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コロナ禍こそ野球は上手くなる❶

指導プロフィールでは私の野球歴と過去の活動を紹介しましたが、コレからはテーマごとにより詳しく現代野球での成果の出し方等を具体的にまとめて紹介したいと思います。
では先ず

「コロナ禍でこそ野球が上手くなる」

このタイトルについて何故書く事になったのかという説明を先ずはご理解して頂きたいと思います。

これは今のようなコロナ禍でなくとも今後にも言えることです。
個人で練習することの大切さ、個人でのスキル磨きが野球で活躍するのに何よりも大切だと思っています。そもそも野球というスポーツは私の中では「個の集合体」で成り立つ個人パフォーマンスの対決型スポーツでもあると思います。(特に投手と打者の対決)
現に教え子でプロのスカウトが見に来た、独立リーグで活躍してNPBからのドラフト指名手前まで育った選手など見てみると特殊な能力を持っていました。必要とされるの生き残りをかけるスポーツにおいて必ず必要とされる「特殊能力」は絶対的な能力と思われると思います。しかしながら現実はどうでしょう?
野球チームといえば多くの人数が集まって練習しており、プレー(個人練習)するよりも個人の待ち時間が多いと思いませんか?
ノック、バッティングに関しては特に長時間の待機時間がチームに取られます。(もちろん工夫して待ち時間無くしている練習チームも多数あります)
それもバッティングではストレートとわかって打つ、変化球とわかって打つ。守備では来ると分かって捕るノック。
つまり答えがわかった問題をなぞるように解くだけのような単調作業で1日を終えていることが多いです。
それを一人当たり朝から晩まで練習してもどれだけの試合で必要な要素が取り入られた、または改善に向けた場合のプレー数をこなせたでしょう?チーム人数によってはほとんど回って来ないと思いますし、レギュラー以外は数が少ないと思います。守備練習においてはノックでうまくアウトなどが取れなければバッティング練習を排除して繰り返し熱くなってしまったコーチ監督のノックをひたすら受ける事となります。堪忍袋の尾が切れたら走らされたり、無意味なトレーニングまで追加され、それをしたくなければミスをしないように、監督に怒られないように練習をするようになりますよね?(一例ですがまだまだこのような指導はあると思います) そこに将来的にプロ野球選手に近づく場合の練習内容ってかなり少ないと思われますよね。という事は本番の試合で必要な特殊な能力は磨かれることはありません。全てのチームがこうであるとは限りませんが多くの学生が体験した事のある強くなるには当たり前に必要な練習風景だと思います。
よく考えてみて下さい。プロのスカウトが目にする、試合で活躍する、このような選手は本当に指導者に従ったYESマンなのでしょうか?・・・
答えはNOですよね。試合に勝つため、試合に出るには指導者にアレもコレもできるように指導され、それを忠実に守ったから、良い所を伸ばすことに時間を費やさず、マイナス面ばかりに目を向けさせられてマイナス面を集中的に練習していては突出した能力も身に付かず結果的に花がない。 パッとしない。という選手になってしまい、トップレベルで通用する、驚くようなパフォーマンスがない選手になってしまいます。 甲子園に出たから、神宮で活躍したからだけでは仮にプロになってもなかなか続けて活躍もできなければそもそも通用しないです。そのような観点からコロナ禍では選手の個々の時間が圧倒的に増えます。
いわゆる自主練が増え、個人練習をする最高の時間です。 具体的に個人練習でのメリットを挙げると。

  1. 時間を全て自分の練習に当てれる

  2. 長所のみ練習できる事も可能

  3. 課題を浮き彫りにできる

  4. 課題のみ練習に使える

  5. 弱点を克服もできれば長所も伸ばせる

  6. 何時間も1人ではできないので、休む時間も確保できる

  7. 集中力が磨ける

  8. 自己肯定感upでモチベーションを保てる

  9. 想像力を働かせ、イメージ力がアップする

  10. 改善のループをモノにしてどんどん野球も好きになる

  11. 長所を最大限まで引き出せる

  12. 活躍の場が増える

  13. 個々の能力のみで判断してもらえる場に強い

  14. 個人に必要なアップ、ダウン、睡眠時間や他の趣味に使う時間が増える(勉強もできる)

  15. 別のスポーツをする事で心も身体もリフレッシュが可能

スイング軌道が確認できるアプリ

15個あげましたが、個人練習がどれほど重要かの具体例を挙げようと思います。
例)バットを振る軌道がボールに合うものの、ヒットコースに飛ばせる事が出来ず、改善できなくて、困っている選手がいたとします。

詳細)ボールとバットは当たるのに打球はほとんど詰まった当たり、打球が飛ばない、ゴロばかり打つ選手がいたとします。上記に載せているアプリでバットの軌道が把握できたとします。
結果、ゴロ打ちバッティングが修正できライナー性の当たりが増えたとします。ヒットを打てる可能性はゴロを打ってばかりの時よりは間違いなく可能性が広がりますよね?
バットの軌道を修正するのにちゃんと相談して指導してくれるチームや指導者、知識持ってる人がそのチーム内にいるとは限りません。
現代野球、日本野球チームではほとんどの問題点は自分で解決するしかないのです。聞くところによると、コーチや監督に自身の問題点について改善点を聞けたり、質問を投げかける人間関係ではそもそもない。「使い、使われる」だけの関係のチームが多いです。実際私も学生時代本当にバッティングでは困りましたし、結果を出すどころか全くベンチ入りメンバーにすらなる事ができなかったのは打つ、投げる、捕る作業が普通だったからでもありますし、バッティングに至っては普通のレベルにすら到達していなかったと思います。通常指導するのはベンチ入りメンバー以外は1年に数回の会話すら危ういですから笑
特に野球のバッティングは失敗が多くつきまといます。なので失敗が目立つ人目立たない人との差が歴然と現れます。コレは見事に区別されます。場合によっては入部時にほぼファーストコンタクトの打席で印象が決まる、決められます。
しかし、今はバットのスイングスピードも軌道も計測、分析が可能な時代ですから身体の使い方、バットの軌道、を計測、バット軌道から打球の角度、スローカメラなど駆使すれば自分でバッティング上手な人と動画で見比べて研究すればかなりのスピード感を持って上達する事が可能な時代です。(もちろんそこには必要な要素が無ければできませんが)むしろ闇雲に指導者の考え方で教えてくる押し付け指導者の話しは聞かない、やらない方が良い場合もあります。動きのメカニズムが狂うイップスのような打撃のスランプに陥いるリスクも回避しやすくなります。スイングする本人の動きや考え方、目標を加味せずに中ば強制的にコレでもかという位にイジリっぱなしで動きがおかしくなっても戻し方も手伝わなければ、俺が言ったことやらないからだと選手に責任を押し付ける指導者も多いと思います。(コレは教え子達からよく聞く話しです)
と言う事は何故あのような全体練習を繰り返しているのでしょうか?
答えは簡単です。
その方法しか知らないし、変えようとも思わないし、学ぼうともしないからです。それではアップデートやダウンロードができない昔のガラケーのようなものです。
仮に私がチーム練習をあちこちで指摘して選手が練習内容変更に賛成したとしてもそれではチームはまとまらない、もっと全員で取り組んで一体感を出さないと全国制覇はできないし、精神的に弱くなる。そんな甘いものではないと一蹴されると思います。
しかし本当にそうでしょうか?
打者も投手もプレーする時は1人ですよね?
誰か打席内で、マウンドで助けてくれますか?
掛け声だけで球速あげたり飛距離伸ばしたり、ゴロがライナーになるはずも無いです。
仮にできたとしてもほんの少しだけ何かキッカケになる程度で基礎レベルが上がるはずはないです。
今の野球チームの練習といえば全体でアップして、声出してランニングやストレッチ、ダッシュキャッチボール、トスバッティングなど行いますが全部1か2人でできる練習です。
そして1人か2人でその練習の質を高めれば試合で必要なプレーのスキルは上達する可能性は十分にあると思います
(上記でも書いたように今は動画や画像精度が凄まじく優れているのでYouTubeでプロ選手を真似ればかなり近づく事はプロレベルは難しくても改善やキッカケ作りには十分できると思います)
ずっとゴロしか打てなかった私のようなバッティングをする人は少なくなると思います。

前置きは長くなりましたが、結局の所全員に同じ練習をさせ、鍛える、しんどくなる事が強くなる事、上手くなる事として崇められているので、努力した、我慢したこの方が効果的なチーム練習だと信じてやまない人がかなりの指導者に多くいると思います。 ですがでは何故そのような練習をして上手くなると思って練習をしているチームが、高校野球や中学野球で全国制覇が目標というのにスカウトをして実績のある選手を獲得する様に動くのでしょうか? 全国制覇の練習しているのだからスカウトしなくても打ち方が良くなって投げ方が良くなって野球の動きが身に付いて試合で皆んな活躍できるのではないでしょうか??おかしいと思いませんか?
しかし、答えは指導者もわかっています。厳しい、キツイどんな練習をしても、個々の能力として野球においての特別な打つ、投げる、走るスキルやスピード、強さは必要だからです。そして、それはどんな練習をしても習得できない事が分かっているからです。 どんなキツイ練習をしているチームでも最終的に試合に出る選手はスキルのある選手が評価されるし、出やすいと思います。 あくまで全体的な強さを求めた所で最終的な選手選定の判断は個々だと言うことが表れると思います。 
最近話題の選抜甲子園大会でのチーム選出で個々の能力的な要素を理由に東海地区準優勝チーム以外が選出されましたが、高野連も個々の能力について選考基準を改めたのか、具体的な選出方法を変えたと思わざるを得ない発表をしております。ドラフト会議でキツイ、厳しい、礼儀正しい、道具を大事に使う選手だけを頑張っている、チーム9人を指名している事は無いですよね。
ここまで書くと批判もあると思いますが現実的な事を敢えて書きます。

ここまで書くと聞かれるとは思うので、個々で練習ばかりしていつチーム練習するのか?
答えは、チームとして「合わせないといけない」プレーのみに集中すれば良いんです。
何試合に一回あるかないかの練習に時間を費やすから時間が無いと思うのです。
そのような練習時間を作るなら選手が目指す、選手の課題に指導者は耳を傾け目を見開き、変化に対して認めて誉めて記録し、支援すべきだと思います。(昨年の甲子園に出場し、上位まで進んだチームのレギュラーメンバーと話しましたが、監督とは3年になってベンチに入るまで話した事ほとんど無かった。相手にもされてなかったと思います。このような現実があります)
ここまで現実を書けばもうお分かりだと思いますがまとめますと。

・日本での野球は全員がまとまってする事が大切だと思いすぎており、失点する確率は低いが、点が入るかもしれない1点を大切にし、守備練習に時間を割くことで満足している。(失点しなければ負けないのは事実ですが…
・個々のスキルに合わせた指導ができる人が少ない
・画一的な練習を課せば、チームのレベルを上げチーム力は向上するとだけしか考えていない。
・とはいえ、結局はスキルの高い選手を求めてスカウトは選手を欲しがる。(取り合う)

話しは脱線しているように思うかも知れませんが、23年間野球指導に携わりチーム、選手の育成に関わり、選手の声に耳を傾け現状を肌で感じて思う事は個々に目を向けるのは選手獲得の時で、あとはチーム内でキツイ練習させといて、怪我したら放置。痛いと言えない状況下で選手は我慢し続ける、日頃の打撃やスローイング、投球の悩みさえ言えない選手が山のようにいるし、それが当たり前という現実があります。

このような事を踏まえた上で私は個々で練習する事の大切さを改めて今書きながらでも感じながら訴えていきたいと思います。
コロナ禍という現実は社会の当たり前を一変させました。企業や国、全ての当たり前が変わりました。 野球だけ変わらないのはおかしいと思いませんか? リモートで上手な人、バッティング、スローイングに詳しい人に聞きながらアドバイス貰って練習してもおかしいとは思いますか?
仕事では皆んなPCやスマホ画面見て会議してますよね?入社面接ですら画面越しにする場合もあります。
スマホで画像のみ見て商品買ったり、課金ゲームしてますよね? スポーツを画面越しで学んで実践しておかしいとは私は全く思いません。 むしろスマートフォンやタブレットでのプレイヤーの自己分析等は使わない、使うスキル持たない方が確実にリスクだと思います。 (もちろん知識や経験ないと何したら良いかは分からないとは思いますが)

私なりに核心をついたと思って色々書いてますが、今回はこの辺で失礼し、次回具体的にどんな方法で1人時間でスキルアップをするのか?本当にできるのか?について書いて行きたいと思います。
最後にもう一度書きますが、コロナ禍での隔離や、チーム練習の中止はチャンスです。

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