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女の決闘~横溝正史短編第三集~

金田一耕助の出で立ちはいつでも滑稽だ

冒頭から早速不似合いな帽子を被り

背広姿で登場してきた

舞台は昭和20年代だろうか

大正の香りのするプライベートパーティー

そこに金田一耕助も招待されている

角川映画の「犬神家一族」やら

テレビドラマの「悪魔の手鞠唄」やらに親しんでいた私からすると

とても新鮮な映像の数々

数十年前の記憶をいつまでも引きずっている私なのである

作中に毒殺が多いのも

時代の為す業なのだろう

戦後すぐの頃は

毒を持っている人が多数いたらしい

それもこれも戦争の影響とのこと

今では考えられないことも

この時代ではまだ当たり前だった

それから

金田一耕助の髪がいつでもミュージシャンの様である演出は欠かせない

それに加えて

彼はアメリカを放浪していた時期があったらしい

彼の周囲で起きる事件も奇々怪々であるが

金田一耕助も謎多き人物であることに変わりはない

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