初恋の悪魔 最終回 感想

※ネタバレを含みます

あっという間の最終回だった。
最高のドラマだった。

雪松・息子の事件についてのドラマ前半、息が止まりそうな展開だった。
自分の大切な人を殺したかもしれない相手に対しての憎しみ、ここでとどめを刺さなければ、またもみ消されてしまうかもしれない、でも人を殺してはいけないという気持ち、鹿浜の表情から複雑な気持ちの混ざり合いが感じられてすごかった。

星砂が目を覚ましたとき、喜ばしいことなんだけど、あのとき鹿浜が一緒に過ごした星砂はもういないという完全には喜びきれない状況。ここも「あぁ、鹿浜…」「よかったね、悠日…」と見ている側も複雑な気持ち。

リサが出所したとき星砂を見て「誰?」となったこと。リサの中では、星砂は星砂として生きていた。ふたりでナポリタンを食べるシーンもよかった。

小洗先生の、「職場、友達、子供の頃の自分、大人になった自分はみーんな違うでしょ」「ずっとあなたのこと守ってきた子なんだもんね」「だったらもうあなたの中にもその子は生きてんじゃないの」「お別れじゃないの、会えなくても離れてない人はいるの」という言葉。自分の中にある複数の人格を肯定し、それぞれを大切にすればいい。あなたといた時間はその人の中で残っていて、その人の中で生きているんだということ。そんなメッセージを感じた。

終盤の鹿浜とヘビ女星砂のシーン。夢だったのかもしれない。それでもきちんとお別れが言えてよかった。いなくなってしまうのは悲しいけれど、星砂から「あなたのことを好きになりました、素敵だと思います、これからもあなたのことを想っています、あなたに出会えてよかった」と言ってもらえた。両手で顔を覆う鹿浜。その後もなんでもないような会話を楽しむふたり。すごく綺麗で素敵な場面だった。鹿浜はこの思い出を持って前に進むことができる、そう見せてくれた。
もう出会うことがないかもしれない、そんな人との出会いでも、自分を変えてくれた、自分にとってかけがえのない存在だった、そんな人は自分の記憶の中で残っている。

最後は、いつもの「マーヤーのヴェールを剥ぎ取るんだ。」彼らの日常は続いていく。

■印象に残ったところ■
・ひとりごとの多い小鳥、肉豆腐食べたい、おふとんの上でアイス食べたい。
・小鳥のスマホの登録名
・小鳥と渚の展開
・小洗先生と星砂の頭すりすり
・塩の取り合い
・パジャマ姿かわいい
・スカジャン以外の星砂もかわいい
・靴下をばら撒く鹿浜
・最後まで入室を拒まれる森園さんとカニ


最後に
良くも悪くも人間に多面性があること、普通も異常もないこと、ありのままの自分を大切にすること、それを大切にしてくれる人がどこかにいること、全体を通してすごく考えさせられた。

普段ドラマの感想は書いたことがなかったけど
「初恋の悪魔」は見ててすごく感情が動く場面ばかりで、せっかくだから言語化して残しておこうって思って書き始めた。でも、言語化するのが難しい。毎回陳腐な言葉になってしまう。他の人の感想見てると的確でそこまで読み取っててすごいなと、いつも感じていた。自分用のメモにしからないかもしれないけど、また気が向いたらドラマの感想を書いてみようと思う。

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