垂直少年と水平少女の変奏曲〜加納円の大いなるお節介と後宮の魔女達〜
第19話 秘密結社と少年と後宮の魔女達 46 人格ロンダリングを施された新生夏目を“あきれたがーるず”に引き合わせる。
そんな大失態を演じたシスター藤原が、まだ自由に毛利邸へと出入りしていた頃のことだ。
是非にとお願いされて一緒に飛んだことがあった。
シスターは華奢な身体をしていたが、それなりの質量はある。
犬で例えればゴールデンレトリバーってとこ?
シスターの体積は秋吉と余り変わらないから横断面の面積もたかが知れている。
だけどシスターの身体は慣性の法則に従い速度に応じた空