そのことを、もう少し信じてみてもいいのかも知れない。


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