見出し画像

【発酵♡】

先日、日本の伝統発酵飲料の「ミキ講座」を受けてお持ち帰りして来た「ミキ」があまりに美味しくて、あっと言う間に残り少なくなってしまった。

カスピ海ヨーグルトのように継ぎ足しして作るので、無くなる前に仕込まないとならない。
いつでも作れるように、必要な温度計や材料のサツマイモは購入済みだった。

夜、仕事から帰ってかなり眠たかったが「よし、作ってみよう!」と思い立ち、まずは頂いたレシピの半分の分量で取りかかってみることにした。

サツマイモの皮をむいて、ボールに入れてお水にさらす。そして次は「お米の氣持ちになって」お米を研ぐ。

お米の入ったボールにお水を入れて、両手で優しく掬い取り、そのままゆっくり両手を動かして研いでゆく。丹田に氣をおさめて、有り難いお米とお水に向き合う静かな時間。普段の慌しさとは別世界で、なんとも落ち着いた心地よい時間となる。

「ちゃんと出来ているかなぁ」と時々心配な氣持ちが出て来るが、楽しい氣持ちの方が優って、お米の手の感触が氣持ち良く無心なれた。何回か繰り返してザルにあけると、粒揃いでツヤツヤお米になった。

よしよし、いい感じだ。

今度はお鍋に、計ったお水とツヤツヤのお米を入れて火にかける。ゆっくりと木べらで回してお粥を作る。白濁したお湯の中で、サラサラと流れるお米を見ながら、「これでいいのだ」と何回も魔法のおまじない(?)をかける(笑)

その内に水分がなくなって、お米の芯もなくなり美味しそうなお粥が出来た。炊き上がりご飯のようないい香りが台所に広がる。

よしよし、いい感じだ。

あとは、このままお粥を50℃位まで冷まして、擦ったサツマイモと、先輩「ミキ」を入れて発酵させれば出来上がりだ。

よしよし、順調だ。

お粥が冷めるまで、YouTubeでも見て待っていようと、ベットの上でゴロゴロしていた…そろそろかなぁと一瞬思ったが、そのまま氣を失ってしまったようだ…

氣がつけば、朝!
やっちまった、やってしまった!

慌てて飛び起きて、台所へ行き、まだ寝ぼけている頭の中で、「さぁ、どうする?今やるか?夜、帰ってからやるか?」

夜、帰ってからでは、お粥の状態がどうなっているかわからない。よし、時間は無いが朝やってしまおう!

そこからは、もう2倍速の動きで、冷め切ったお鍋をもう一度火にかけて、お粥を焦がさないように木べらで注意深く回しながら、サツマイモをおろし器ですりおろす。同時進行だ。時々温度計をお粥に刺して、50℃になるように氣を付ける。

「あぁ、こんなんでちゃんと出来るのかしら?」と心配な氣持ちが溢れてくるが、前に進むしかない。

焦がすことなく、ようやくお粥の温度が上がって50℃を越えたので、火を止めて、擦ったサツマイモを投入する。木べらで均一になるように回していると、お粥全体が優しいクリーム色となった。

うむうむ、いい感じ。多分、大丈夫。

最後は、先日持ち帰った先輩「ミキ」を投入して、かき混ぜたら仕込みは終了だ。

あぁ、忙しい朝によくここまで出来たね、自分。

あとは、このまま常温で一日置いて、発酵を進ませたら出来上がりのはず。結果は帰ってからのお楽しみとなる。

突発ミッションが終わって、慌ただしく家を出た。時々仕事の合間に思い出しては、発酵が進みますようにと「ミキ」と意識を合わせてみたりしてみた。相手も生き物だから、氣持ちを向けることも大事かと。

ひと通り用事を済ませ、夜、家に戻ると、一目散に台所へ行って「ただいま〜」と声をかけて、「ミキ」の入った容器に耳を近づけてみる。

あれ?プクプク音がしない!!なんで?
やっぱり、ダメだったのかな?

と、心が大きく揺れたが、氣を取り直してスプーンですくって味見をしてみると…なんと、爽やかで、まろやかな酸味が広がって美味しいではないか〜♡

あぁ、よかった!
自家製「ミキ」第一号が出来た〜!!
我が子のような可愛さがあるのがまたいいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?