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日々の雑感復帰準備【メンタルコーチのスペイン戦視点】

この数か月ドタバタしておりましたが、note もいよいよ再開していきたいと思います。今日は準備運動を兼ねて、後出しジャンケンにならないよう、サッカー日本代表の大一番について雑記していきたいと思います。

☆大前提

まあ、ここでは監督や選手個人の批判を目的とした雑記はしません。そもそもで、誰が悪いという「考え方」で戦犯を攻撃するというマインドセットそのものがよくありません。
 
なので、スペインとの一戦を前に私たちはどんなリソースを持っていて、どんなポジションでその瞬間を共有していくのか。それを自分の内的整理も兼ねてやってみたいなと言うわけです。

☆ギャンブルの果てに

ドイツ戦は前半にあと一点取られていたら終わるという状況で「前半動かない」という選択をして、GK権田選手の大活躍もありそのギャンブルに勝利しました。その結果、名将ハンジ・フリックの修正を先回りして、ドイツをパニックに陥れることが出来たと言えそうです。しかし、コスタリカ戦では一転してこの「前半動かない」選択によって自分たちが後手後手に回って自滅してしまいました。

この2戦を通じては、日本代表に「後半勝負」「引き分け上等」というプランに拘泥してきた心理が見受けられます。特に自分の視点ではコスタリカ戦でのダブルバインドは致命的だったように見えます。

つまり、選手達の戦後のインタビューを聴いていると守備陣の「この試合は引き分けでも良い」という判断に対し、三苫、伊東と言う両ウイングに代表される点を取る(勝利し、勝ち点3を獲得する)ためのカードとして試合に入った攻撃陣との間に心理的なギャップがあったと言えるわけです。

敵の5バックに対し個の力で打開しようという選手にパスを出さず、攻略の為に左右に揺さぶるのではなく、ボールを後方に下げて時間を使ってしまう守備陣。心理的ダブルバインドが発生すると人は迷い、動きが止まったり、遅れたりしてしまいます。

失点のシーン近くの時間帯では三苫選手が守り方に迷っている(攻めるためにプレスをかけても後ろからの連動が来ない)様子がありましたし、失点の状況では「引き分けでいい」筈のDF達がなぜかクリアせず、セオリーに反して無理につなごうとする判断ミスが連鎖し、失点となりました。

こうした状況においてはやはりこの試合でどうするという「目的」をチームとして共有させられなかった監督、コーチの考え方、関わり方、伝え方等に主たる責任が大きかったのではないかなと思います。会社の経営者などでもしばしば見かけますが「失点したくないが、勝ちたいので状況判断して」と選手や社員に伝えるのは目的でも目標でもない、ただの丸投げです。

☆勝利というタスク

この点で今回のスペイン戦は「勝たないと決勝いけない」という明確な状況です。なので、この点でコスタリカ戦のように迷走することはないでしょう(と期待したい)。

そのうえでこれまでのような後半勝負にこだわるのか、ゲームプランを変えるのか。これは見守るしかないのが、私たちファンのポジションと言うことになるわけです。

スペインもバルセロナを率いていたルイス・エンリケがバルサの選手やマンチェスターシティでベップに学んでいる選手を率いていて、日本のように最初から「引き分けでいい」という戦い方はしないでしょう。

この点からも私たちの代表には「出し切った」と言えるような、感じられるような試合を見たいものです。私たちは代表の試合を通して自分自身を投影しています。なので、その価値観に反するような試合が行われていると違和感がおこりますし、日本人の多くがそう感じるような試合をすることは、日本代表として日本のアイデンティティをもって試合をしていない。つまり、日本化した日本代表ではないと言えるような状態になっているとも言えます。なので、こうした「日本らしさ」とは何か?という視点からも、試合をする側だけではなく、見る側もこの機会に自分を知る機会としたり、自身の未来を加速させる勇気を生み出す力につなげられると良いですね。

個人的には、後半勝負を手放す。
最も上手く戦えた、自分たちのポテンシャルを示したドイツ戦後半の守備時5-4-1、攻撃時3-4-2-1でよく走り、よく攻め守る戦い方を最初からやってもらえることを期待しています。ドイツとスペインには強国としての在り方はもちろん、つないでいくパスサッカーであることやそのためのフォーメーションにも相似するところがあります。三苫ならアスピリクエタやカルバハルが相手でも戦えるので、必ずスタメンでお願いします。三苫を支援できる富安は出れるなら必ず・・というところでしょうか。

では!

#ワールドカップ2022
#日本代表
#スペイン戦
#心理視点解説




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