【VAPEレビュー】それは甘い香り 序
大変おまたせしました。こんにちは、みやもと春九堂@不審者です。
さて、これから書き綴ることを少し整理しなければならないので、少しだけお付き合いください。
≪序1≫
以前、ロート製薬のとある天才(変態)研究員が「女性特有の甘い匂い」が幻想ではなく現実のものとして存在し、その成分がラクトンC10(ピーチの香り)とラクトンC11(ココナッツの香り)であることを発表しました。検査方法がちょっとヤバかったのは目をつむりましょう。人類の大きな一歩の為です。
同定とは対象としている物質の種類を決定する行為を指します。つまり成分を同定したことで人工的に「女性特有の甘い匂い」を再現することが可能になったというわけですね。
なお、この研究をもってロート製薬では「deoco」というボディクレンズを発売するに至りました。これは加齢とともに失われていく「女性特有の甘い匂い(Sweet臭)」をボディクレンズの香料として用いることで、嗅覚の面からも若々しさを保とうというコンセプトに基づいた素晴らしい一歩であります。
≪序2≫
ですが、ここに一人の不審者がいます。不審者はこう考えました「人工的にSweet臭作れるんだったら、VAPEのリキッドで再現できるのではないだろうか」と。
VAPEとは電子タバコです。PGとVGに香料を混ぜて作ったリキッドを加熱して蒸気化させたミストを喫煙して楽しむガジェットです。
不審者はさらに考えました「ということは、その錬成に成功すれば合法的にSweet臭をダイレクトに嗅覚さらに味覚であじわうことができるのではないだろうか」と。行為は合法的かもしれませんが、思考がアウトです。
不審者はまず自力で色々なリキッドを試し「これならいける」という、ピーチリキッド・ココナッツリキッド・ピニャコラーダリキッド(ココナッツミルク+パイナップル)を用意し、それを独自の解釈で混合しました。
――目指すは十代半ばから二十歳くらいまでの女子……げふごふ……女性特有の甘い匂い……!
そして試行錯誤を重ねた結果、どちらかというと徹頭徹尾錯誤ばかりだった気がしますが、一つの結論に辿り着きました。
「これはいいものだ」
そう、不審者が自分で錬成したSweet臭のリキッドは「普通に喫煙しても美味しいリキッド」だったのです。
「女性特有の甘い匂い」かどうかは判断しようがありません。実験体となる女性を一人用意してクンカスーハーしながらリキッドをガンガン吸って比較していたら逮捕されます。そんな女性を用意することはできませんし、逮捕も避けたいところです。
≪序3≫
しかし一つの結論に辿り着いた不審者にも悩みはありました。VAPEのリキッドはそれこそとんでもない種類が販売されており、アタリもハズレもありますが、爽やかな果実系から焼肉定食まであるのです。
ですが一貫しているのは、メーカーから販売されているリキッドは専用香料や甘味料を使ってプロが作ったリキッドであるということ。不審者が作ったのは素人仕事で100均のミキサーでグルグル混ぜただけのものです。
――プロが作ったらどうなるんだろう。
そんなことを考えた不審者は気がつけばいつもお世話になっているリキッドメーカーさんに企画書を書いて送りつけていました。
そして数日後、その不審極まりない企画書を送りつけたリキッドメーカーのHiLIQさんからお返事がきました。
「面白そうですからやってみましょう」
まさかのお返事でした。というかいつもお世話になっているといっても、普通に顧客として利用させてもらっているだけなんですけどね……。
≪序4≫
しかし話はそう簡単には転がりませんでした。「やってみましょう」とは仰っていただけたものの同時に「女性特有の甘い匂いとかって、こう……社会的に大丈夫なのでしょうか(主にセクシャルハラスメント的な意味で)」という、至極真っ当な問いかけです。
そりゃそうです。不審者が変態だセクハラだと罵られたところでどうということはないですが、リキッドメーカーが「ぐへへ女の子の匂いのリキッド作ったぜぐへへ」とやったらさすがにマズイです。
というわけで「Sweet臭のリキッド」という枠にはとらわれず「新しい美味しいリキッドのレシピ案」ということで企画を通してくださることになり、そしてさらに数日重ねて届いたものがこちらになります。
≪本1≫
長々と口上が続きました。大変申し訳ありません。
さて、ここからが本番です。
HiLIQさんが作ってくれた「ピーチ+ココナッツリキッド」のレビュー行きます!!
まず届いたラインナップを紹介!!
【ピーチ+ココナッツ】
まずベースとなるのがこちら。今後の表現では長ったらしいのでベースリキッドとさせていただくので、覚えておいていただきたい! なおピーチとココナッツの比率はぼくの独自の「とくしゅなけいさん」に基づいて作られている!
【ピーチ+ココナッツ+パイナップル】
ぼくが自前で作ったリキッドをHiLIQさんの香料で再現していただいたもの。これとぼくが自前で作ったリキッドに乖離がなければ問題ないというヤツだ。つまりは検証用!
【ピーチ+ココナッツ+ストロベリー】
ベースリキッドに1割だけストロベリーを加えてもらったもの。ストロベリー香料は非常に個性が強いので、ただのストロベリーリキッドだとやばいくらい甘くなってしまうのだが、これがベースリキッドの中に混ざったときにどんな変化が起きるのか。そして苺といえば初恋、そしていちごといえば若干ロリ気味。そんなイメージがある!……あるよね?! そこに期待したい!
【ピーチ+ココナッツ+レモン&グレープフルーツ】
ベースリキッドに1割だけシトラス系リキッドを加えてもらったもの。実は香料としてのシトラス系は非常に扱いが難しい。というのも我が国ではあまりにもトイレタリー用品や芳香剤・洗剤に使われ過ぎているので、嗅覚によって喚起される記憶の結びつきがそっちに行ってしまいがちなのだ。だが、一つの可能性として制汗剤などに含まれるシトラス要素にも期待したい。Sweet臭+制汗剤……あとはわかるよね?!
【ピーチ+ココナッツ+マンゴー】
ベースリキッドに1割だけマンゴーリキッドを加えてもらったもの。突然の変化球と思われるかもしれないが、ベースリキッドはとにかく普通に美味い。そしてHiLIQさんのマンゴーリキッドは、同社の人気リキッドである「アイスマンゴー」や「トロピカルレインフォレスト」などにも使われ、実に美味い。ベースリキッドをカクテルに置き換えると、これは「マリブピーチ」。ここにマンゴーが加わって美味くないわけがない! これはSweet臭に関係なく美味しさだけを追求したレシピだ。
【ピーチ+ココナッツ+? サンプル1】
【ピーチ+ココナッツ+? サンプル2】
【ピーチ+ココナッツ+? サンプル3】
HiLIQさんが独自に作ったレシピ。ベースリキッドを使ってくれているのだが、それにプラスされているものは不明!「うちでも作ってみましたので試してみてください」としかメッセージはなく、これはぼくの嗅覚味覚を試されていると判断! というか3本って! ちょっとノリノリが過ぎませんかねェ?!
というわけで、届いたサンプルリキッドは合計8本! そして紹介はここまで! それでは後半はようやく各種リキッドのレビューだ!
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