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【一番風呂♡】

元旦は休業していた行きつけの近所の温泉が、2日の13時から営業するというので、13時に行って、静かに一番風呂でも浴びようと張り切って出掛けた。新年2日目ならば、初詣や親戚周りで、みんなまだ忙しいだろうから、昼間の温泉はそこそこ空いているだろうと踏んでいたが…まさかの大誤算!バスに乗って、13時少し前に着いたが、温泉の駐車場には何台も車が止まっていて、入口の玄関から既に5m程の行列が出来ていた。子ども連れの家族もたくさん居て、わいわいかなり賑やかだ。13時ピッタリに入口が開いたが、受付の混雑を避ける為に係の人が、少し合間を置きながらお客さんを誘導していた。

あちゃ〜、人のあまり居ない静かな一番風呂を期待していたのに…これではいつもと同じだなぁ。新年早々読みが甘かった!一瞬、帰ろうかとも思ったが、やっぱり手足を伸ばして湯に浸かりたい氣持ちが優って、そのまま列にとどまった。

順調に前に進んで受付を済ませ、足早にロッカーへ移動する。脱衣所はまだ人がまばらだったので、少しホッとして、さっさと服を脱いで、急いで温泉へ向かう。内風呂の浴槽には、もう何人か浸かっていた。それは、いつもの見慣れた風景で、私が想像していた静かな一番風呂ではなかった。仕方ない。あとは人が来ないうちに、なるべく早く温泉に入るしかない。

シャワーの所へ行き、なるべく無駄のない動きを意識しながら、髪の毛と身体を流し、屋外にあるお氣に入りの「炭酸泉」に行ってみると…わぁ、既に7、8人位の人が入っていた。いつも多くて3、4人程なので、何と普段より倍以上混んでいるではないか。静かな一番風呂の期待は見事に砕け散る。

とはいえ、浴槽は広いので、充分なスペースはある。自分のスペースを見つけて、手足をギューンと伸ばして、ぬるめのお湯に浸かった。時折、顔の辺りに冷たい風がピューと吹いてくるのが心地よい。上を見上げれは美しい青空が広がっていて、差し込む太陽の光が水面でキラキラと反射しているのが綺麗だ。

屋外にも何種類か温泉があるので、なるべく人の少ないタイミングを見計らって移動しては、目を瞑って身体の声に耳を傾けたり、真っ青でクリアな青空を眺めたりして時を過ごす。全裸で屋外にいる開放感をゆったりと味わった。

時間が経つにつれて、人がどんどん増えてきた。お母さんに連れられた子どもたちが嬉しそうに声を上げて楽しんでいる。そう、いつもよりとても賑やかだ。お正月はどこに行っても混んでいるが、近所の温泉も例外ではなかった。

期待通りとはいかなかったが、まぁ、良しとしよう。サービスで振る舞われた甘酒もとても美味しかったし。

静かな一番風呂は、また別の日の楽しみに。

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