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過去のネタは【五感】で記憶している

最近、先輩作家のお手伝いでリサーチ作業を手伝っています。
何年か続いているレギュラー番組で、かなりハードなネタ出しのため

「こりゃ、自分でやるには時間がかかりすぎる!」

となり、自分に話を持ってきたんだと思います。
「なぜ作家がリサーチを?」と思うかもしれませんが、別に企画を立てたり台本を考えることだけが放送作家の仕事ではないので、番組によっては「ネタ出し」という名のリサーチが伴います。

情報系を扱う番組には専属のリサーチャー(リサーチ会社)が入っていることも多いですが、それプラス「作家もネタを出してよ!」というものです。

例えば『ポツンと一軒家』では(作家も)一軒家に住んでいる人のネタを出していると思いますし…。
『〜通しか知らない究極の一日〜熱狂!1/365日のマニアさん』ではマニアな人のネタを(作家も)出しているはずです。


まぁ、そんなこんなで番組に途中参加することになり…いくつか苦労していることがあります。
その中の最大の問題が!

過去ネタとカブ

ということです。

数年も番組を続けていれば、OAされたものを含め、ボツになったネタや保留ネタなど、相当数のストックがあり…。
一応、ADさんがエクセルで作った「過去提出ネタの照合データベース」みたいなのがあるのですが、それで検索してもなぜか被ってしまうというミステリー。
せっかく調べたものが【既出】って…相当ガッカリです。


そこで、ふと思ったことは

「会議のネタって【五感】をフル活用して覚えているものなんだな」

ということです。
その時の季節、服装、参加メンバー、席順、飲んでいたドリンク…。
そして! 会議室で【紙資料】でペラペラめくり作家&リサーチャーがネタをプレゼンする感じとか。
全てを統括して「そう言えば、あの時の会議でこんなネタは出ていたな」と覚えられるものだと再認識しました。

上記のお仕事は、リモート会議にすら参加していないのですが…。
ゆえに、議事録を見ても固有名詞が覚えられないんですよね(泣)。

「あれ? このネタ、前に出てなかったっけ?」

というのが脳内検索では引っかからない現象が起きています。
ゆえに、データベースと照合しまくるのに時間を費やすという。
実にもったいない時間の使い方をしていると感じています。


特に!
昨今はリモート会議が主流になっていますが、そうなると画面の記憶はあるけれど季節や参加メンバーなど…紐付けて記憶することができなくなっています。
ゆえに「過去に出されたネタが思い出せない(思い出しにくい)」という事案が発生してしまっている感じです。


加齢による記憶力の減退ということも加味しつつ、途中参加ということもありつつ、既出ネタ対策が必須になっている今日この頃。

今、自分が20代だっとしたら、この問題に対してどんな仕事のやり方をしていたんだろうな…。
おそらく【Notion】とかで「独自のデータベース」を作っている気がしてならないですが(苦笑)。




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