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オセアニアのコーヒー

 コーヒーの生産国はブラジルやエチオピア、イエメンが有名ですが、日本に比較的近いインドネシアでも栽培されています。赤道の通るエリアが多いです。インドネシアに近くにパプアニューギニアというオセアニアの国があります。今回はそのパプアニューギニア産のコーヒーをご紹介します。

①キッカケは紫色のラベル

 パプアニューギニアという国があることは以前から知っていましたが、去年の秋頃にVERVE COFFEE ROASTERSさんのオンラインショップでコーヒー豆を探していた時に、その国でも栽培されていることを初めて知りました。ただ、それだけなら「ふーん、そうなんだ。」という程度でしか思わないのですが、コーヒーの外袋のラベルが紫色なのが記憶に残っています。

パプアニューギニア産コーヒー コブタ


 VERVEさんのコーヒーのラベルは黄、赤、青が使われるのが多く、紫を初めて見ました。調べてみると、VERVEさんのコーヒーのラベルに紫が使われているのはパプアニューギニア産のシングル•オリジンだけのようです。それが特別なコーヒーなんじゃないかと思い、試してみたくなりました。

 とは言え、初めて知った時は自宅に他のコーヒーのストックがあったために買うのを後回し続けたことで買うチャンスを逃してしまったのです。ですが先週、VERVEさんの六本木店でコーヒーを飲みに行った時に、パプアニューギニア産のコーヒーが販売されているのを見て、このチャンスを逃すまいと即買いしました。

②パプアニューギニアとは?

 南太平洋にあるニューギニア島の東半分とその周辺の島々からなる国です。国土の多くはニューギニア島が占めていますが、地図を見ると島が東西に分かれています。東側がパプアニューギニアで西側はインドネシアの領土となっています。

オセアニアの地図



 こうなっているのには理由があります。

 1800年代にヨーロッパの主要国が自国の経済発展のために、航路にてアフリカや東南アジア、南アメリカ大陸の国々に侵攻して植民地を広げていました。このニューギニア島もその舞台となり、西半分をオランダが、東半分の北側をドイツ、南側をイギリスが獲得して支配していました。

 その後1901年にニューギニア島の近くにあるオーストラリアがイギリスから独立したことで、東側の南半分をオーストラリアが継承しました。さらに1914年からの第一次世界大戦にドイツが敗北したことで、東半分の北側もオーストラリアに委任されました。

 第二次世界大戦が終わり、1961年にオランダは島の西側を西パプア共和国として独立を認めたものの、オランダから独立していたインドネシアが侵攻し、国連による暫定自治を経てインドネシア領となりました。一方の東側はオーストラリアの州の1つとして統治されていましたが自治政府が発足し、選挙を繰り返すことで独立を目指す政党員の当選人数が増えていき、1975年にオーストラリアから平和的に独立し、パプアニューギニアの国名となりました。

③ドリップしてみて

 翌日に袋を開封して中の香りを嗅いでみると、黒糖の甘さとハーブのような香りを感じました。焙煎度が浅めなVERVEさんならではに香りです。

 味わいはアーシーが少しありますが、フルーティな酸味がメインで、香ばしい甘みがあり、余韻にコクのある苦味が続きます。

 全体的な印象は、フルーツに焦がしキャラメルが覆い被さるような魅惑の味わいです。

④最後に

 パプアニューギニアはインドネシアに近いために、マンデリン独特の土っぽい風味があるのかと思っていましたが、それ以上に中米産にある果物系の酸味が主体であるために、飲み心地が良いです。地域の区別が東南アジアではなく、オーストラリアと同じオセアニアという不思議さも相まって、パプアニューギニア産コーヒーに独特の魅力があるのだと分かります。

 実店舗とオンラインストアの双方で見かける機会が少ないために希少性もあります。今回は浅めの焙煎のコーヒーでしたが、今後機会があれば深煎りの豆を買って、その香りと味の違いを確かめてみたいです。

 今回の記事は以上です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました😊

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