見出し画像

目標設定の功罪。目標設定はデメリットも理解して「適切に」

トヨタが生産性向上の目標を1年間凍結するらしい。
トヨタのグループと言えば、ダイハツとか豊田自動織機の不正などが続いていてあまりいい状況とは言えない。

それとこの「生産性向上の目標凍結」とは何の関係が?と思われるかもしれないが、結構関係あるのだ。記事にもちょっと書いてある。

「毎年一定割合で生産性を向上させる目標が負担になっているとの意見が労働組合側から出ていた。」
という記事の記載がある通り、目標が無理な目標になっていることが多かったんじゃないかな。

ダイハツなどの不正でも指摘されていたことが「無理な納期」。ある仕事を無理な納期で言われて、特にフォローがなく言われることは「頑張れ」ということだけ(意訳して書いてます)。

相談しても「頑張れ」しかないので、結局相談せずに不正に走って納期に間に合ったかのようにつじつまを合わせる。

無理な目標が不正に走らせる
ということだろう。

日本企業の不正の話を聞くと大体これだけどね。

生産性の向上というのはとても大切だ。生産性を向上させて利益(粗利益MQ)をより多く稼ぎ、その稼ぎを社員さんの給与として還元する。これが一番良い流れだろう。

しかし、無理な目標は別だ。明らかに達成不可能な目標。これは生産性を向上させるどころか、不正に走らせてしまう。

普通の企業で言ったら、来年は売上高倍にするぞ!(店舗とか増やすわけじゃないけど)ノルマは倍だ!!

なんて言われたらどうだろう。サボっているなら別だが、頑張って頑張ってようやく達成した目標を翌年簡単に倍にされたら?
「無理言うな!」って思うよね。

倍を目指すという方向性自体は良いかもしれない(売上高では意味ないよって話もあるけどここではおいておく)。しかし、それはビジョンとかいうものだ。今すぐの目標ではないが、将来的に達成したいビジョン。

それを短期間の目標とされてしまうと…しかもその達成が必達と言われると…不正に走るよね。

目標を立てる
とても大事なことだ。しかし、これには功罪がある。
適切な目標ならそれを目指して達成するモチベーションになるだろう。
しかし、無理な目標を立てられると、目指そうという気もおきなくなる、もしくは不正に走る。

この功罪を理解して目標を掲げよう。
達成できるかできないかビミョー!これくらいが「適切な」目標と言えるのではないだろうか?少しストレッチがかかるくらいが。

目標をたて、それに向かう戦術を考える。戦術が失敗しそうなら別の戦術を立案する。こうして進むのが正当。決して精神論ではダメだからね。

最後まで読んでくれてありがとう!!
vol.2139


意思決定インストラクター
FSAコンサルティング株式会社 代表取締役 谷川俊太郎

まずは経理情報を経営の羅針盤情報に
そして経営をシンプルに考えられる理論
・佐藤義典先生の戦略BASiCS
・MG(マネジメントゲーム)
・TOC
この3つのシンプル経営理論を駆使し企業改革の後押しを行う「意思決定インストラクター」として福井で企業をお手伝い中!

ご質問等ある方はコチラまで!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?