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めっちゃ怖かったけどめっちゃ面白かった~映画ウエストワールド~

ウエストワールド、1973年、アメリカ映画

初めてこの映画を見たのはいつかの一月だった

正月が明けてすぐの頃にテレビで放映されていて

見たら朝まで眠れなくなるほど怖かった

今回NHK-BSでの放送を録画して

楽しみにし

そして満を持して見た

見始めると貪るように続きが見たくなり

あっと言う間に最後まで見続けてしまった

私にとって時を越えて再会した良き映画だった

この映画にまた出会えたことに感謝

めっちゃ怖かったけどめっちゃ面白かった

(あらすじ)
物語の舞台は滑走路のいらない旅客機が空を飛ぶ近未来
未来のテーマパーク「デロス」で悲劇は起こる
主人公のマーティンはスキンヘッドのロボットガンマンにどこまでも追いかけられる

いきなり70年代のアメリカの風景から始まる

私が子供の頃はこんな雰囲気の映画ばかりテレビでやっていた気がする

見ていたのもまだ70年代だったから当たり前だ

この映画を見るのは小五の時以来

ロボットガンマン役のユル・ブリンナーさんが渋くてカッコいい

その印象は当時も今も変わらない

だから余計に怖かった

無表情のユル・ブリンナーさん扮するロボットガンマンがどこまでも追いかけてくる

思えばストーカーの先駆けに当たる様なシーンの連続

めちゃ怖い

今見たら彼のその姿は完全にサイコパスだ

なんせ無表情で淡々とただ殺す為だけに追いかけてくるのだから

主人公のマーティンとブレインの二人は仲の良い友人同士

旅は道連れを地で行っている

映画のこういう映像で見せる演出を見るのは心地好い

映画の尺が短いこともあり

気持ちが良いほど話の展開が早い

物語がちゃっちゃと進む

無駄がない

そしてこの映画は

観客も映画の中のテーマパークにどっぷりと浸かって楽しみ出した頃

あらぬ方向へと舵を切る

もう古い映画なので話は至ってシンプルだが

その単純さが故に怖い

悲劇的なことが起きた理由が劇中で推測も解明も全くされないし

理由のわからないことがこの映画をますます怖いものにしている

そして逃げ場のない長い廊下を感情を持たない殺人鬼に追われる計り知れない恐怖

それから

この映画には見ているものを驚かすシーンがない

ふいに現れてドジャーンって大きく派手な効果音と共に観客を驚かせる怖い系の映画特有のアレがない

怖い思いは観客の中に生まれるもの

その恐怖は

静かに

観客の内にどこからともなくやってくる

この映画に託された意志により

我々は怖い思いで頭のてっぺんから足の爪先まで

いつの間にかいっぱいにされてしまう

しかし

主人公のマーティンはあきらめない

最強のガンスリンガー406型のロボットガンマンにどこまでも追われるが

負けじと逃げる

どこまでも逃げる

「狙われたが最期、逃げ果せることなど出来ない」

それでも

何か方法があるはずと

必死に

その姿はいつの間にか映画を見ている自分に置き換わっている

そんな風にこの映画に引き込まれてしまっていたことに気がつくのは最後まで見終わってからしばし後のこと

この映画のタイトル”ウエストワールド”とはつまり”未知の世界”のことではなかろうか

西へ西へと進んできた民族が行き着いた大陸の西の果てから時空を越えた世界

それがこのウエストワールド

そこは未来でありながら過去をも踏襲するテーマパーク”デロス”の中にある

この映画は何でも思い通りにコントロールしようとする人間への警鐘か

逃げ疲れたマーティンの表情がそれを物語る

「そんな素晴らしい世界などありはしない。

そんな夢のような世界を作り出すことなんて人間には出来ない

やっぱりあるのは現実だけ」

と彼の顔に書いてあるような気がした

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