映画『死刑にいたる病』
大好きな、白石和彌監督作品。
公開前のポスター、予告PVなどを観て、
とても興味があった。
阿部サダヲさんの目にやられた。
今回も原作を読んでいない状態で鑑賞。
人間の怖さ、脆さ。
思考というものの曖昧さ、
そして危うさを感じた。
自分が誰と会い、何を見て、何を信じるか。
自分の中でそれは、確固たるものになり得てしまう。
それが真実かどうか、ではなく、
自分がそれを信じるかどうか。
ここには、とてつもない危うさがあると思う。
聞いた話だけど、
人間は、本人に直接その話を聞くよりも、
第三者から聞いた噂の方を信じてしまう傾向がある。
まぁ、これを聞いてそれを信じている僕自体が、この定義に当てはまってしまっているかもしれないが。
今という時代、
その第三者が無数に存在する。
SNS、YouTubeなど、
色々なところから、
真実かどうかわからない情報が目や耳に入ってくる。
その情報を有益なものとして使うか、
その情報に振り回されるか。
その不透明な真実を自分で確認しないまま、
鵜呑みにしてしまうと、
知らずうちに加害者になってしまうことがある。
そして、標的になる可能性だってある。
そんな状態になる可能性を
すぐ隣に置きながら生活をすることが
当たり前になった今の世の中。
映画の内容とは
少し外れてしまったかもしれないけど、
この映画を観て、そんな恐怖を感じた。
そして、
情報の取捨選択。
誰に会い、何を信じるか。
それは生きる上で、
とても強力な盾となり、同時に刃物にもなり得るものなのだと。
そのことを頭の隅に置きながら、
より一層加速している情報社会と共存していこうと思う。
次の白石監督の作品も楽しみだ。
この作品も原作を読みたくなった。
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