Shutter Vol.2 ヒモ解き職人 鈴木深雪さん③ ~ヒモ解き職人ができるまで~
「私が感じたあなた」を切り取り綴る 「 Shutter 」
お二人目は、東京都で「ヒモ解き職人」として多くのお方の思考整理をサポートする、鈴木深雪さん。
1話目はこちらから
感覚派で思考の収束、整理が苦手だった私が
深雪さんの「ヒモ解き100人斬り」に出会ったことで
思考の雲海が晴れ渡り、もやもやと抱き続けながらも
どこかで「できないんじゃないか」と思っていた
「書くことを仕事にしたい」という
未来の扉が開きました。
臆病さから一歩を踏み出すことなく
小さくたたんでしまい込んでいた
心の奥底の「ほんとうのきもち」を
深雪さんは、ほいさ!と軽快に掬い上げ
私に
「あそゆかさんがイキイキできるフィールドはあるよ」
「コースだってあるよ。ないなら作ればいいよ。面白いのいこう!」
「スタートライン、あるよ!ここらへんかな♪」
そんなことを、気づかせてくれました。
あの時感じた
「思考だけではなくて、まるで生き方まで整理されていくかのような
晴れ渡る感覚」
たった45分のセッションで
初めて出会う人との対話のなかから
こんなにもクリアに道筋を通してしまう
ヒモ解き職人と100人斬りは、どうやって生まれたのか
そして、今、何を感じ、未来に何を感じているのか
2019年冬に始まった「ヒモ解き100人斬り」
50人を終えて5合目まで登り終えた深雪さんをインタビュー。
ここから最終回までは
ヒモ解き職人深雪さんを、私が、読み解きます。
◆筋道が通っていることは美しく気持ちがいい
子どもの頃、父の机の引き出しを開けて見つけたメモ書き。
父が学んでいることをきれいにまとめただろうシートが
記憶の片隅にあると言います。
そんな父は
「物事を捉えるときは「構造」でとらえろ」と
深雪さんに教えてくれたそう。
だから、算数の問題も
図で描き、一つ一つの問いの全体像と要点を捉えながら
問題を解いていた子ども時代。
学校では、先生の話していることの道筋がずれると
途端に気になって居心地悪くなり
授業前のさりげない話が
その日の授業の本質に触れている
そんな話をする先生の奥深さと妙技に気づいては
深く感激するような
大人の話を聞くことが好きな子どもだったそう。
中学校では成績が落ちた時に
これではまずいと、ノートをまとめ直し
成績を一気に立て直した経験も。
筋道を通し
わかりやすい構造にして
要点を理解する
整った一本筋があると、すっきりして気持ちいい
小さい頃から感じてきた
「一本筋の心地よさ、そこにある美しさを見出すこと」
それが、深雪さんの素質であり、才能であり、原点なのかもしれません。
◆生き方を探し求める雲海を超えていく
持ち前のロジカル思考が鍛え上げられたのは、
大学卒業後就職した大手企業。
16年間、企業人として仕事に注力するの時間の中で
多くの企画運営、プレゼンを通して、
「一本筋を見つけ、思考やアイディアを整理し体系化する力」が
強化されてゆきます。
ところが、結婚出産、産休育休を通し
「仕事しかしてこなかった小さな生き方」に気づいてしまい
考え方が激変。
自身の生き方を模索していくうちに
次第に「何かが居心地が悪い・・・」と感じ始め
企業に属する生活に終止符を打つことを決めたのが2016年。
独立後は、自分に何ができるのだろうかと、
様々な試行錯誤を繰り返したそう。
深雪さんご自身が、
生き方を探し求める雲海の中にいたのかもしれません。
そんな時
「深雪さんがいなくなったら、僕の思考整理は誰がしてくれるんですか」
同僚の一言がきっかけになり
「私にできることは思考の体系整理じゃないか」
という思いがよぎり、「ヒモ解き」という言葉が降臨。
ヒモ解き職人 鈴木深雪が生まれます。
当初
日常で使える思考整理を伝えることから始まったヒモ解きは
企業で積み重ねた経験を活かし
対話を通して
目の前の人の思考をヒモ解き
思考や知識、アイディアを整理する
体系整理のプロとして、その力を発揮。
特別、宣伝や集客に力をいれることもなく
自身の才能、素質を活かしながら
「思考を整理したい」という相手のニーズをくみ取り
応えることで順調に業績を重ねてゆきます。
不足なく仕事もできているし、暮らしも順調。
でも、何かが、なんだか満たされない。
「体系整理のヒモ解き職人」として生きながらも
そんな何とも言えない気持ちになったのが2018年頃。
もやもやとした一時期を過ごして迎えた2019年
とあるセミナーでモデレーターとして出席した席で
カメラマンを務めていた方にこんな一言を投げかけられます。
深雪さん、このままでいいの?
この時の一言が、一つのきっかけとなって彼女は
「ヒモ解き職人として生きる鈴木深雪」を見つめ直すことになります。
確かに、一生懸命、がむしゃらにもやってきたけれど
でも、自分から何かを訴えることもなく
ただただ、お客様の求めに応じてきたその働き方は
本当に、私がしたい、働き方なのだろうか
HPも何もなく求められるままに生きてきた自身の状況、
その働き方に
投げかけられた言葉をきっかけに疑問を抱き
自分と向き合うことを決めた、2019年秋。
ヒモ解き職人としての鈴木深雪は
どう、生きていくのか
何を、ヒモ解いていくのか
自分発信の働き方、在り方を作ることを決意します。
その先駆けとしたのがHP作成。
これまでを総決算、棚卸し、
初めて自身の仕事、思いを徹底的に言語化することで
相手のニーズに応える仕事のスタイルを転換するに至ります。
自分が届けたいサービスの形は
ただの思考整理、体系整理ではなく
対話のラリーを通して
相手の中に眠る大切な思いを掬い上げ
本当の願いをカタチにする
そのサポートをすることこそがヒモ解き
と再定義、決意から数週間で自力でHPを立ち上げます。
さらに、この決意を体現すべく
100人の人にヒモ解きを届ける新たなサービスが
アイディアとして降臨。
45分のセッションで
クライアントの思考を整理
本当の願いを掬い上げ、一枚の手書きのシートにまとめて渡す
「ヒモ解き100人斬り」を行うことを決意。
ランディングページを作成したところ
友人のシェアによってあっという間に30人の申し込みが入り
ヒモ解き100人斬りがスタート。
「思考を整理したい」
誰かのその要望にただ応えるだけの仕事ではなく
重ね育て上げてきた
「一本筋を見つけて貫き通す 思考整理、体系整理」を強みと武器にして
幸せに生きるために
誰もが見つけたいと願っている
心の奥に眠ってしまっている
人生を、生き方を作り支えるだろう
大切な、願いや思い
その一本筋を
見つけ、掬い上げる
それこそが、
鈴木深雪がヒモ解き職人として、貫きたいこと
体系整理のヒモ解きから
心の願い、本望を掬い上げる
人生、生き方のヒモ解きへ。
新たな挑戦の日々が始まり、
本当に届けたいヒモ解きの在り方が、
この挑戦からさらに深みを増していくことになります。
次号では、ヒモ解き100人斬り 50人を終えた今
深雪さんのヒモ解き、ご自身の在り方がどう進化したのかを
読み解いてまいります。
次号はこちらから。
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