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映画『死刑にいたる病』


大好きな、白石和彌監督作品。

史上最悪の連続殺人鬼からの依頼―
それは一件の冤罪証明だった。
ある大学生・雅也のもとに届いた一通の手紙。
それは世間を震撼させた稀代の連続殺人鬼・榛村からだった。
「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人が他にいることを証明してほしい」。
過去に地元のパン屋で店主をしていた頃には信頼を寄せていた榛村の願いを聞き入れ、 事件を独自に調べ始めた雅也。
しかし、そこには想像を超える残酷な事件の真相があった―。

映画『死刑にいたる病』公式HP

公開前のポスター、予告PVなどを観て、
とても興味があった。

阿部サダヲさんの目にやられた。

今回も原作を読んでいない状態で鑑賞。

人間の怖さ、脆さ。
思考というものの曖昧さ、
そして危うさを感じた。

自分が誰と会い、何を見て、何を信じるか。
自分の中でそれは、確固たるものになり得てしまう。

それが真実かどうか、ではなく、
自分がそれを信じるかどうか。

ここには、とてつもない危うさがあると思う。

聞いた話だけど、
人間は、本人に直接その話を聞くよりも、
第三者から聞いた噂の方を信じてしまう傾向がある。

まぁ、これを聞いてそれを信じている僕自体が、この定義に当てはまってしまっているかもしれないが。

今という時代、
その第三者が無数に存在する。
SNS、YouTubeなど、
色々なところから、
真実かどうかわからない情報が目や耳に入ってくる。

その情報を有益なものとして使うか、
その情報に振り回されるか。

その不透明な真実を自分で確認しないまま、
鵜呑みにしてしまうと、
知らずうちに加害者になってしまうことがある。
そして、標的になる可能性だってある。

そんな状態になる可能性を
すぐ隣に置きながら生活をすることが
当たり前になった今の世の中。

映画の内容とは
少し外れてしまったかもしれないけど、
この映画を観て、そんな恐怖を感じた。

そして、
情報の取捨選択。
誰に会い、何を信じるか。

それは生きる上で、
とても強力な盾となり、同時に刃物にもなり得るものなのだと。

そのことを頭の隅に置きながら、
より一層加速している情報社会と共存していこうと思う。


次の白石監督の作品も楽しみだ。

この作品も原作を読みたくなった。

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