いわき、大分に1対3で敗戦
近藤がJ初ゴール
サッカーのいわきFCは8日、ホームのいわきグリーンフィールドで大分トリニータと対戦し、1対3で敗れた。いわきは勝ち点を8から伸ばせず、暫定17位に後退した。試合は大分が開始直後からペースをつかみ、7分にMF中川が先制点。後半にも65分にMF弓場、68分にMF野村が追加点を挙げ、いわきを突き放した。いわきは81分にFW近藤がMF宮本のロングパスからJリーグ初ゴールを決めるも、反撃はここまで。効果的なサイドチェンジを繰り出してくる大分の軍門にくだった。これで3試合勝利から遠ざかったいわき。次節はJ昇格後初の平日開催として、12日にツエーゲン金沢との第9節に臨む。
背番号10を捕まえきれず
開始15分で3点を取られてもおかしくない立ち上がりだった。1分、大分のナンバー10野村にいきなりゴールバー直撃のシュートを浴びる。ビルドアップからいわきの右サイドを崩され、逆サイドに流れたボールから決定的な場面を作られた。7分の失点シーンも、いわきの右サイドが起点になった。ここでも野村が好アシスト。いわきはサイドが手薄になったところにCB2枚が釣り出され、陣形が崩れたところを突かれた。大分はその後もCKからのヘディングシュートやサイド攻撃から、あわやという場面を何度も作った。3-6-1のシステムを敷く大分はディフェンスラインから中盤にボールを入れやすく、ロングパスの精度も高いため、いわきの守備陣を大いに苦しめた。
後半に入ると、風下に立ったいわきがロングボールを拾いやすくなり、大分を押し込み始める。しかし、またしても野村をフリーにした瞬間が命とりになった。65分、大分はいわきの左サイドでボールを回し、DFとMFの2ラインを消失させることに成功。ボランチもサイドバックも付けない位置で野村がボールを受け、ペナルティエリアに侵入したところからクロスを上げる。これを弓場がダイビングヘッドで合わせた。68分にはGK高木和がDF遠藤のバックパスを繋ごうとして失敗。クリアはシンプルに、という決まりごとを徹底できなかった甘さを、最後は野村に断罪された。
上積み進む選手層
前回のホームゲームに続く雨中のなかで、開幕戦以来の3失点。観戦したサポーターのなかには、失意に暮れる人も多いに違いない。ただ、どんな敗戦にも成果はある。市内在住のサポーター(40代)は「近藤初ゴールは嬉しい」とコメント。DF嵯峨の負傷交代で、急遽右サイドバックに入ったFW杉山、リーグ初出場を果たしたMF芳賀ら、出番の限られていた選手がここに来て、J2という高いレベルでの経験を積み始めている。
残り34試合。昨季も若い選手たちが切磋琢磨するなかで、次第にチームの骨格ができ、優勝という成果をおさめた。まずは激しいポジション争いから、上昇気流を掴みたい。
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