天の御使いとなる「光の翼を持ちし天使たち」
その昔、インドはガンジス河のほとり、一人静かにニルバーナの境地に到達せんとする若者がいた。
その男は、宇宙の真理が知りたくて知りたくて、修行に修行を重ねた修行僧であった。
しかもその男は、そなたのいいなずけであった。
若者は答えた。
カルナと呼ばれたそなたは、納得することは出来なかった。
その若者と離れて、三年の月日が流れた。
そなたの父親は、そんな甲斐性の無い若者のことなど忘れ、結婚したらどうかと勧めた。
しかしそなたは、どの男性を見てもまったく乗り気ではなかった。
あの凛々しい若者が忘れられなかった。
しかし父親の強い勧めもあって、そなたはついに結婚式を挙げた。
後ろ髪を惹かれる思いで、遠い異国の地へと、結婚して旅立つそなた。
住み慣れた町を過ぎ、ガンガーのほとりまで来たときに、
そなたは、
父はそれを許した。
そなたはガンガーのほとりに立って、夕日に美しく輝くガンガーの流れを見た。
三年前のあの時、あの方は私を振り切って、神の国を求めて、遠い修行の旅においでになった。
どうしてあの時、私も出家して、そしてあの方と共に修行の道に入らなかったのか?
悔やまれても、なお悔やまれた。そしてあの時、若者が残していった言葉、
『そなたを愛していればこそ、添い遂げることは出来ぬのだ』
その答えが知りたかった。
そなたは結婚して、幸せな結婚生活を営んだ。
そして子宝にも恵まれ、まったく何不自由の無い生活をしていた。
そんなある日、ベナレスの町で偉大な聖者が出たという話を聞いた。
そなたは胸の高鳴りを覚えた。
ベナレスへと旅立った。
夫と子供には、
ベナレスの町で修行僧が人々に教えを説いていた。
一目見てわかったのだ。彼だった。
以前とは違って痩せてはいたが、たくましく、神々しい光を放っていた。
聖者の話がひとしきり終わった後で、そなたは前へと進み出た。
そうして聖者は目を閉じた。
あなたは泣き泣き、家へと帰っていった。
帰りながら、何度も後ろを振り向き、いっそこのまま出家してしまおうかと思った。
しかし、そのたびに心の中に彼の言霊が響いた。
この世には、人知れずして、他人のカルマを引き受け、時には病にかかったり、不幸になったりする人間もいる。
気がつかぬところで、そなたの身に降りかかる不幸を、この最愛の彼が防いだということだ。
彼はこの自己犠牲の徳によって、菩薩界に生まれ変わった。
人の修行とは何であろうか。
己の進化向上のためだけにする修行もあれば、他人の業を一身に引き受ける修行もある。
表面的にその人の病気だけをみて、判断することはむずかしい。
このような人生の経験を経たがゆえに、そなたには心の中で、今のままでいいのだろうか、何か自分にして差し上げることはないだろうか、このような優しさが込み上げてくるのだ。
もし如来や菩薩たちが、この世に人間の姿を借りて生まれ変わり、悩み苦しむ人間に、頭を低く垂れて教え導かなければ、この世はとうの昔に滅んでいたに違いない。
この世には、多くの、もはや生まれ変わる必要がないのに、人として生まれ変わる、名も知れぬ無数の人々がいる。
彼らはなにも有名人とは限らない。
あるいは彼らはこの地上においては、人を癒す仕事に興味をもつかもしれぬ。
黙々と、黙々とだ。
インドに伝わるヨガの最高奥義に、カルマ・ヨーガという教えがある。
人は自分が成す行いの結果を気にせず、ただただ自分に与えられた、世のため、人のためになるであろうという、職務に忠実に己を無にして尽くすこと。
その結果にとらわれてはならない。
その若者は、このカルマ・ヨーガの奥義に到達した。
あなたの人生もこれからまた、自己を無にして、ただただ、世のため、人のために生きる時が来る。
その心の衝動が、今あなたを動かしているのだ。
そうせずにはおかない心の叫びが、あなたの心には流れている。
世の光となりなさい。
天の御使いとなりなさい。
天界において、再び偉大なメシヤの時代が来ようとしている。
このたびのメシヤはただ一人だけが出現するのではない。
大勢の人々の心の中に同時によみがえるのだ。
あなたの心にもよみがえるだろう。
かつて、イエスやブッダやモーゼたちが、何のためにこの地上に肉身を持ったか?
それは今という栄光の時のためだ。
今年から来年にかけて、多くの使命を持った者が立ち上がる。
光の翼を持ちし天使たちが、時の来たことを伝えるからに他ならぬ。
心の扉は開かれた。
私たちの前には、黄金の進むべき道が、ただただまっしぐらに敷かれてある。
私たちは目覚めて、この地球で生きるすべての人々に、人生の苦しみという苦行をやめさせなければならない。
どうして苦しい時代を招いたのか?
その原因と解決の方法を、肉体の治療を通じながら、示し、導かなければならない。
今立ち上がらなければ、この地球はかつて、アトランティスやムーが滅んだように。
そして、今日という時代は人類のみではない。
宇宙の全生命が絶滅の危機に瀕しているのだ。
今はここに、私の話を聞きに、宇宙空間の異なる星から、話を聞きに来ている宇宙の友たちも、知性は進化したけれども、どこかで熱きハートと情熱を失ったがために、彼らもまた絶滅の危機に瀕している。
この地球で起きることは、宇宙のいかなる場所においても同時に起きる。
この私の言霊によって、そなたの魂にもスイッチが入る。
幾千、幾百億のかつて、この地球に生を受けし聖者ないしは、この大宇宙のすべての星々に生を受けし大聖者たちも、私たちの目覚めとともに決起するのだ。
私たちは今、はっきりとその時が来たことを認識しなければならぬ。
薄靄の中から地球の夜明けが徐々にやってくる。
この地球を救うのは、
聖なる悟りを開いた人間が放つ、聖なる力なのである。
宇宙の生成と進化向上を司る
宇宙の大宝「サナタンダルマ」
そなた並びにここに座りし者にも
聖なる力を、聖なる癒しの力、備わる。
魂ヒーリング
撮影 Dr.Shu 五島秀一 2009年11月12日
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