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【ビジネス論】 「アイデア」だけでは金にならない

 先日、「電子書籍の買い取りサービスを始めたら話題になるのでは?」というnoteを書いた。

 当然だが、この仕組みがどこかのサイトで実装されても俺には1円も入ってこない。
 別にアイデアをお金にしようと思っていないから公の場で書いちゃっているわけで…。

「珠玉のアイデアを盗みやがって! 許せん!」

 とはならない。
 むしろ、これが実現してくれれば助かるのは俺自身だし。

 で…ふと思い出したのが元オセロ・松嶋尚美さんの「黒ナプキン特許」のこと。

 10年以上前、松嶋尚美さんが女性の生理用品をプロデュースしたのだが、記事の通り「すでにテレビを通じて発表してしまったアイデアで特許を独り占めすることはできない」ため、プロデュースに留まってしまった。
 もし、アイデアを発表したりせず特許を取得し、水面下で製作・販売(プロデュース)を行っていたらそれこそ莫大な利益を得ていたであろう。

 そういう「気付き」の事例で言うとタレントで実業家の神田うのさんがいい例かも。

 1990年代におバカタレントとして一世を風靡したが、その後は実業家に転身し今やスーパーセレブ
 ダンナさんが金持ちというのもあるが、それ以前に「ストッキング」をプロデュースし実業家として大成功を収め、『パンスト御殿』と呼ばれる豪邸まで建てている。

 パンストも生理用品も…男性は使わないけど女性が日常的に使う「消耗品」というのがあるわけで、そこに目を付けた神田さんの着眼点は素晴らしいと思う。
 で、「おしゃれなストッキングがあったらいいのに…」と思うだけではなく、それを実際に作ってしまう行動力…それが神田さんが成功した最大のポイントなわけで。

 松嶋さんは「行動する前にメディアで言ってしまった」のが最大のミスだが、果たしてそれを公言していなくても「絶対に商品化するわ!」という行動に結びついただろうか? 芸能人だから企業内コンペで多少は企画が通りやすいというのはあるかもしれないけど、果たして実現(商品化)させることが出来ただろうか?

 放送作家だってそういうことは往々にしてある。
 昔、『自分BET』という企画書を書いたことがある。

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 例えば…「とあるアスリートは100m走の自己ベストを1週間後に塗り替えることが出来るか?」「更新出来る方に@万円賭ける!」みたいな感じの内容。
 自分自身の能力を信じ、限界突破を賭けてチャレンジする…という企画だ。

 自分では「イケてるッ!」と思って頑張って複数箇所でプレゼンしていたのだが、ある時、TBSの特番で”そういう感じ”の番組が実現されていた。
 俺は「アイデア」までは思いつくことが出来たが、番組として成立させることが出来なかったから先にやられて(負けて)しまったわけだ。

 この世にあるアイデアなんて、人類史上出尽くしていると言っても過言ではない。
 その「アイデアの種」の中から「新しい組み合わせ」を見つけ出し「現実に落とし込む」ことが出来た人のみが成功への切符を掴み取ることが出来る。

 前出の電子書籍買い取り(リサイクル)サービスのような感じで、アイデアだけを思いつくことだけなら誰だって出来る。
 ただ、それでは実績にもお金にもならない。
 アイデアの点と点を結びつけ線にし、さらに平面へと拡大しそこから立体化させる…ここまでして初めてビジネスとして成立するのだ。

 なので、俺も神田うのさんのような「行動力」と「実現力」を身に付けねば…。
 VRに関してぜひとも実現させたいプランがあるもので。

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