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読書メモ:人間性心理学入門(フレデリック・パールズ)

日本の心を照らします☀
鉄舟です

仕事では、大きな会社じゃないので、いろんなことをできるようになる必要があって、大変なことも多いですが楽しいですね。

できることが一つずつ増えていく喜びを噛みしめるようにして生きていきていですね。

さて、人間性心理学入門の読書メモ、続きを書いていきます。

今回は、ゲシュタルト療法の創始者であるフレデリック・パールズ ( = フリッツ・パールズ) についてです。

ゲシュタルトは、すぐに理解することは難しい概念ですので、はじめに丁寧に説明します。

その後、パールズの主張のキーワード、僕の感情が動いた箇所、そこから推測される自分の価値観を書いていきます。


ゲシュタルトとは

ゲシュタルトとは、ドイツ語で「形の全体像」という意味です。

本書では、ゲシュタルトを次のように解説しています。

パールズは、「ゲシュタルトとは、完結へと向かう志向性」(フレデリック・パールズ『ゲシュタルト療法』P138) だと定義しています。
〜(中略)〜
ここに3本の木切れがあります。パールズによると、これらがバラバラにおいてあったらゲシュタルトを形作っていません。しかしながら、その木切れを三角形になるように置いたらどうでしょう。私たちはそれが三角形だとすぐに理解します。これはゲシュタルトを形作っている状態です。しかし再びバラバラにすると、もはや三角形とは認識できません。ゲシュタルトは崩壊しました。
〜(中略)〜
人が3本の木切れを三角形にしようと志向するとき、ゲシュタルト的な態度を所有していると言えます。このゲシュタルトが完結されないままなら、我々は未完結の状態で取り残され、それが完結されるまで何度もその人に迫り来るというのが、パールズによるゲシュタルト療法の基本的な問題意識になっています。

中野明「人間性心理学入門」, アルテ, 2019年10月, p104-105



ゲシュタルトを理解するのに必要と思われる部分を抜粋してみました。

理解できたでしょうか?

難しいですよね...。

同じような説明を何年か前に目にしましたが、当時は全く理解できませんでした。


今の僕なりの解釈を書きます。

人は、本だったら本、ペンだったらペンと、目の前にあるものを一つ一つ認識しています。

その認識は、何かの一つの構成要素として認識する場合と、そうではなく目の前の状態のみを認識する場合の、2種類あると思います。

本書からの引用で紹介されてる、3本の木切れを例にとって説明します。

3本の木切れを、それぞれバラバラの、独立した物体として認識する場合、これは時間的な変化を考慮に入れてない、目の前の状態のみを認識した場合です。

次に、3本の木切れを見て、「三角形ができそう...」思ったとき、3本の木切れを三角形の構成要素として見ています。

3本の木切れから、それらで形作られる三角形を知覚できているとき、バラバラの要素から全体像を認識できているので、「ゲシュタルトを形成している」と言えます。

逆に、知覚されていた三角形が、木切れがあまりにもバラバラになるなどして認識できなくなったとき、「ゲシュタルトが崩壊した」と表現します。


どうやら、人には、複数の何か見るとき、個々の情報ではなく、全体像として把握しようとする傾向があるようです。

点線を、「数の多い点」と認識するのではなく、「線」と認識するように。

パラパラ漫画を、「何枚もある絵」と認識するのではなく、「連続性、物語性のあるもの = 漫画」と認識するように。

点線やパラパラ漫画のような、複数の要素の総和として認識される全体像のことを、「ゲシュタルト」と呼ぶようです。

そして、人には、この全体像の認識 = ゲシュタルトを完結させようという傾向を持っている、とのことです。

ゲシュタルトのことをわかりやすく解説しているサイトがあるので、ゲシュタルト自体の理解を深めたい方はご覧になってください。


パールズの主張の概要

・神経症の人の特徴として、自他を区別する能力が正常に働いていない。
・「今-ここ」に意識を向けることで、自分自身を最大限感じ、自分と自分でないものを再発見できるように援助することで、自他を区別する能力を回復させる。
・「今-ここ」を感じるよう援助することで、気づき = 学習を促し、その人の可能性の発見や潜在能力の発揮をサポートする。

自分の感情が動いた箇所→自分の価値観推測

・「今-ここ」を感じる心理療法
→東洋的と感じた。「今-ここ」を感じて生きることは、古今東西変わらない大切な点だと感じた。
 「今-ここ」を感じて生きることは大事。もはや真理。

・神経症の特徴は自他の分別が不適切な点。その治療法が「今-ここ」を感じること。
→自他の分別が不適切なのは、心理的に成熟していない人の特徴の一つと
言われる。「今-ここ」を感じることは、心理的に成長する上で重要なことなのだろう...。「今、ここ」を感じるとは、身体感覚優位で生きるという側面がある。これは現実を直視して生きると言い換えられると思う。
 「今-ここ」を感じる、つまり現実を直視して生きることが、心理的な成長を促す。

・記憶を、脳内イメージだけでなく身体感覚も使用して追体験することで、過去の心残りを解消できる。
 →ネガティブな感情を、しっかり感じきるということだろう...。以前に、学びの仲間の方から、「ネガティブな感情には蓋をせず、しっかり感じきれば、後に引かずに切り替えることができる」という言葉をもらったことがあります。まさにそのことが書かれてるなと、感じました。
 ネガティブな感情には蓋をせず、身体感覚も伴いながら感じきることで、心残りを取り除くことができる。
   

感想

僕は、まず自分の国のことをすごいと思うことが重要と、思っていました。

海外を旅して、みんな、自分の国のことが大好きで、「俺らの国はこんなにすごいんやで」という勢いで話していました。

その姿に、羨ましさを感じつつ、これがグローバルスタンダードなんだと思いました。

国際化が進む中、自分の国を誇りに思えない人間は、国際人とは呼べない、そんな価値観が僕の中で強くなって、日本のいいところ、伝統的な価値観というものに、焦点を当て続けていました。

今回のパールズの話の中の、「今-ここ」を感じるゲシュタルト療法が、禅の思想と一致していたことに驚きと感動を感じました。

日本で良いとされ続けていたものと同じものが、西欧でも良いとされ、それが標準になっている。

そんな流れを感じました。

地域や場所に問わず、良いものは世界共通であって、その良いものをどれだけ取り込めていけるのか、これが大事なんだということに、やっと氣づきました。

日本にも、良いところもあれば悪いところもある。

だから智識を世界に求め、日本にない、世界共通で良いとされることを学び、取り込んでいく。

理屈ではわかっていたけど、本当に意味でわかってなかったことを、ようやく氣づくことができました。

パールズの章を書くのに、だいぶ手間取りましたが、大事な氣づき得られてよかったです。

最後に

最後に、僕に「感情に蓋をせずに感じきることが大事」と教えてくれた方の、ちょうどそのことを説明しているyoutube動画を紹介して終わります。

この方は、僕が鴨頭さんの話し方の学校ベーシックコースに通っていたときに知り合った方で、奈良県の明日香のあたりに住まれている方です。

知らず知らずのうちにできた思い込み、刷り込み、トラウマによって、自分の感情を抑えながら生き、苦しさを感じている人に向けて、心がより軽くなり、自分らしく幸せに生きられるような活動をされています。

一度、オーラソーマという、カラーボトルを使用した、スピリチュアル的なセッションを受けさせていただいて、たくさんのアドバイスをいただきました。

その中の一つが、「感情を感じきる」でした。

すごいきれいな空間を作られていて、安心して自分の心情を話すことができ、かつ自分の心の奥の状況をよく知ることができ、多くの氣づきを得られた素晴らしいセッションをでした。

自分の感情を抑えながら生きてる、生きづらさを感じている、そのような点に当てはまる部分があれば、ぜひチェックしてみてください。


HP


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