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海人たちの技術と歴史 糸満

糸満。
優れた漁法と道具を生み出した海人たちの歴史を伝える資料館に立ち寄る。
その漁法とは、追込み漁だ。子どもたちが海に入り、魚を大きな囲い網の方へと追いやる。この追込み漁の成果は凄まじく、あっという間に他の漁場を席巻した。本島はもちろん、フィリピンなど南方までその漁場を広げた。貧しい地域から口減らしとして子どもたちが糸満に売られてきたという。追い子はその子どもたちが担った。

その追込み漁の際に活躍したのがミーカガンと言う水中メガネ。これにより失明のリスクを軽減し長い間の潜水を可能にした。かのジャックマイヨールがこの地に来た時、ミーカガンに非常に感銘を受け、ヨーロッパに広めたと言う。それが今の水中メガネの原型となったのだ、と資料館のお父さんは話してくれた。
「糸満のかまぼこは、サメの身が入っていてね。今のは北海道のスケトウダラで作られていて、美味くないんだ」
外には子どもたちがエイサーの練習をしていた。

サバニ、と呼ばれる木造舟。卓越した造船技術がこの浜にはあった
手作りのミーカガン。つける人の骨格に沿って作られる。
米軍のヘルメットから作られたユートゥイ(湯取り)。
サバニの側面には、防腐の為にサメの脂が塗られている。
魚をたたく道具、ブンギラー。ティーブイとも言われる。名前の由来を伺うと「海人がそれぞれ勝手に名付けてるだけ」とのこと
追い込み漁の模型
網を動物の血で染めるための樽
血で染められた網。丈夫になるそうだ。
サメの脂
外には子どもたちがエイサーの練習をしていた
糸満の海

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