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【資質は参考資料】Gallupストレングスコーチングセミナーでの気づき②

こんにちは!shumpei(野原俊平)です。
今回は、Gallupストレングスコーチングセミナーにて得られた3つの気づきのうち、2つ目の気づきを説明いたします。

それはずばり、

『資質はあくまで参考資料である。』

ということです。

これまでクリフトンストレングスを受けたことはあるでしょうか?
クリフトンストレングスは34の資質から構成されており、レポートで一覧としてみることができます。

大事なのは、このレポートだけで人の特徴を決めつけてはいけないことです。
あくまでこのレポートは参考資料、すなわち社会の資料集であります。

では、レポートを参考資料にするというのはどういうことか、なぜこの点が重要と考えるのか私のこれまでの職務歴をベースにお伝えします。

この記事を読んでいただければ、クリフトンストレングス資質レポートを参考資料にするってどういうことだ?なぜ参考資料にするのが大事なんだ?という点が明らかになります。


■ クリフトンストレングス資質レポートを参考資料にするとは?

クリフトンストレングス資質レポートを参考資料にするということは、一言でいうとずばり

「資質レポートだけで人を決めつけないこと」

です。

参考に、私の資質レポートを載せてみることとします(図1)。

図1:私のクリフトンストレングス資質レポート


なお、資質の前についている4種類の色を説明すると、下記のようになります。

① 紫色:「実行力」の資質
「実行力」 は、物事を成し遂げるのに役立つ資質です。

② 黄色:「影響力」の資質
「影響力」 は、主導権を握り、はっきりと意見を表明し、確実に他の人の耳を傾けさせるのに役立つ資質です。

③ 青色:「人間関係構築力」の資質
「人間関係構築力」 は、チームを団結させる強力な人間関係を構築するのに役立つ資質です。

④ 緑色:「戦略的思考力」の資質
「戦略的思考力」 は、情報を取り入れ、分析し、より適切な判断を下すのに役立つ資質です。

このレポートが仮にご自身のレポートだった時、どのような印象を抱くでしょうか?

例えば色別にみてみると、青色や緑色の資質、すなわち「人間関係構築力」や「戦略的思考力」の資質が上位にある一方で、黄色の「影響力」の資質が下位にあります。
この情報を踏まえて、影響力が低い人間だ、と思ってしまうかもしれません。

しかし、このように「決めつける」のはよくないのです。

確かにレポートの結果上では、影響力の資質の点数は低いのかもしれません。
しかし、他の資質を通じて影響力を与えている可能性もあります。

例えば、5位にある「成長促進」という資質を使って、他人の可能性を指摘して伸ばすことを通じて、人に影響を与えることもできます。

この他、「収集心」で集めた情報を他人に共有することで、他人に学ぶ機会を与えるという手法で、人に影響を与えることもできます。

ですから、実際の人間を見たり対話したりというプロセスを経ないで、資質の結果だけ見て人を決めつけることは良くないのです。
前回の投稿でも触れましたが、何よりも大事なのは、対話なのです!

では、なぜ資質の結果は参考資料にとどめるべきだと自分の意見を強く持っているか、私の過去の勤務経験を元に説明します。


■ 検査結果は参考資料:病院勤務の実例から

私は2022年4月から2024年3月まで、愛知県内の総合病院にて医師として勤務してきました。
勤務を通じて様々な患者の診察にあたったときに、やはり大事なのは目の前の患者をよく診る事だと実感していました。

診察においても、様々な検査を行います。
例えば、血を採って、血に含まれる様々な物質の量を測定し、その測定結果を確認することもあります。
測定項目の中には、その測定結果に異常があったことのみで入院して治療を行うべき項目もあります。
一方で、結果のみで判断できない項目もあります。

残念なことに、患者に対して十分な身体診察を行うことなく、検査結果をパラパラと見るだけで診断を下し、入院させて治療を行おうとする医師もいます。
しかしそれは違う!
例え検査結果に異常があっても、身体の状態がよければ入院が不要なこともあります。
一方で検査結果に全く異常がなくても、「なんかおかしい」と違和感を抱くこともあり、詳しく情報を聞くと緊急で入院が必要な場合もあります。

① 検査結果に異常値があっても、患者が元気なら帰宅できる場合がある

血の検査項目の1つに、「CRP」というものがあります。
これは、病気にかかる以外でも転倒したりストレスを抱いたりするなど、様々なプロセスで上がります。

「CRP」が高くても、実は入院が必要な病気にかかっておらず、ただの「風邪」であることもあります。
この「CRP」が高い、という理由だけで、入院が必要になるなんてありえません。
患者を直接見ておらず、この検査結果しか確認していない人は、状態が悪いと判断してしまうのです。
それは、ある種患者を「決めつけて」います。

「決めつけ」は、間違った方向に進んでしまう可能性があります。
大事なのは、目の前の人をよく見ることです。

② 検査結果に異常値がなくても、「なんかおかしい」と思ったら、よく対話すべき

一方で、血の検査で全く異常がなくても、入院が必要となる場合もあります。

私が実際に診察した事例を取り上げてみます。

ある子どもが何度も吐き戻してしまい、親に連れられて来院しました。
親は心配そうで、なんだかいつもと違うと言っています。
詳しく調べるために血の検査を行いましたが、特に異常はありませんでした。
しかしそれでもなお、その子どもは元気はなさそうです。

ここで大事なのは、対話を重ねること。

よく話を聞くと、便に血が混じっているとのことでした。
このため、おなかの診察を行うと、「腸重積」という病気の可能性が考えられました。
この病気は、腸管が腸管の中にはまりこんでしまう病気です。
この腸のはまり込みによって、便に血が混じることがあります。
適切に治療を行えば完治しますが、対応が遅れると最悪の場合腸管が腐ってしまい命にかかわる危険な病気です。

実際、この子どもは「腸重積」という病気でした。
すぐに上司の医師に報告し、直ちに適切な治療が行われました。
その後数日して、元気になったため、無事退院していきました。


■ 資質レポートはあくまで参考資料。大切なのは、目の前の人との対話。

血の検査の場合と同様に、ストレングス資質レポートもあくまで”検査結果”に過ぎません。

その結果だけで人を判断しようとすると、バイアスや偏見が混ざってしまう事が多々あります。
大事なのは、目の前の人と対話をすること。
このことを意識していただきたいと感じています。

今回は、ストレングス資質レポートはあくまで参考資料だ、というテーマで投稿しました。
大事なのは、対話です。

ぜひ、皆さんの日常生活でも、実践なさってください!
そして実際にどのようなメリットがあったか、コメントで教えていただけると嬉しいです。

ここまでご覧いただき、ありがとうございました!

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