日記④――『LOVE LIFE』という映画について

先日、深田晃司監督の「LOVE LIFE」という映画を劇場で鑑賞した。その感想を簡単に記しておく。

この映画は人間の機微が丁寧に描かれていて、それが不穏な雰囲気を醸し出したり、ときにはブラックなユーモアの雰囲気を醸し出している。また、主人公の妙子とパクの関係性が尊いものに感じた。パクは耳が聞こえなく、しかも韓国手話を通してしかコミュニケーションをとることができない人物であり、妙子のかつての夫である。主人公の妙子がパクに与える愛情は「LOVE LIFE」という映画の題名に深く関わっていると思われる。妙子のパクに与える愛情は、婚姻制度や家族制度などに規定されない愛情の形をもっているのだ。そんな制度上何にも縛られない「愛情」のある日常こそを、「LOVE LIFE」という映画のタイトルはさし示しているのではないだろうか。妙子とパクのふたりのなかの愛のゆくえが、この映画の視聴者を牽引していく力になっている。本当に面白い映画なので、万人におすすめできる映画である。傑作です!!

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