賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶというが

この言葉を見るたびに、私は徹底的に愚者だなといつも思う。
賢者は歴史から学ぶ。この"歴史"は単純に人類史という話だけじゃなく、他人からの忠告、論文、警告が書かれた看板など先人が身をもって学んできた知見すべてを含めて歴史と呼ぶ。
愚者は経験から学ぶ。経験とは身をもって学んだことを指す。
私は、"歴史"を聞くより、身をもって知りたい。なぜこの式が導かれるのか、なぜそのアドバイスをするのか、なぜ歴史が過ちを犯したのか、なぜここに危険を知らせる看板があるのか。
自分が納得するレベルの説明を得られないなら身をもって知りたい。すると今そうある理由もわかるしその過程も経験できる。
私が愚者たる最大の理由はこれが"楽しむ"ということだから。楽しいとは、好奇的な寄り道。私は楽しみたいものほど"愚者"であることを心掛けている。
余談になるが、昔、狩猟時代なら"愚者"ゆえ死んだ人は少なくない。つまり好奇心が物理的に身を滅ぼす時代が人類史のほとんどを占めた。だが現代で、好奇心で身を滅ぼすことはほぼないだろう。もちろん、電車に轢かれたらどうなるか好奇の目を向けたら死ぬ。が、好奇心100%で轢かれる瞬間は想像を絶する楽しさだろう。

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