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Shutter Vol.1 山本あゆみさん⑤ ~ひなたぱんの誕生そして、自立~

私が切り取るあなたを綴る Shutter お一人目は、

神戸市須磨区で楽健寺酵母とともにパン教室「ひなたぱん」を主宰する 

山本あゆみさん。



1話目から読む方はこちらから


生きること、人生への理不尽さをどこか抱えながらも

生きる道を見つけたいとヨガの道に入り

そこで出会った楽健寺酵母のパン作り。

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期せずして出会った、酵母とのパン作りの日々が

あゆみさんの生き方に多くの気づきと変化を与えてくれます。


レシピや焼き方を教えてくれる人が近くにいなかったからこそ、

自身で試行錯誤を繰り返し作ってきたパンたち。


その時間の中で彼女が得たものは


分量や温度、時間は、あくまでも「目安」の一つであり

五感を使って目の前の酵母や生地たちを深く観察していけば

美味しいパンを焼くためのタイミングやポイントは

彼ら(酵母や生地)たちが、教えてくれる


ということ。


「正しく作ろう」ではなく

「楽しみながら作ってゆこう」

「パンとともにある暮らしを、生き方を

 楽しみ、育み、いつくしんでいこう」


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そんな思いとともに生まれたパンたちを

楽健寺酵母のすばらしさを感じてほしくて、伝えたくて

友人知人に「焼けたよ~」と

「こねる・焼く・渡す」を繰り返していくうちに


「作り方を教えて欲しい」という声が寄せられるようになり

パン教室がスタート。

口コミで生徒さんがつながってゆきます。


小さくはじめたそのお教室は

次第に、イベントなどへ出店するようにもなり

やがて

「ひなたぱん」という名前が、生まれます。


ひなたみたいに、お日様の光があふれているところは、みんなのお顔が自然とゆるんで笑顔になる。酵母菌をまんなかに、集う人が自然と笑顔になる、そんな場を、つくりたい。

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この酵母のすばらしさを、伝えたい、伝えなきゃ。

その一心で走り出した、ひなたぱんは


一時は店舗での販売も行うなど

試行錯誤の時期を経て、少しずつ形を変えながら成長。


最終的には、販売は行わず、お教室スタイルの運営に一本化。

ご自身のリズムの中で、運営を続けていきます。

そうして進んできた2017年のある日、突然、訪れた転機。


続けてきたヨガの師匠のCD作成チームに入り、

バックコーラスとして歌っていた時のこと。


みんなで一つの歌を作り上げる、

その感動を全身であふれるほどに感じた瞬間


「ひなたぱん自立」というキーワードが降臨。


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自分のやりたい事で、好きな事で、

誰のためでもなく、

楽健寺酵母とともに、ひなたぱんで、自立しよう。


ひらめきのままに確信、

そこから、ひなたぱんの急成長と展開が始まります。



自立するためには、これまでのやり方ではできないと

初めて

「ひなたぱんをビジネスとして育てていく」視点と覚悟を持ち挑むことに。


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私が彼女と知り合ってから感じている彼女は・・・・・


「やると自分で決めたことへの、ストイックなまでの全力、、、、

 120%投球(しかもドストレート)」


これに、尽きる。




あゆみちゃんは、とにかく、まっすぐだ。

彼女から出てくる言葉、立ち居振る舞い、

誰かや何かを見つめる瞳。


もうね、本当に、彼女はいつだって


全身全力直球なのですよ。


だからってそれが


ものすごい形相で投げてるかというと

そういうわけではないのですが


揺るがないの、そのまっすぐさは。


どこまでも、どこまでも


何に対してまっすぐなのかって

  

きっと



自分が願う

自分が決めた


わたしが、見定めたもの

わたしが、いきたいと決めた未来


そういう、



目指す大切なものさえ決まれば


彼女はそれに向かって

たとえその途中何があったって

へこたれたって

エネルギー使い果たしたって

時には失敗があったって

何かが時にはむちゃくちゃになったって


倒れても、突っ伏しても

時に、なぜか未来がわからなくなって呆然としたとしても。


涙をあふれるほどにぐしゃぐしゃにしてても

泣き疲れて寝たらすくっと起き上がる

あの

小さな子どものように


一歩だって、半歩だって

ちゃんと進めるし、進むし


そのためにやることをやり切る人

なんだろうなと、思うのです。


ひたむきに、ひたむきに。


心血を注ぐと決めたものに対して注ぎ切り

めいいっぱい、からっぽになって


いっぱい動いて

いっぱいぐっすり眠りきる


もちろん、彼女の生活のすべてを私は見たわけではないけれど


きっと私のこの見立ては、間違ってないと思う。

   

30代、40代にもなれば、

生きざまなんてのは


語らなくても全身から出てしまう。


まさに、彼女はそれが出ている

なんなら

ダダ洩れの人、なのだ。


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こどものように感動して、感じて

笑って、泣いて、はしゃいで


そして


凛とした大人の彼女がちゃんとそれを受け止めている


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くるくると変わる表情と


ひなたぱんを

楽しみ、慈しみ、育て


私はこの、楽健寺酵母とともに、進んでいくという

私は、わたしとして、自立して生きるんだ、という

彼女のゆるぎない覚悟は


ただ、頑ななだけじゃなくて


しなやかで、元気で、可愛くて美しくて


彼女を見ていると


静と動

大人と子ども

強さと弱さ

たくましさとはかなさ


そういう


幾多の揺らぎを行ったり来たりしながら

世界のすべてに

自分を開き受け止め感じていくことこそが

  

美しく、わたしすべてで生きていくことなのだと


私は、思わずにいられなくて


なんて、正直な人なんだろう、って思ってしまう。


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そんな彼女が

心血注いで、ひたむきに進んだ


ひなたぱん自立、に向けての2017年からの、この2年。


もう、読んでる方だって、想像、つくよね?


ちゃんと、彼女は、成長して、進化して。

きっと

彼女が

「自立する」

そう決めた時以上の場所に、今、いるんじゃないかな。


彼女とともに過ごし語り合ったあの時間の中で感じた

  

強くて深くて暖かくて丸くて

そして

どまんなかは、揺るがない


そんな彼女のエネルギーの前に、アツくなってしまいましたが。


次号では、ひなたぱんの今、そして

2020年からの、山本あゆみを、お伝えいたしましょう。










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