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導火線が短くなっていくのを傍観するな

しまった。

つい期待してしまった。

知ってたはずなのに。

あの人は悪気はないけど、仕事が溢れてきたらそのまま放置し、決して手放すことをしない人だった。

できないなら、できないって言ってくれたら、こちらも手を出しやすいのに、決してできないといわない人だった。

逆に「いまどんな感じ?」と聞くと、口が達者でなんだかんだ進んでるように聞こえて、聞いてる人を丸め込んじゃう人だった。傍から聞いてると「え? その回答でいいの?」と思う回答でも当事者になると「ああ、そうなんだ」となぜか納得してしまう。

でも、実際には手つかずだって過去の付き合いから知ってたはずなのに……

ここ数年、別々の部署だったから忘れちゃってたのだろうか? やってないはずって理性では思ってるのに、心のどこかで「でも、もしかして」って期待しちゃってた。

でも、もうさすがに時間的にまずいと思って、介入したら、まったくの手つかずで、生まれたままの姿の仕事がそこにあった。

ほかの部署との調整があの人。そして、実働が私の仕事だった。

今からならぎりぎりセーフかと思ったが、よくよく話を聞くと、限りなくアウトに近い。もう間に合わないかも……。

あああああああああーーーーーー

焦りと憂鬱感、そして激しい後悔の念に押しつぶされ、叫びだしたかった。

導火線が短くなって今にも破裂しそうな仕事を抱えて、これからほかの部署と調整したり、すいませんと頭を下げて回るのは私の役目になってしまった。

最後はこうなるって知ってたはずなのに……

自分が忙しかったこともあり、なんか進んでるんだろうか? とあらぬ期待をして傍観してしまっていた。完全に私の落ち度だ。悔やまれて仕方がない。

あああああああーーーーーーー

自分自身の甘さが悔やまれる。悔しさで胸が押しつぶされそうだ。自分の身は自分で守らなきゃ。これほど強い後悔を感じたのは会社生活で初めてかもしれない。


ってのが今まさに現在進行形。

間に合うのだろうか? いや、なんとか間に合うように動くしかない。


自分に回ってくる可能性のある案件は最初から全力で動け。他人にまかせて導火線が短くなっていくのを傍観するな。ってのが今回の最大の反省点だ。

《終わり》

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